認知症になる前に知っておきたい制度って? いくらかかる? | ~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

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認知症患者は2025年に約700万人

内閣府作成の資料によると2012年には462万人であった認知症患者が2025年には約700万人(675万~730万人)になると推計されています。65歳以上では約20%、つまり5人に1人が認知症を発症することになります。

 

日本人の寿命が延びるにつれて認知症が増えるのは宿命のようなものです。親にその兆候が表れた方はもちろん、自分には関係がないと考えている現役世代も判断能力が正常なうちに手を打っておきたいものです。

 

《参考》内閣府「高齢者の健康・福祉」

認知症に備えた制度や、それにかかる費用をまとめてみました。

 

知っておきたい制度1:日常生活自立支援事業

「日常生活自立支援事業」とは、本人にある程度の判断能力がある場合に使える制度です。都道府県や指定都市の社会福祉協議会が提供しているサービスであり、自分1人で契約の判断をすることに不安のある方や、お金の管理に不安のある方が利用できます。

 

サービスの内容ですが社会福祉協議会の「生活支援員」が福祉サービス利用の申し込みや契約手続き、日常生活に必要な事務手続き、日常的なお金の出し入れをサポートしてくれます。

 

●利用の流れ

1. 最寄りの社会福祉協議会に連絡(社会福祉協議会は全ての市町村に設置されています)

2. 相談・打ち合わせ

3. 支援契約書の作成

4. 契約

5. サービス開始

 

なお相談や支援計画の作成にかかる費用は無料ですが、福祉サービス利用手続き、金銭管理などのサービスは有料です。料金は実施主体で異なりますが、訪問1回あたり平均1200円とされています(生活保護を受けている方は無料)。《参考》厚生労働省「日常生活自立支援事業」

 

知っておきたい制度2:成年後見制度

判断能力が正常~低下した場合まで幅広く使えるのが「成年後見制度」であり、任意後見制度と法定後見制度の2種類があります。

 

▼任意後見制度「任意後見制度」とは、将来判断能力が低下した場合に備え、自ら定めた「任意後見人」と、日常生活や財産管理に関する事務手続きなどの代理権を与える契約を結んでおく制度です。

 

本人の意識がしっかりしているうちに利用できますが、公正証書で契約を結ぶ必要があり、契約には約2~3万円の費用がかかります。

 

・公正証書作成の基本手数料:1万1000円

・任意後見契約の登記の嘱託手数料:1400円

・収入印紙代:2600円

・公正証書代(正本2通、謄本1通):約1万円

 

本人の判断能力が低下したら「任意後見人」は契約で決めた事務手続きなどを、家庭裁判所が選任する「任意後見監督人」の監督のもとで行います。その際「任意後見人」に報酬を支払うこともできますが契約書の中に報酬に関する規定を設けておく必要があります。

 

また「任意後見監督人」への報酬については法律に基づき家庭裁判所が決定するため、契約書で決めておく必要はありません。

 

なお一般的に親族が「任意後見人」になった場合、報酬は受け取らないことが多いようです。また「任意後見監督人」への報酬は1カ月あたり1万~3万円のことが多いようです。

 

▼法定後見制度「法定後見制度」とは、既に判断能力が低下している場合の制度であり、判断能力が不十分の「補助」、判断能力が著しく不十分の「保佐」、判断能力のない「後見」の3種類があり、それぞれ「成年後見人」が代理、同意もしくは取り消すことのできる法律行為が決められています。

 

法定後見制度を利用するには本人・配偶者・4親等以内の親族が家庭裁判所に申し立てを行う必要があり、申し立てを受けた家庭裁判所では鑑定手続きや本人への陳述聴取、成年後見人の選任を行います。

 

申し立てには収入印紙代(申立費用 800円(*)、登記費用2600円)のほかに、郵便切手代3000円~5000円程度(各家庭裁判所によって異なる)、また鑑定が行われる場合には鑑定費用が5万~10万円程度かかります。

 

*保佐や補助において、代理権や同意権の申立てもする場合は、それぞれ800円を追加

なお家族以外の第三者が「成年後見人」に選任された場合は後見開始後に報酬が必要であり、家庭裁判所の定めた額を本人の財産から支払う必要があります。

《参考》家庭裁判所「成年後見制度」

まとめ

いかがでしたでしょうか。認知症は年齢が高くなるにつれて、誰でも罹患する可能性のある疾患です。認知症になった場合に使える制度を知り、ご自身の判断能力がしっかりしている間に対策をとることで、老後の不安を少しでも減らすことができるのではないでしょうか。