気温が下がってくると、温かい食事が恋しくなってきますよね。そんななか、秋に美味しい野菜たちをコトコト煮込んだ煮物をいただく機会も増えるのではないでしょうか。味がしっかり染みていて、優しい味わいの煮物は心も温かくしてくれます。
今回出題するカロリークイズでは、そんな煮物の中から「肉じゃが」と「かぼちゃの煮物」を比較。この2品のカロリーはどのくらいなのでしょうか？ 食材やカロリーに関する解説を管理栄養士の資格を持つライター川越光笑さんにしていただきました。
「肉じゃが」と「かぼちゃの煮物」カロリーが高いのは？
肉じゃが
定番人気のおかずのひとつ、肉じゃが。じゃがいもが美味しい秋は特に、食卓に出ることが多くなるのではないでしょうか。入れる具材はご家庭やお店によってさまざまですが、今回はじゃがいも、牛肉、タマネギ、ニンジンで栄養価を計算。
かぼちゃの煮物
ハロウィンや冬至など秋冬に食べるイメージが強いかぼちゃ。一般的な国産かぼちゃの旬は、秋から冬（10月～12月頃）といわれています。そんな旬のかぼちゃの甘さと旨みをぐんと引き出す煮物は、ホクホクで美味しい一品。
おふくろの味の代表格ともいえる、ほっこり系の2つの煮物ですが、カロリー的に高いのはどちらでしょうか？ 正解は……？ それぞれのカロリーと特徴を解説します。
カロリーが高いのは、「肉じゃが」
肉の種類によってカロリーは大きく異なる!?
「やっぱり肉じゃがの方がカロリーは高めだと思った〜！」と、正解した方が多かったかもしれません。ですが、「肉じゃが」の方が「かぼちゃの煮物」より6倍以上もカロリーが高いとしたら……ちょっと驚きませんか？ では、さっそく栄養素をチェックしていきましょう。
今回は、1人分で比較していきます。砂糖としょうゆを使った甘辛味の「かぼちゃの煮物」は75kcalでしたが、「肉じゃが」は467kcalありました。
肉じゃがは、好みで具材や調味料を加えることが多いためカロリーが上がりやすい惣菜です。とはいえ、ここで対象としている肉じゃがには、肉とじゃがいも、タマネギとニンジンのみ。
では、なぜそんなにカロリーが高くなったのか分かりますか？
その答えは、牛ばら肉（うし和牛肉ばら脂身つき70g）=330kcalを使用しているから。同じ牛肉でも牛もも肉（うし和牛肉もも皮下脂肪なし70g）の場合は、148kcalに。その差は約180kcalものカロリーダウンが狙えます。
または、牛肉ではなく、鶏肉（もも皮つき70g）を使った場合は164kcalになりますので、さらにカロリーを控えることができます。
ちなみに、かぼちゃの煮物の場合は、砂糖不使用で作ることでカロリーを下げることができます。ダイエットを意識している方は、調理法を変えてみることもおすすめです。
具材を油で炒めてから煮込むのではなく、最初から煮込むことでヘルシーな煮物を作ることもできますので、ぜひアレンジしてみてください。
肉じゃが＜食材の内訳＞牛ばら肉70g・330kcal、じゃがいも80g･41kcal、タマネギ20g･6.6kcal、ニンジン40g・16kcal、なたね油5g・44kcal、砂糖5g・20kcal、しょうゆ10g・8kcal、だし汁100g・2kcal＝467kcal
かぼちゃ煮物＜食材の内訳＞かぼちゃ70g・55kcal、だし汁40g・0.8kcal、しょうゆ5g・3.8kcal、砂糖4g・16kcal＝75kcal ※例えば、彩りとして、さやいんげん10gを加えるとプラス2.3kcalになります。
※具材や量、調理法によってもカロリーは異なります。
［参考資料］文部科学省 日本食品標準成分表2020年版（八訂）、「エネルギーを下げる料理テク大公開！ カロリーダウンのコツ 早わかり」（女子栄養大学出版部・刊）