飲まない人に比べて心血管疾患リスクが20%上がる…血糖値の急上昇を招く"リラックスする飲み物"の | ~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

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飲まない人に比べて心血管疾患リスクが20%上がる…血糖値の急上昇を招く"リラックスする飲み物"の名前

甘いものや炭水化物は魅力的だ。健康的に摂取する方法はあるのか。格闘家で産業医の池井佑丞さんは「糖質は脳や体を動かす力となるが、摂りすぎは急激な血糖値の上昇をもたらす。食べ物の種類や摂取するタイミングに気をつけたほうがいい」という――。

血糖値の変動が疲労感やイライラ感を引き起こす

疲れた時、元気を取り戻すために口にしたくなるものは何でしょうか。焼肉、アルコール、ニンニクたっぷりの餃子、それとも手軽にエネルギー補給できるチョコレートでしょうか。食べ物にはそれぞれ栄養素が含まれており、疲労回復に役立つとされています。一方で、摂りすぎは体にさまざまな不調をもたらすことがあります。

 

今回は、その一つである糖質について考えてみたいと思います。甘いものがやめられない、甘い飲み物が習慣になってしまっている、そんな方にはぜひ読んでいただきたいと思います。

 

糖質は穀類やイモ類、果物、砂糖に多く含まれ、摂取してから最も早くエネルギー源に変換される栄養素です。このエネルギーが脳や体を動かす力となりますが、摂りすぎは急激な血糖値の上昇をもたらします。

 

また、食べ物の種類や摂取するタイミングによっては血糖値が急激に上昇し、インスリンが大量に分泌されます。インスリンが大量に分泌されると、今度は血糖値が急激に低下します。

 

そして、体が低血糖になると、脳はそのエネルギー不足を補うために「糖分を摂取して血糖値を上げろ」と指令を出します。このような血糖値の変動は疲労感やイライラ感を引き起こし、再び糖質を摂取することでこれらの不快な感覚を和らげようとする悪循環を生み出します。

「もっと欲しい」糖質依存になる仕組み

少人数で行われた実験の結果ではありますが、糖質(ブドウ糖摂取)による甘味の感知と血糖値上昇が合わさると、ストレスによる活気低下が抑制されたり、作業の正確性が維持されたりすることがわかっています。

 

気分転換をしたい、ほっと一息つきたいと思った時に、糖質を欲することは自然なことと言えるでしょう。(農畜産業振興機構「糖や甘味が精神的ストレス応答に及ぼす影響」2014年6月)

 

また、糖質には脳の報酬系を刺激し、ドーパミンの分泌を促す働きがあります。ドーパミンは予測報酬誤差に基づいて行動をコントロールします。予想以上の報酬(=快感)が得られた場合、次はもっと多くの快感を得ようとして、その行動を繰り返す可能性が高くなります。

 

例えば、体が求めている以上の高糖質食品(菓子パン、スナック、甘い飲み物)を頻繁に摂ることは、ドーパミンの分泌を促進し、もっと欲しい、もっと欲しいと糖質に依存するようになるのです。このように、血糖値の変動と脳の報酬系の働きは糖質依存に深く関わっています。

糖類の摂取量基準を設けている国もある

世界保健機関(World Health Organization: WHO)は2015年に、Free sugars(製造、調理、消費の過程において食品や飲料に添加される単糖類、

 

二糖類を含む糖類およびハチミツ、シロップ、果汁、濃縮果汁にもともと含まれている糖類)の総エネルギー摂取量に占める割合を10%以下に減らすことを推奨しています。さらに、これを5%未満に抑えると、より健康につながる可能性があるとしています。

 

韓国や欧米など、糖類の摂取量基準を設けている国がありますが、日本では摂取量の把握が難しく、基準の設定はされていません。

 

しかしながら、日本人における糖類摂取量を調べた研究によれば、その平均摂取量(男児・男性/女児・女性)は幼児(18〜35カ月)6.1/6.9%エネルギー、小児(3〜6歳)7.6/7.7%エネルギー、学童(8〜14歳)5.8/6.0%エネルギー、

 

成人(20〜69歳)6.1/7.4%エネルギーであったと報告されており、欧米に比べて摂取量は少ないものの、過剰摂取に注意すべき状態であることが示唆されています。

(Aya Fujiwara et. al “Estimation of Starch and Sugar Intake in a Japanese Population Based on a Newly Developed Food Composition Database” Nutrients. 2018 Oct10; 10(10): 1474)。