中国とフィリピンで領有権で争っている場所がある。今回は庶民レベルでの目線でこの問題を考えて行きたい。フィリピンサイドでは中国に対する反感は非常に高い。フィリピンでは5%の中国人がフィリピン経済の60%以上牛耳っている。そのためフィリピン人はメイドとしてこき使われることがありその逆はない。こうした背景から中国との領有権争いには国民も過剰に反応しやすい面がありそうな思える。私が知り合いのフィリピン人にこの話をしたら「スプラットリーはフィリピン領だ」という人が多い。民族主義的衝突が背景にあるのでフィリピン人は引かないだろう。

中国では民族意識に目覚めた大衆が中国の覇権は拡大していくべきであるとの考えが根強い。しかしこうした考えはすぐ反政府に転換しやすいので中国当局もこうしたことを抑えるのに躍起になっているだろう。庶民レベルでの考えは両者とも自国領と言う意識が強い。香港ではフィリピン人のメイドにスプラットリーは中国領だと強制したりした人もいる。この問題は民族意識を呼び起こす危険性をはらんでいるように思えてならない。今後また衝突や紛争があるであろうが経済的に世界市場となる中国にはフィリピンも逆らえなくなるという事実が横たわっているため領土は共同で統治するような結果になると推測できる。