女性にとって「いつ子どもを産むのか」というのは身近な問題のひとつです。
「30代前半までには、ひとり産んでいたいなー」と言うのは、アラサーの、出産を希望している女子のことば。でも、男性にとっても、子どもを持つ年齢というのは大きな問題のようです。
■父の悩み
女性が出産年齢を気にするのは、母体として体力の心配があったり、高齢出産が胎児へ与える影響を考慮するからですよね。
しかし、高齢で子どもを持つことを気にしているのは女性だけではありません。「自分が定年になる時、子どもはまだ◯◯歳なんだ...」というのは、40代後半のサラリーマン。
彼は会社に雇われているわけですから、定年がやってくるのは必至です。子どもが小さいと、定年後の収入の不安がつきまとうということでした。
■ お金の心配
子どもひとりを育てるための費用は、2,000万とも3,000万とも言われています。
文部科学省の『平成21年度文部科学白書』によると、「大学卒業までに各家庭が負担する平均的な教育費は,公立の幼稚園から高校まで在学し国立大学に進学した場合が約1,000万円,それらが全て私立の場合で約2,300万円に上る」としています。
この数字を高いと感じるか、そんなところでしょと感じるかは人それぞれですが、もし、収入源がない、仕事がないと想像したらどうでしょう。
「子どもにはしっかりした教育を...」と望むのが親の心情。ですが、定年後に1,000万という教育費が必要だと考えると、気が遠くなる金額ではないでしょうか。
年齢が上がれば給与が上がるという保証もなく、働けば働いただけの給与を手にできるわけでもありません。家計を担うお父さんの不安もわかりますよね。
■ 運動会に参加できる?
また、別の男性はこんな悩みを持っていました。
幼稚園や小学校では、保護者と一緒に参加する競技がありますよね。50代後半で小学生のお子さんがいる男性は「運動会に出て、子どもにかっこいいところが見せられない。
おじいちゃんと間違われたら子どもも自分も辛い...」と。「体力や見た目の問題ではなく、子どもに愛情を注いでいるかが問題では?」と第三者は思ってしまいますが、本人にとってはシリアスな問題。
親になる年齢は、自分の思い通りになるものではありませんよね。高齢出産と言うと女性だけの問題のように考えてしまいがちですが、男性には男性ならではの悩みもあるということを覚えておいてあげたいですね。
【参考】文部科学省『平成21年度文部科学白書』