巻き肩になっている?
巻き肩は左右の肩が肩甲骨ごと前に出て内側に向き、両肩を結ぶ横のラインが丸くなっている状態です(上半身を横から見た時に肩が耳よりも前に出ている)。壁に背中
をつけて立った時や、床に仰向けになった時に、壁や床と肩の間にできるすき間の広さはどうでしょうか?
巻き肩は「スマホ巻き肩」と呼ばれることもありますが、スマホだけでなく日中パソコンに向かっている時間が長い人もスマホを使っている時と同じように姿勢が崩れがちなので注意が必要です。
巻き肩が原因でおこりやすい不調
胸が硬くなる
肩が本来ある位置よりも前にあることで胸が縮こまって筋肉が硬くなり、肩こり・首こりの症状がおこりやすくなります。
呼吸が浅くなる
猫背気味の状態でスマホを使っている時は腕を内側に閉じた状態にもなっています。胸がより縮こまって呼吸の浅い状態が続きます。マスク着用でスマホを使うことが多い人はさらに注意が必要です。呼吸が浅い(=体内に行き渡る酸素が少ない)と集中力の低下、疲労、自律神経の乱れにつながることもあります。
姿勢の悪化
視線が下がって頭が下がり、背中が丸まってバストが下向きになるなど、見た目の印象にも影響するのは想像がつきやすいでしょう。姿勢が悪いと気分もいまいち…ということもよくあります。
おすすめストレッチ&ヨガ
肩甲骨寄せストレッチ
肘を下ろす時に巻き肩で硬くなりがちな大胸筋のストレッチも意識しましょう。座ったままでも、またはハイランジのポーズと組み合わせても。
© タオルを使わずに行ってもOK / Illust by illust AC タオルを使わずに行ってもOK / Illust by illust AC
やり方:
両腕を頭上に伸ばした状態から、息を吐きながら肩甲骨を互いに寄せるように肘を曲げておろします。この時に少し胸を引き上げて目線も斜め上に向けるのも良いでしょう。吸ってまた両腕を伸ばして数回繰り返します。
うさぎのポーズ
肩回りのストレッチに加え、頭頂のツボ「百会(ひゃくえ)」を刺激するのでスマホ利用による疲れ目にも効果が期待できます(首を痛めている場合は控えてください)。
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やり方:
1. チャイルドポーズの状態で両手を顔の横につけてからゆっくりとお尻を持ち上げ、マットの接地面をおでこから頭頂(百会)の方へと移動させる。
2. 両手を後ろに回して背中で指を組み、息を吐きながら組んだ手を天井の方へ伸ばす。
3. あごを引いて数呼吸キープし、終わったら手を耳の横についてお尻をおろしてチャイルドポーズで少し休む。
スマホやパソコンを使う時間をいきなり減らすのは難しいかもしれませんが、使っている時の姿勢を時々意識したり、こうしたストレッチを行う習慣をつけるなどを心がけてみてください。
吉田加代子
オーストラリア・ブリスベン在住。日本とオーストラリアでの会社員生活を経てヨガティーチャーに転身。2012年より在豪日本人やローカルの人たちを対象にヨガクラスをしている他、ヨガアプリ「Down Dog」の日本語翻訳とナレーションを担当。オーストラリアのゆったりした環境の中、ヨガで日々心地よく暮らすことを心掛け、一人でも多くの人に気軽にヨガを楽しんでもらうことを目指す。RYT500取得、リストラティブヨガTT修了。