【豚の生レバー禁止】E型肝炎ウイルスのE型って何ですか? | ~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

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豚の生肉の提供が禁止となりました。厚生労働省は豚レバーや、シカ及びイノシシなどの野生動物の肉を生で食べないように注意を促しています。E型肝炎ウイルスや食中毒菌、寄生虫の感染が懸念されるからです。

ところで、E型肝炎ウイルスというのは耳慣れないことばではないでしょうか。B型・C型肝炎ウイルスの方が話題になることが多いように思います。肝炎ウイルスに付けられた○型とは何でしょう?

◆病原ウイルスの違いによる病型の分類
肝炎ウイルスは病原ウイルスの違いによってA~Eの病型に分類されます。このうち、B型・C型・D型肝炎ウイルスが血液・体液を主な感染経路とするのに対して、A型・E型肝炎ウイルスは水や食べ物を感染経路としています。

E型肝炎ウイルスの感染が発展途上国に多く見られるのも、飲料水や食料品の衛生状態が悪く、水や食べ物を通して感染しやすいからです。

◆慢性肝疾患に発展するウイルス性肝炎は?
肝炎ウイルスへの感染によって引き起こされるウイルス性肝炎は病型の違いによって症状も異なります。なかでも怖いのは、慢性肝炎、肝硬変を経て肝がんに発展する可能性です。

しかし、すべてのウイルス性肝炎が慢性肝疾患(慢性肝炎、肝硬変、肝がん)を発症するわけではありません。そのリスクがあるのはB型・C型肝炎ウイルスです。

この2つについては、それぞれ止血剤として使用された血液製剤(C型)、集団予防接種(B型)による感染被害が訴訟問題となったことでも知られています。

また、肝がんの予防には、検査によってB型・C型肝炎ウイルスへの感染の有無を確かめ、必要な治療を早期に行うことが重要だとされています。

豚の生レバー禁止の理由ともなったE型肝炎ウイルスは、よく知られたB型・C型肝炎ウイルスとは性質が異なります。

まず、E型肝炎ウイルスは肝がんに発展するものではありません。

そして、血液ではなく、水や食べ物を通じて感染し、人獣共通感染症として認められた唯一の肝炎ウイルスとなっています。

◆治療ではなく予防が中心
E型肝炎ウイルスの潜伏期間は平均40日程度とされ、急性肝炎として発症すると肝臓に炎症が起き、肝細胞の破壊、肝機能の低下をきたします。多くは安静にしていれば治癒しますが、稀に劇症化し、死亡するケースもあります。

典型的な症状には黄疸(おうだん)、嘔吐、発熱、悪心、食欲不振、腹痛と腹部の圧痛などがあります。急性肝炎の経過を変える治療はないため、飲食物の過熱による殺菌、手洗といった予防につとめることが大切です。

 
監修:岡本良平医師(東京医科歯科大学名誉教授)