ご存じでしょうか。最近、中高年の間でファミレス飲みが流行っているんです。
居酒屋に行くより、さくっと軽く飲めるし、居酒屋よりアルコールが安いというのがポイント。友人や家族でという人もいるでしょうが、ひとり客も多いようです。
アルコールの安さでは、サイゼリヤがずば抜けています。グラスワインが一杯100円(税込み・以下同)。250ミリリットルのデカンタが200円。1500ミリリットルのマグナムボトル(通常のワインボトル2本分)が1080円です。
ほかに、ファミレス飲みで人気のあるジョナサンでは、グラスワインが一杯205円です。
酔っぱらって大声をあげる、という雰囲気ではありませんが、仕事のストレスをひそやかにアルコールで癒やしたい、という人には貴重なひとときとなるはずです。どうせファミレスで飲むなら、バランスのよいつまみメニューを選びましょう。
ファミレスには、サラダが豊富にあります。最近では、温野菜としてほうれん草のソテーやアスパラソテーなども用意があります。
こうしたサラダは、まず「ドレッシングをかけないで」と注文するのが、ヘルシーに飲める基本です。飲むときには、空揚げなど塩分の強いつまみが多くなってしまいますから、そういったものと一緒に食べるのがいいでしょう。
サイゼリヤにある「柔らか青豆の温サラダ」(199円)はたっぷりのゆで上がった青豆に半熟卵を合わせて食べるもの。ほかにも、キュウリ、ニンジン、セロリなどを酢漬けにした「ミックス野菜のピクルス」(199円)などが、ワインに合わせるにはおすすめです。
肉を頼む場合、揚げ物ではない固まりの肉を注文しましょう。赤みの多い牛ステーキなどがあれば理想的です。牛ステーキは価格が高いですが、ファミレスなら、さほど大きな金額にはなりません。サイゼリヤの「リブステーキ」は999円。
牛ではなくても、もちろんかまいません。ステーキメニューでよく見かける鶏肉をソテーした「若鶏のグリル」(499円)などもヘルシーでおすすめです。
サイゼリヤで人気のつまみメニューに「辛味チキン」(299円)がありますが、これはチキンをオーブンで焼いたもの。ひき肉などになっていない、固まりの肉を炭水化物の衣をつけずに食べられます。
こうしたメーン料理も少し味が濃いめにできていますので、ドレッシングをかけないサラダ+固まり肉で十分おいしいつまみになります。
居酒屋で深酒よりも、ファミレスであっさりと「サク飲み」。お財布にもカラダにもやさしい飲み方を試してみてもいいですね。
■浅野まみこ(あさの・まみこ) 1975年生まれ。管理栄養士。食と健康のコンサルティング会社「エビータ」代表取締役。1万8000件以上の栄養相談の経験を元に「『コンビニ食・外食』で健康になる方法」(草思社)を著し、企業のコンサルティング、テレビ出演、講演活動を行う。