“毎日の献立を考える”“水切りカゴの食器を食器棚に戻す”“洗濯前に裏返しの靴下を元に戻す”──など、家庭には、「料理」や「掃除」などの代表的な家事に分類できないが積み重なれば大きな負担となる「名もなき家事」が存在する。どうすれば、そうした負担を減らすことができるだろうか。ここでは4つのコツを紹介しよう。
◆“自分のものは自分で”ルールを徹底
衣類、靴、食器、おもちゃ、本など、個人の所有物だと明確にわかるものは、家族それぞれが自分で管理するルールを徹底。「自分の食器を流しまで持っていく」「靴を脱いだらそろえる」「自分の洗濯物は自分でたたむ」など。
また、「トイレットペーパーは使い切った人が交換する」「新しいティッシュを出した人が空の箱を捨てる」など、“最後ルール”も遵守させたい。忘れていたらそのつど、気づいた人が「トイレットペーパー使い切った人だあれ?」「お父さん、もう3回目だよ~」など、明るく冗談めかして注意して。責めるのはNG。
◆安全&定期的に行うものは子供に担当を“任命”
子供に任せるなら、けがの危険がないことはもちろん、「お母さんと一緒に家のことをする」という体験ができるものが理想的。料理をしている間に食器を並べさせたり、お母さんが洗ったピッチャーに麦茶を作らせたりすると、「ご飯が出てくるまでにはこんなにたくさん仕事があるんだな」「麦茶を作るのってめんどくさいんだな」と体験できる。
定期的に行うことの担当を“任命”するのがいい。「美しすぎる食器係」「空き箱やっつけ隊」など、子供が喜ぶ肩書をつけるのがおすすめだ。母や義母を「揚げ物の達人」と呼ぶ“裏技”もある。
◆「こだわりナシ」「やりたくない!」は夫にお任せ
夫の「手伝ってやったアピール」に腹が立つという人も多数。「食器洗いを頼んだら、洗剤と水をびっくりするほど使っていた」「洗濯物を干してもらったが、下着をいちばん外側に干していてイヤだった」など、やり方にコツやこだわりがあるものは夫に任せないのが吉。
ゴミ捨てのような単純作業のほか、力仕事、虫退治、排水口掃除など、あなた自身が「やりたくない」と思うものをやってもらうとよい。こだわりがなければ万が一ミスされても腹が立ちにくく、「助かったわ!」の言葉に気持ちが込もるので、夫も満足。ほめればほめるほど、すすんで家事をやってくれるようになる。
◆あらかじめのひと工夫で手間を削減
自分や家族の動線と作業手順を想定して、やりやすくなる“仕掛け”を作ること。「物干し竿にいらないストッキングを結んでおいて、布団を干す前にサッと拭けるようにする」「子供の学校の書類をスマホで撮影してフォルダ分けしておく」「玄関にフックを取り付けて、帰ってきた家族がワンアクションで上着やカバンをかけられるようにする」など、一度手間をかければその後ずっとラクできる。
食器の水切りを珪藻土のものにする、箱なしのティッシュにする、使わない部屋の電気のかさを外す、夕食の洗い物が終わった後は紙コップを使うなど、原因となるそのものをなくしてしまうのも手。