若い女性で増えている痔の原因・症状・治療法・予防法 | ~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

『無敵の「1日1食」 疲れ知らずで頭が冴える!』
さあ、元気に歳でもとりますか!それに女性は明日の美しさを迎えにいこう。

◆日本人の4人に3人が経験者?意外と多い「痔」のお悩み

実は最近、若い女性に「痔」が増えているそうです。とってもデリケートなところにあるのでなんとも聞きにくい病気ですが、なんと日本人の4人に3人程度が「痔」の経験があるともいわれており、実は意外とポピュラーな病気なのです。

そこで、痔に関する基礎知識や原因、予防・治療法と気になる診察方法について解説します。
.
若い女性で増えている痔の原因・症状・治療法・予防法

◆そもそも「痔」とは

痔はわずか3cmくらいにできる肛門の病気の総称です。大体、代表的なものは3つです。まずは図をご覧ください。

痔を理解するための一つのポイントになるのが、肛門には歯状線という場所があって、それより上では痛みを感じないということです。そんなわけで痛みのあるなしで病変の大体の場所がわかります。

それでは3種類の痔についてもう少し詳しくご説明します。

1つ目は俗にいう「切れ痔(裂肛)」。その名の通り、肛門が裂けて傷つく病気です。大体固い便が肛門を通過するときに起こります。そんなわけで便秘しがちな20代の若い女性に一番多いのがコレ。歯状線の外なので痛いです。

2つ目は「いぼ痔(痔核)」。肛門の周りは静脈が豊かでうっ血しやすく、いぼのような静脈瘤ができてしまうのです。妊娠、出産で発生、悪化しやすく、女性も30~40代になるとこちらのタイプの痔が多くなります。ずっと座っている、立っているなど、同じ体勢が多いお仕事の方は要注意です。ちなみに、いぼ痔はできる場所によって内痔核と外痔核の2種類に分かれます。

「内痔核」は歯状線より上(内)にあるものです。いぼ痔といえばほとんどがこちらです。歯状線より上なので痛みを感じないのですが、だんだんひどくなってきて、垂れ下がってきたり、便に押し出されて出っ張ってきて炎症をおこしたりすると痛みが出現します。そのため「痛くないけれど、トイレットペーパーに血がつく」といったものが典型的な症状です。

「外痔核」は歯状線より外にある血豆みたいなものだと思ってください。ゴルフのスイングのいきみなどで発生することが多いようです。時には激痛を起こしますが、お薬が効きやすいのも特徴。

そして3つ目が「痔瘻<ろう>(あな痔)」。これは、肛門周辺がばい菌で化膿して、ついにはあな(瘻孔)を作ってしまうパターンです。

◆もしかして痔と思った時の症状セルフチェックシート

痔の症状もさまざまです。一度下の表でチェックして見ましょう。
いくつか当てはまる方は、もしかしたら「痔」主かもしれません。

□排便痔に痛みがある
□排便した後にじわじわした痛みがのこる
□排便時に血が出る(便に血が混じる、紙に血がつくなど)
□排便後、残便感がある
□便が前よりも細くなってきた
□おしりに何か挟まっているような違和感がある
□肛門の周りにイボみたいなものがある

いかがですか?

ただし、怖い話ですが、たとえば大腸がんでも痔によく似た症状が起こります。症状が1~2週も続くようなら一回お医者さんにかかってくださいね。
.
◆便通の乱れとおしりのうっ血……「痔」の原因とは

「痔」はただ単に「肛門の病気」なので、実はタイプによって原因がちょっと違うことがポイントです。

切れ痔の原因はなんといっても便秘です。便秘になる→硬くて太い便がでる→肛門が切れる→痛い!→痛いので排便を我慢→便秘になる という悪循環にはまってしまうのです。ここでダイエット、偏食、ストレスなどで便通が乱れてしまうと悪循環に拍車がかかってしまいます。下剤を使うダイエットも便秘、下痢を繰り返すことになり、おしりに負担がかかるので注意してくださいね。

そしていぼ痔は静脈のこぶなのでおしりのうっ血が主な原因。ずっと椅子に座っているお仕事や、立ち仕事など、同じ姿勢を長時間続ける仕事は血の流れが悪くなり、おしりのうっ血の原因になります。また、腰やおしりを冷やすとうっ血がひどくなりますので、下半身は冷やさないようにしましょうね。

あな痔はばい菌なので、お尻を清潔にしておくことが重要です。とくに下痢をしがちな人は、悪化の原因になるので気をつけて下さいね。
.
◆痔の予防法…排便習慣や血の流れを改善

生活習慣が重要 まずは正しい排便習慣が重要。

・3分以上はいきまない(肛門に負担がかかりうっ血します)
・肛門を刺激する食べ物は避ける(唐辛子、わさび、からし、コーヒー、タバコなどの嗜好品)
・シャワーよりもお風呂にはいっておしりを温める
・アルコールはうっ血をひどくするので控えめに
・ストレッチで血流を改善する
・腹筋をきたえて便をでやすくする
・朝食をとって(もしくは冷たい水でもOK)腸を刺激する
・サイクリングや乗馬のやりすぎ、スクワットの体勢はNG(肛門に負担がかかる)
・ゴルフはスイングの時にお尻に負担がかかって悪化することもあるので注意する
・ヨーグルトなどの腸を整える食品を積極的にとる
・食物繊維など便のかさを増やす食品をとる

◆「痔」かなと思ったときは、外科もしくは肛門科へ

痔は基本的に肛門の病気なので「場合によっては手術が必要な病気で、腸を扱っている科」=「外科」の病気です。もっと詳しく言えば、「外科」のなかでも肛門を専門に扱っている「肛門科」ということになります。といっても、痔が必ず手術になるわけではありません。実際に手術になる確率は10~20%というところのようです。軽い切れ痔だと1~2週間で自然に直ることもありますが、市販の薬を使っても、症症状がそれ以上つづくようなら病院にいかれたほうがいいと思います。

しかも、早期発見すればそれだけ手術の確率を減らすことができるので「私って痔かも?」と思ったらあまりこわがらないで受診してくださいね。
.
◆痔の検査・診察は横向きの体勢で行われます

どんな体勢で診察が行われるか、意外と聞いてみたいけれどなかなか聞けないコトですよね。だいたいどんな病院でも「シムス体位」という体勢で行われます。横向きになって下着をずらすだけなので、そんなに恥ずかしくないと思います。

余談ですが、松尾芭蕉は切痔の痛みのため旅をあきらめたことがあったともいわれ、あのナポレオンもワーテルローの戦いに負けたのは痔核の激しい痛みのためというお話もあります。「太陽王」ルイ14世も痔を手術したそうです……。痔は意外とポピュラーな病気なのですね。