「卵1日1個まで」の食事療法はもう古い!コレステロールの新常識 | ~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

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コレステロールの多い食品、我慢しなくていいって本当?

長年悪者扱いされてきたコレステロール。コレステロールの多い食品を食べ過ぎると、血管がつまって動脈硬化を起こしたり、心筋梗塞になると恐れられてきましたから、「卵は1日1個まで」なんて気を付けていた人も多いのでは?

しかし2015年2月、米政府は、コレステロールの摂取基準を撤廃!

食事から摂取するコレステロールと血中コレステロールに、明確な関連を示す証拠がないからだそう。大規模な研究で、コレステロールを減らす食事指導をしたところ、していない場合と比べ、心筋梗塞などによる死亡率は変わらないことが分かったのだとか。

実は日本では長いこと、「総コレステロール値が高い方が長生き」という考えと、「いや、制限すべき」という考えがあり、後者の意見が優勢でコレステロール摂取の上限値が設けられていました。

しかしついに、こうした米国の影響もあって、厚生労働省は「日本人の食事摂取基準(2015年度版)」で、コレステロールの摂取制限を撤廃しました。

コレステロールは悪者どころか、生きるために必要

そもそもコレステロールとは、人間が生きていくうえで欠かせない脂質。細胞膜やホルモンの材料になる大切なものだからこそ、その大部分は体内で作られています。

体内で作られているなら、食べない方がいいのでは?…いや、そういうわけでもありません。

コレステロールの必要量の7~8割を作っているのは肝臓。肝臓は、食べた食品の栄養素(糖や脂質など)を分解して、コレステロールを合成してくれています。そして残りの2~3割を担当しているのが小腸。ここでは、食べたコレステロールをそのまま吸収して活用しています。

こうして私たちの体は、肝臓と小腸が助け合いながら、必要なコレステロールの量をまかなうようにできているのだそう。

コレステロールを含む食品をあまり食べなければ、肝臓はそれを補うために、たくさんコレステロールを合成しますし、コレステロールを含む食品をたくさん食べれば、肝臓での合成は減少するといいます。よくできていますね!

では、極端にコレステロールを制限するとどうなるか?
肝臓は小腸の担当する分までがんばってコレステロールを作らねばなりません。そんな状態が続けば、肝臓に負担がかかって体調を崩すことにもなりかねませんね。

卵もイクラも…健康なら気にせず食べよう!

健康な人は「肝臓を助けてあげている」くらいのゆるやかな気持ちで、コレステロールを含む食品も気にせず召し上がっていいのでは。例えばお寿司のネタであれば、イクラなどの魚卵やイカは、コレステロールが高いのですが、好きなら無理に残すこともないでしょう。

コレステロールに対する一度ついた悪いイメージを切り替えるのは簡単ではないでしょうが、医療の常識は変わっていくものだと割り切るしかありません。

「今までの我慢は何だったの!」と憤慨したい気持ちもあるでしょうが、決して「これからは思い切り食べてやる!」などとやけになって、マヨネーズを大量にかたり、トランス脂肪酸たっぷりのお菓子を毎日食べたりして、偏食に走らないでくださいね。

「コレステロールの多い食品でも、無理に我慢する必要はないんだな」くらいの感じで、冷静に頭を切り替えていきましょう。※ただしこれは、健康な人への見解です。脂質異常症の方は制限が必要との見解があるため、検査で異常値のある方、治療中の方、持病のある方は医師に指示に従ってください。