人気精神科医が教える、低気圧で不調を感じる本当の理由とは?【精神科医・益田裕介氏インタビュー】
YouTubeチャンネル「精神科医がこころの病気を解説するCh」で、メンタルの病気について発信し続けている、早稲田メンタルクリニック院長の益田裕介氏。インタビュー第5回では、メンタル不調にどのように気付き、対処していくのが良いのかについて具体的な対策を聞いた。
本記事では、『人生は「気分」が10割 最高の一日が一生続く106の習慣』(キム・ダスル著、岡崎暢子訳)の発売を記念して、なぜ人は低気圧の時に不調を感じるのかについて話を聞いた。【第1回、第2回、第3回、第4回、第5回の記事はコチラ】
――「脳が錯覚する」とはどのようなことでしょうか?
益田 例えば頭痛持ちの人などは、脳の錯覚で「痛み」を10倍、20倍にしていると言われています。本当はそんなに痛くないのに、脳が痛いと誤解しているのです。
だからロキソニンなどの鎮痛薬が効かなかったりする。正確に言うと、薬は効いてるけど、少しの痛みを脳の錯覚で大きくしちゃってるんです。
不調の原因は低気圧ではないかも?
――それでも低気圧で不調を感じるとき、やったらいいことなどありますか?
益田 体調不良や気分の落ち込みって、別に気圧の問題じゃないと思うんです。そういうときは、疲れがたまってるのか、それとも仕事の悩みがあるのか、
家族の悩みがあるのか、人間関係の問題があるのか、将来に迷ってるのか、お金に悩みがあるのか、そっちを解決しなきゃいけないんです。
――不調の原因が低気圧ではないかもしれない、ということでしょうか
益田 低気圧はただのきっかけでしかないと思います。例えば喧嘩していた恋人と仲直りしたら、気圧が上がろうが下がろうが落ち込まないのではないでしょうか。低気圧とは別の観点で不調の原因を探ってみるのをおすすめします。
(取材・構成 書籍編集局 工藤佳子)