アラブ諸国で反乱がおきている。民衆が立ち上がり独裁政権が滅びてよいことだと日本では思われがちだ。しかしこれは革命ではない。革命と呼ぶならアラブにイスラム主義の統一国が将来できるのでイスラム革命と読んだほうがいい。


シリアやアルジェリアなどにいるイスラム同胞団がアラブをイスラム教の旗の下に統一する可能性がある。アラブの地にイスラム教の統一国家ができるのはイスラム帝国が栄えたときしかなかった。近代ではヨーロッパに分割統治されていて弱くさせられていた。この政策はイギリスのユーラシア封じ込め戦略と並ぶアラブ世界の分断間接統治だろう。

第二次世界大戦後のイギリスによる国境線の決定や王族などに支配させるやり方などやりかたにアラブの民衆は英米イスラエルを憎んでいる。またアメリカの強硬なイラク占領政策やイスラエルをひいきするような態度がアラブ人の怒りを買っている。今後、アラブの統一国家ができそうな理由のひとつとして反米、反イスラエル的なアラブ人がイスラム同胞団を頼り、また期待して彼らを支持するだろう。その背景には彼らの地道な貧民の救済活動にある。イスラム同胞団がアラブで統一国家を作れば手始めにイスラエルを滅ぼすだろう。石油の力で経済発展していくだろう。

このようなことになり得をするのはアメリカにいる資本家層である。彼らは投資先が増えることにより投資効率がよくなりさらに資本を増やすことができるからだ。日本やアメリカなどの先進国は教育や生活水準も上がっているため経済発展の余力は無い。しかしアラブにはまだ貧しい民衆がいてその人たちが中産階級に上がれば、経済発展する余地は当然のことながらあるため投資効率を上げられる。

今後世界はアラブ、インド、中国などの経済発展する国が世界経済の成長を牽引する役目を帯びるだろう。