頭痛や吐き気に、起き上がれないほどのだるさ。飲みすぎた翌日の二日酔は、つらいですよね。そして、そのつらさを学んでも、やっぱり適量が大切と悟っても...人間ですもの、時々は羽目を外してしまうものです。どうにかならないものでしょうか?
古今東西を問わず、人類を悩ませ続けてきた二日酔い。米国の酒飲みたちももちろん、その悩みとは無縁ではありません。かの国では、「二日酔いには脂ぎったハンバーガーを食べろ」なんて対処法も語られていますが、本当に効くのでしょうか。きっと効かないでしょうね。
日本の「迎え酒」のように、苦し紛れの荒治療にすがるのもまた、古今東西変わらないようです。
しかしついに、迷走する米国の酒飲みたちを救う食べ物が発見されたのです!その救世主の名は Yak-a-mein(ヤカメン)。米国メディア CBS News が伝えています。 ヤカメンとは、米国南部のニューオーリンズで有名な麺料理。
「牛肉麺」という中国語名を持つように、ルーツはアジアにあり、「19世紀の中国系移民が広めた」、「朝鮮戦争の帰還兵が味を持ちかえった」など、諸説あるようです。いずれにしてもこの麺料理は、ニューオーリンズの人々から長く愛されてきたのでした。
いわば郷土料理の1つであるヤカメン。それが驚くことに、4月に開かれた米国化学学会にて、二日酔いに効く食べ物として発表されたのですから、さあ大変。目ざとく見つけた米国中の酒飲みたちが狂気し、ネット上で「レシピはどこだ?」と大盛り上がりになっているのです。
ノミュニケーション文化をもつ日本人としても、見逃せないですね。ヤカメンとは、どんな食べ物なのでしょうか?体内のアルコールを一気に抜いてしまうような、何かすごい食材を使っているのでしょうか?
ヤカメンの基本的な材料は「スープ(しょうゆ、牛肉ベース)」「肉類」「麺」「ネギ」「ゆで卵」。材料と写真を見ると、美味しそうとはいえ、日本の肉うどんみたいで、「すごそう!」という印象は受けません。
しかし、学会で発表をしたカリフォルニア大学デービス校のミッチェル教授によれば、これらの素材が理想的な組合せなのだとか。
肉のタンパク質やスープの塩分などが、脱水症状の緩和や、体内の毒性物質の発生の抑制などの役目を果たし、アルコールと闘う身体の代謝を総合的に整えてくれるようです。
なるほど。身近な食材ほど、私たちを二日酔から救ってくれるみたいですね。 実はニューオーリンズでは既に、二日酔いに効く食べ物として重宝されていたヤカメン。
今回晴れて、科学的根拠を得たわけですが、人々は実際に、効果を感じて いるのでしょうか?ニューオーリンズ出身のシェフである Woodrow Conerly 氏は CBS NEWS の取材に対し、次のように答えています。
「私は科学者ではありません。しかし確かに、ヤカメンは二日酔いに効くのです」 日本では、飲んだ後のしめや、胃が弱った翌日の食事として、人気の高いうどんやそば。実は案外、理にかなっていたのかもしれませんね!?