じつは「肌」でも「ほうれい線」でもない…「老化」が表れる「顔の部位」 老化を見る・見つける技術を | ~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

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じつは「肌」でも「ほうれい線」でもない…「老化」が表れる「顔の部位」 老化を見る・見つける技術を紹介する

老いは見えない。自分の体がどのくらい老いているのか、自分で知ることは難しい。

 

体が硬くなった、疲れやすくなった、食べたらすぐに眠くなる、いずれも老化のサインだが、では年齢に対して自分の肉体が本当は何才なのかがわからない。この先、10年後、自分がどうなっているのかもイメージしにくい。

 

脳や細胞の老化に至ってはお手上げだ。老化を可視化し、健康維持をどのように行うべきか、官民が行っている老化の見る・見つける技術を紹介しよう。

鼻の骨格から“未来の老化”がわかる?

「私、いくつに見えます?」

妙齢の女性にそう聞かれ、見たままの年齢を答えてしまい、口をきいてもらえなくなった経験は誰でもあるだろう。本人がいくら若いと思っても、他人は相手の年齢をほぼ当てることができる。

 

しかしどうやって見分けているのだろう。20代と50代はともかく、20代と30代を見分けられるのはなぜなのか。違いはどこにあるのか。

 

年齢は肌に出ることは誰でも異論はないだろう。しかし一瞬で人間が肌年齢を判別できるとは思えない。よく言われるほうれい線か? 年とともに垂れ下がるマブタか? 口元か? 資生堂によると、実は「鼻の骨格」も関係してくるらしい。

 

資生堂は、目の丸み、顔の長さ、唇の大きさなど顔の形状12項目とたるみやしわなど肌状態の特徴18項目の関連を調べるため、40~59歳のアジア人女性424名の顔画像や人の目による主観評価をもとに数値化し、解析した。

 

解析の結果、鼻梁の形状と肌の色の彩度、鼻の骨格と毛細血管等の肌内部の状態が関係していることがわかったという。肌の状態は鼻の特徴である「鼻根・鼻梁・鼻翼」に表れるらしい。

 

資生堂では鼻の骨格から将来の肌悩みおよび肌内部の特性を予測するツールを開発、顔写真から鼻根・鼻梁・鼻翼を抽出、将来、目じりのシワ・ほうれい線・フェイスラインのたるみなど6項目で状態を予測し、どのようにシワやたるみができ、顔が老けていくのかを可視化することに成功した。

 

スマホ用アプリで顔写真を撮ると、将来、どのくらいシワができて老け顔になるのかを予測、画像にするのだ。技術の進歩は恐ろしいというかすごいというか。

たった6メートル歩くだけで老化がわかる

歩き方や歩く速度には年齢が出るという。特に歩行速度は年齢と個人の差が大きく出る。

 

20~30代まで大きな差はないが、全体に50代から歩行速度は急激に落ち始める人がいる。実年齢と歩行速度差が20才以上という人もざらにいるが、本人は自覚がない。

 

歩行年齢は歩行速度以外にも、ふらつきや歩幅、足の上げ方や角度などに表れる。年を取ると歩幅は狭くすり足気味になり、足は上がらず体がふらつく。

 

NECが開発した歩行姿勢測定システムは、加齢に伴う歩き方の特徴を頭の動きや腕の振り方、足運びなど36項目で測定、歩行を評価、速度や姿勢など6項目で点数を出す。映像で動きを捉える3Dセンサ技術を使うため、センサを体に取り付ける必要はなく、カメラに向かって6メートル歩くだけで計測は終了する。

 

スポーツクラブやデイサービス施設などへ納入されており、これから触れる機会が増えそうだ。

24時間、体の状態をモニタするデバイス、細胞の老化を可視化する技術

加齢の状態を把握するには、血圧や血流などの日々の変動を正確に記録、分析する必要がある。サントリーが開発中のXHRO(クロ)は首の後ろに貼り付け、24時間365日、生体データを測定し続ける装置だ。

 

脳波や血圧、脈拍のほか、体の組成がわかる体重計などにも搭載されている生体インピーダンスのセンサーや正確な血流を測定できる光電式脈波センサーも搭載している。

 

