http://www.worldtimes.co.jp/syasetu/sh110905.htm
販売局長のコメント)
これはうれしいニュースです。 教育改革こそ、日本再生の1歩だと思います。
来春から中学校で使われる教科書の採択が終了し、保守系育鵬社の「歴史」「公民」教科書が約4%にシェアを伸ばした。前身の扶桑社版の十数倍の増加であり、より多くの子供たちが、授業でまっとうな国家観や自国の歴史に対する誇りを身に付けられる可能性が高まると言え、歓迎したい。
育鵬社が神奈川で43%に
これまで、左翼系団体の採択妨害活動やリベラルなマスコミの影響により、各採択区域の教育委員が二の足を踏み、自虐史観に基づく教科書が採択されるパターンが繰り返されてきた。今回、育鵬社の教科書が神奈川県で歴史、公民ともに約43%とトップの採択率を獲得したことは注目に値する。2番目にシェアの多い東京書籍を大きく引き離した一方、前回、同県で歴史教科書の採択率がトップだった帝国書院は、今回、採択率4%にまで下落。同じく東京書籍に次ぐシェアがあった公民教科書は、今回、採択率ゼロという結果になっている。
だが、同じ保守系出版社、自由社の教科書は、公民が都立特別支援学校で採択されただけにとどまった。育鵬社の執筆者の中には、自由社の母体「新しい歴史教科書をつくる会」の元メンバーも含まれるが、「つくる会」がシェアを占めていた採択区域を、今回、育鵬社が獲得したケースもある。
これまでの経過から、両者のわだかまりは払拭されていないようだが、保守系教科書会社が2社あったことで、名古屋と東京での中学歴史・公民教科書公開討論会が成立した。自虐史観に基づく従来のメジャーな教科書会社5社は一様に出席を拒否。2社体制のメリットは少なくないはずだ。
育鵬社は、また、愛媛県で20%のシェアを確保した。その背景には、加戸守行前愛媛県知事の影響があるようだ。前知事は、文部官僚時代の1982年、マスコミの教科書誤報事件により、中国・韓国の批判を受け、政府が検定にブレーキをかける近隣諸国条項を定めたことに憤慨、それが前回、「つくる会」メンバーによる教科書が採択された一因だったとされる。同事件は、日本軍の華北についての教科書記述が「侵略→進出に書き換え」と一斉に誤報、外交問題に発展したものだ。
「一番、保守的な自由社の教科書を敬遠することで、教育委員は育鵬社版を採択しやすかった」との見方もある。だが、昨年秋の尖閣諸島沖の中国漁船領海侵犯問題などを受け、国家観をしっかり書き込み、自国の歴史を誇れる教科書が必要という意識に変わっていることが、採択率激変の要因だろう。
反米反自衛隊の教職員組合が極めて強い沖縄県でも、尖閣諸島に近い八重山地区で育鵬社の公民が採択された事実が、それを物語っている。