アレルギー性結膜炎に世界初の「塗り薬」が登場、点眼薬との違いは? | ~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

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 花粉症は一段落したが、通年性のアレルギー性結膜炎に悩まされる人は意外に多い。まぶたの裏側や白目の充血、かゆみや異物感が一年中続き、イライラして集中力も続かない。アレルゲンはダニやカビ、ほこりのほか、フケやペット(犬や猫など)の毛などのハウスダストもアレルギー性結膜炎の原因になる。

 

 治療の基本は点眼薬だが、今年5月、世界初の「塗る」アレルギー性結膜炎治療薬が登場した。アレルギー性疾患の薬でおなじみの「エピナスチン塩酸塩」が有効成分で、もちろん、“塗る目薬”という剤型が最大の特徴。

 

 同じエピナスチン塩酸塩を有効成分とした点眼薬は1日2~4回点ずる必要があるが、本剤は1日1回、眼の周りに塗ることで、効果が24時間持続する。夜寝る前に塗っておけば、次の日は朝から爽快というわけ。

 

 コンタクトレンズ装用者なら、レンズを外して点眼する煩わしさがなくなるだろう。また点眼を嫌がる小さい子供にも使いやすい。

 

 アレルギー性結膜炎患者を対象に、片眼にプラセボ(偽薬)、もう片方に本剤を塗り、24時間後にスギ花粉の溶液を点眼して効果を比較した試験では、本剤を塗った眼のかゆみや充血は軽く済んだ。

 

 患者186人を対象とした8週間の長期安全性試験では、使用開始8日目で自覚症状が改善され、15日目以降は有意に軽減された。その効果は試験期間中にわたって持続し、副作用はまぶたのかゆみや赤みなどだった。

 

 この安全性試験では、参加者にアンケート調査を行い「これまで使っていた点眼薬」と比べた使用感を聞いている。その結果、薬を使うタイミングを守れる、投薬が簡単、などの理由で、「本剤は使いやすい」「やや使いやすい」との回答が、合わせて9割を超えた。

 

 アレルギー性結膜炎は生活の質が下がる厄介な疾患だ。本剤は処方薬なので、気になる方は眼科で相談してみること。また、日常からアレルゲン候補を排除するには、週に2度以上の床掃除、布団干しが必須だ。ダニの活動を抑えるには、一年を通して室温20~25度、湿度50%程度の環境が望ましい。

(取材・構成/医学ライター・井手ゆきえ)