悲報! 「目に効くサプリ」を例に解説する、アナタが貧乏体質から抜け出せない理由 | ~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

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『無敵の「1日1食」 疲れ知らずで頭が冴える!』
さあ、元気に歳でもとりますか!それに女性は明日の美しさを迎えにいこう。

■広告コピーを信用してお金を失わないために

 「ブルーベリーは眼に良い」として、ブルーベリーサプリを飲んでいる人に悲報があります。この話は、第二次大戦時にイギリス軍が流したニセ情報が発端ではないかと言われています。

イギリス軍は夜間迎撃作戦で戦果を上げましたが、それは新型レーダーを導入したおかげ。しかしそれは機密であったため、迎撃パイロットのカニング氏がたまたまブルーベリー好きだったことから、「ブルーベリーは眼によい」という情報を流したということです。

 それをチャンスとばかりに企業が商品化し、ブルーベリーサプリの人気につながっています。

 後日談もあり、戦後にイギリス医療当局が「あれはウソである」と注意を呼びかけた、という話まであります。

 もっとも、このエピソードには諸説あり、本当のところはわからないとはいえ、「ブルーベリーに含まれるアントシアニンは視力回復に有為である」とする医学的データや臨床結果は、探しても出てきません。

 そもそも健康食品が医学的効能をうたうことは、薬事法で禁じられているため、「効く」「治る」とは書けない。裏を返せば、「健康食品は、医学的には効果・効能が認められていない」と言っているようなものです。

 医療当局の厳しいチェックも受けていなければ、治験などの臨床試験も行われていない。医学誌に論文として発表されてもいないため、再現実験といった第三者による検証に耐えうる根拠やデータもない。

■検索して調べてみるだけ

 「医者でもないお前の話なんて、信用できない」と言われるかもしれないので、政府系機関である国立健康・栄養研究所が公表している「健康食品の安全性・有効性情報」というデータベースから、ちょっと長いですがご紹介します。

 まずブルーベリーの欄から引用。

 “俗に、「血管を丈夫にする」などといわれているが、ヒトでの有効性・安全性については信頼できるデータが見当たらない。妊娠中・授乳中の安全性については十分な情報がないため、食事以外での過剰摂取は避けたほうがよい。

なお、「眼によい」等といわれ、サプリメント等に使用されるのは野生種のビルベリーであり、ここに記載した種類とは別種である。”

そこでビルベリーを調べてみると、こう書かれています。

 “ビルベリーの果実はアントシアニン類などを豊富に含むため、俗に、「眼精疲労や近視によい」などといわれているが、ヒトでの有効性については信頼できるデータが見当たらない。…

安全性については、通常食事に含まれる量の果実の摂取はおそらく安全と思われるが、治療目的や大量摂取での信頼できるデータは十分ではない。”

 では最後にアントシアニン。

 “アントシアニンはポリフェノール類に属し、植物の花や果皮に広く分布するアントシアン色素のうちアントシアニジン (アグリコンと呼ぶ非糖質部分) の配糖体である。糖鎖の構成により多くの種類が存在し、ビルベリーやブドウに多く含まれる。

俗に、「視力回復によい」「動脈硬化や老化を防ぐ」「炎症を抑える」などといわれているが、ヒトでの有効性・安全性については、信頼できるデータが十分ではない。”

 行政が公表している情報なので、サプリを売る企業が言うよりも信頼度は高いのではないでしょうか。そして、そんな視点でサプリのキャッチコピーや広告をよく読み込んでみる。

たとえばあるサプリの広告には、「次の方にオススメです」と、こんなキャッチコピーが踊っています。「パソコンやスマートフォンをよく使う方、細かい文字が読みづらい方、車の運転をよくする方に」

 わかるでしょうか。なぜその商品がオススメなのか、その根拠は何か、摂取すると具体的にどんなメリットがあるのか、そういった意味のある情報は何も書かれていないのです。

にも関わらず、善良な市民は企業のセールストークを素直に信用し、「眼に良いのでは?」と勝手に拡大解釈し、サプリを買い求める……。

■つねに「ウラを取る」という姿勢を持つ

 もちろんブルーベリーが健康に悪いということではありませんが、特に健康によい影響があるかは不明ということだから、科学的には良いも悪いもなく、ただの食品ということです。健康に何も影響を与えないただの食品に、あなたは割高な金額を払いたいでしょうか。

 企業は売ることが使命だから、感情に訴えかけるコピーを連発します。だから「考えない人」、「疑わない人」、「調べない人」は簡単に誘いに乗ってしまう。

 しかしウラを取れば、それが本当かどうかわかる。何かを言っているようで何も言っていない情報を見破ることができる。

 ちょっと検索して調べるだけで、根拠のない商品、もっと言えば「どうでもいい商品」を、割高な値段で買わされる場面を回避できる。つまりウラを取るという姿勢は、本当に有益で納得できる買い物に通じるのではないでしょうか。