NECが開発した歩行姿勢測定システムは、加齢に伴う歩き方の特徴を頭の動きや腕の振り方、足運びなど36項目で測定、歩行を評価、速度や姿勢など6項目で点数を出す。

 

映像で動きを捉える3Dセンサ技術を使うため、センサを体に取り付ける必要はなく、カメラに向かって6メートル歩くだけで計測は終了する。

 

スポーツクラブやデイサービス施設などへ納入されており、これから触れる機会が増えそうだ。

24時間、体の状態をモニタするデバイス、細胞の老化を可視化する技術

加齢の状態を把握するには、血圧や血流などの日々の変動を正確に記録、分析する必要がある。サントリーが開発中のXHRO(クロ)は首の後ろに貼り付け、24時間365日、生体データを測定し続ける装置だ。

 

脳波や血圧、脈拍のほか、体の組成がわかる体重計などにも搭載されている生体インピーダンスのセンサーや正確な血流を測定できる光電式脈波センサーも搭載している。

 

こうしたXHROのデータから将来の病気や健康状態をAIで分析、生活改善に役立てるという。XHROは世界最大の電子機器の展示会CESで、今後、もっとも注目すべき製品・サービスに与えられる「CES 2023 Innovation Awards」を受賞した。

 

老化には個体老化と細胞老化がある。個体老化は皮膚の老化や筋肉の衰えのように、いわゆる老化として目に見えるものだ。一方の細胞老化は細胞の中で起きる、目には見えない老化だ。

 

細胞の老化の可視化は主に美容分野で進んでいる。皮膚の老化=シワやたるみは、コラーゲン繊維の劣化以外に皮膚の下にあるエラスチン繊維の量と質が変化することで起きる。

 

ファンケルでは皮膚に極超短波レーザーを照射、エラスチン線維を自家蛍光させ、その蛍光からエラスチンの状態を観察することに成功した。細胞の採取などを行わず、そのままの状態で皮膚の内部の老化を可視化したわけだ。

 

老化細胞の蓄積が老化の原因だという説もあり、医療分野では細胞老化の可視化は細胞内部の核小体の変化やDNAの損傷などさまざまなパラメータを使って行われている。

 

現在、順天堂大学の南野徹教授らは、老化細胞を除去するワクチンの開発を行っており、細胞老化を可視化、形状や量で老化のレベルを評価、ワクチンで治療するという、老化を病気として治す時代がすぐそこまで来ている。

脳年齢を可視化するスマートエイジング

細胞よりもっと切実に老化を知りたいが、目に見えないのが脳だ。現在の脳ドックで診てもらえるのは脳卒中や脳梗塞などの脳血管性疾患だ。残念ながら脳の老化や脳の健康を調べることはできない。アルツハイマーの予兆があるかとか年齢に比べて機能が落ちているなどはわからないのだ。

 

脳の老化を可視化することは、アルツハイマー症の増加を食い止める意味でも非常に重要だ。東北大学加齢医学研究所は医療機器メーカーと共同で、記憶をつかさどる「海馬」の大きさを測る脳検査BrainSuite(ブレインスイート)を開発した。

 

東北大学では、高齢者が加齢によって健康を損なうことなく、アルツハイマー症のような脳障害を起こすこともない、ずっと元気に活動できることを「スマートエイジング」と名付け、研究を進めている。

 

BrainSuiteはその成果の一つで、東北大学加齢医学研究所が開発したAIによる脳MR画像解析プログラムを搭載し、海馬のサイズ変化や萎縮のレベルを1分程度という短時間で測定できる。

 

海馬は記憶を司る部位で、生活習慣によりサイズが変わる。健康的な性格を送る人の海馬は大きく、また運動を続けることで成長する。反対にストレスの多い生活や運動不足、初期のアルツハイマー症などでも萎縮する。

 

海馬のサイズを比較を行えば、自分の脳の健康状態とともに生活自体を見直すきっかけにもなるわけだ。

「認知症による経済的損失は、現状においても医療費として約1.9兆円、介護費として約6.4兆円、

 

家族などが無償で行う介護を金額に換算した「インフォーマルケアコスト」として約6.1兆円、合計で年間約14.4兆円」(東北大学スマート・エイジング学際重点センターホームページより引用)なのだという。

 

脳の可視化で得られるものは大きい。これからの健康は見えないものを見ることから始まるのだ。