カウンセリングよりも効果大 ゲシュタルト療法で自分の怒りをコントロールする方法 | ~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

『無敵の「1日1食」 疲れ知らずで頭が冴える!』
さあ、元気に歳でもとりますか!それに女性は明日の美しさを迎えにいこう。

 キレたくないのにキレてしまう。そんな悩みを持つ人には「自分で自分の事情を聴く」というゲシュタルト療法が効果的だという。AERA では、この分野の第一人者で公認心理師の岡田法悦さんと、怒りに悩んできた漫画家の田房永子さんが対談した。

岡田法悦(以下、岡田):まず最初に自分の中にネガティブな感情があることを認めるということが大切です。社会的な役割のお面をかぶっているときに変な感情が出てきたら、それはあってはいけないことっていうふうになるわけでしょう。

 

自分で自分を認めないっていう構図が自分の中にできあがっちゃうっていうことなんですよね。

 

そうすると、中にいる感情が暴れ始めるんですよ。ケンカでもそうですけど、否定されるとむきになりますよね。自分の中の感情も、自分が否定されているって思うと存在を誇示したく

なるわけですよ。だからまず、どんな感情であれ、そういう感情があるんだねっていうことを認める。それができると外に出すか、出さないでおくかっていう選択ができるようになってきます。

 

あるんだねって認めるってことは、感情を外に出してしまうっていうことじゃありません。少しそのまま自分の中にいてね、出てこないでねと。あるのはわかってるし、あっていいんだよ、そんな風に自分と対話ができればいいんです。

田房永子(以下、田房):普通のカウンセリングだと、あなたはここにあてはまるからこうですよって教えてもらう感じです。ゲシュタルト療法は、自分で自分に聴くっていう感じだからこそ自分一人でいかせる、自分でできちゃう。

 

聴くっていうことを訓練すればわかるようになって一人でできちゃうみたいな感じ。仕事とか、対人関係の問題とか、すべてにおいて生かせるんですよね。

 子育てもゲシュタルト療法によって気持ちが楽になりました。息子が今4歳で、保育園に行く時違う方向に走っていっちゃったことがあって。

 

腹が立ちますが、なぜ腹が立つかというと登園の時刻に遅れちゃいけないというのが自分の中にあるから。でも息子が別の方向に走ったのは、私に対する彼のアクションです。

ママは時間を気にしてカリカリしている。違う方向に走り出すのは4歳の彼がとれる唯一の自己主張なんだとわかるようになったのは、ゲシュタルト療法のおかげです。

■自分の歴史こそ重要

岡田:わけのわからないことが起きてしまうっていうことではなくなっているんですね。

田房:自分の事情を聴くようになったら自分のことを許しやすくなりました。誰でも自分なりの事情がありますよね。個人のことになると、昔のことをうじうじ言うのはやめなさいっていうのを聞きますが、自分の歴史こそ重要だと思うんです。

 

みんな織田信長とかの話はめっちゃくちゃするのに、なんで自分の歴史の話をしないんだろう。一番自分の生活に直結しているんだから、一番重要じゃんって思うんですけど。

岡田:結局は自分の歴史が今の自分を作っているわけですからね。コロナ禍で閉塞感もあり、イライラする人も増えています。負の感情が生まれたらまずは自分の声に耳を傾けてみる、そのアクションが快適な生活への一歩になると思います。

(構成/編集部・三島恵美子)