“胆管がん”問題は氷山の一角!職場病がんから身を守れ | ~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

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大阪の印刷会社の従業員に多発したことを機に、全国へ広がる胆管がんの発症問題。作業場で使用された有機溶剤が原因とみられ、専門家の間ではかねてから懸念されていた。

しかし、これまで集団発生が明らかになっていなかっただけに、職場環境との関連性は確かめられていなかったのだ。「職業病がん」はどこに潜んでいるかわからない。専門医に話を聞いた。

 ■有機溶媒は危険

 胆管は胆汁が流れる管で、肝臓内に枝のように広がり、肝臓の外で太くなって十二指腸につながっている。この管の中にできるのが胆管がんだ。

 枝のように分かれた管にがんが広がるために治療は難しいという。最初に生じた胆管がんを手術で取っても、別の場所の管にがんが再び発症しやすいのだ。放射線療法や抗がん剤治療にもあまり効果は期待できない。本来は高齢者に発症しやすく、若い人はまれである。

 日本肝臓学会専門医・指導医で東海大学医学部付属東京病院健診センター長の西崎泰弘副院長が説明する。

 「以前から若い人の胆管がんは職場環境の影響ではないかと、専門家の中では案じられていました。有機溶媒は、膀胱がんや肺がん、白血病との関連も疑われています。

1人、2人の発症は体質など個人的な問題である可能性が除外できず、職場環境との関連性が明確にしにくい面があります。今回の集団発生で、職場環境との関連性は非常に高くなりましたが、これまで見過ごされてきた人はいると思います」

 ■なぜ胆管がんに

 では、なぜ有機溶媒で胆管がんが発症するのか。集団発生の印刷所では、高濃度の塩素系の有機溶媒「1、2-ジクロロプロパン」の関与が強く疑われているが、胆管へのダメージは2通りあるという。

 (1)他の臓器よりも胆管がこの化学物質にダメージを受けやすい(感受性が高い)。

 (2)肝細胞でこの化学物質が別の物質に変換されて胆管にダメージを与える。

 「有機溶媒は呼吸や皮膚から体内に侵入し、肝臓と腎臓から排泄されます。解毒工場ともいうべき肝臓では、例えばアルコールは分解されて無害な酢酸になりますが、有機溶媒は毒性が高まって胆管に排泄されることは考えられます」と西崎副院長は説明する。

 いずれにしても有機溶媒は、人体に悪影響を及ぼす。職場環境が劣悪ならばなおさらだ。

 ■自己防衛意識を

 有機溶媒は、印刷所だけでなくさまざまな産業で使用されている。さらに、デスクワークで化学物質とは無縁の会社員も、がんとの関連が疑われる強いストレスとは常に隣り合わせ。

しかし、大阪の印刷会社のように、劣悪な環境の改善を社員が訴えても無視する企業もある。不景気の世の中では転職もままならず従業員の立場は弱い。この状況でどうやって「職業病がん」から身を守ればよいのか。

 「法定で実施されているメタボ健診では、がんを発見することはできません。人間ドックを定期的に受診してください。血液検査の腫瘍マーカー「CA19-9」によって、胆管がんや膵臓がんを比較的早い段階で見つけることが可能です」と西崎副院長はアドバイスする。

 人間ドックについては、健保組合の財政難で補助金を下げた企業もある。自己負担が重いと人間ドックは避けられがち。昨年受けて異常なしだったから、今年は受けないという人もいる。その考え方に落とし穴が潜む。

 「がんは1年間で進行がんに十分なりえます。1年前に異常なしでも、翌年に進行がんとして発見されることは多々あるのです。

働き盛りの人には、人間ドックの自己負担は重いかもしれませんが、命に関わる病気を探すために、40歳以上は少なくとも年に1回は受けていただきたいと思います」(西崎副院長)

 我が身の健康は自ら守るしかない。
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