高齢者世帯で収入が公的年金だけの人は44%!長い老後の安心を得るための2つの備えとは? | ~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

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老後になると公的年金が生活の基盤となります。しかし、昨今の物価高もあり年金だけで毎月の生活費を賄えるのか不安という方も多いでしょう。

 

今回は、厚生労働省の「国民生活基礎調査の概況2022(令和4年)」で、高齢者の方々の収入の実態をみてみましょう。長い老後の安心を得るための備えに必要なことを2つ紹介します。

高齢者世帯の所得は「高齢者世帯以外の世帯の所得の約5割」その内訳は?

厚生労働省の「国民生活基礎調査の概況2022(令和4年)」によると、2021(令和3)年の1世帯当たり平均所得金額は、「高齢者世帯以外の世帯」では665万円となっています。

 

それに対して「高齢者世帯」では318万3000円です。高齢者世帯以外の世帯とくらべ、高齢者世帯の平均所得は約5割しかありません。

 

ここで、高齢者世帯というのは、65歳以上の夫婦世帯・単身世帯または、65歳以上の夫婦と18歳未満の未婚の子どもが一緒に暮らしている世帯のことをいいます。

 

高齢者世帯の平均所得の内訳をみてみましょう。

 

【高齢者世帯の平均所得318万3000円の内訳】

・稼働所得:80万3000円(25.2%)

・公的年金・恩給:199万9000円(62.8%)

・財産所得:17万2000円(5.4%)

・年金以外の社会保障給付金:1万8000円(0.6%)

・仕送り・企業年金・個人年金・その他の所得:19万1000円(6%)

 

全体の所得の約6割が年金、次いで2.5割がパートやアルバイトなどの稼働所得、残り1割程度が、私的年金や仕送りなどによるものとなっています。

 

しかし、公的年金・恩給を受給している高齢者世帯のなかには、所得が「公的年金・恩給」のみという世帯もあり、全体の44.0%を占めています。

「国民生活基礎調査の概況2022(令和4)年」:公的年金・恩給を受給している高齢者世帯における公的年金・恩給の総所得に占める割合別世帯数の構成割合

「国民生活基礎調査の概況2022(令和4)年」:公的年金・恩給を受給している高齢者世帯における公的年金・恩給の総所得に占める割合別世帯数の構成割合© All About, Inc.

 

年金は生きている限り受け取れる保障なので、老後生活を送る際は頼りになります。ただ、それだけでは老後の暮らしは苦しくなってしまうでしょう。

高齢者世帯の生活費はどのくらい?

次は、老後、どれくらいの支出が必要か推測するために、実際の高齢者世帯の生活費がどれくらいなのか確認してみましょう。

 

総務省の「家計調査年報(家計収支編)2022(令和4)年」によると、以下のとおりです。

 

【65歳以上の夫婦のみの無職世帯】

《収入》社会保障給付(年金):22万418円

《支出》毎月の消費支出(生活費):23万6696円

《差額》不足額:1万6278円

【65歳以上の単身無職世帯】

《収入》社会保障給付(年金):12万1496円

《支出》毎月の消費支出(生活費):14万3139円

《差額》不足額:2万1643円

 

「年金だけ」で生活することになれば、上記で不足する月に約2万円を何かで補う必要があります。

 

老後の生活に必要な資金は生活資金だけではありません。高齢になれば、病気やケガをすることがあるかもしれません。家電が故障すれば買替えが必要になります。

 

将来、介護が必要になれば、家をバリアフリーに改装することになるでしょう。また、たまには旅行をしてリフレッシュすることも大切です。

 

長い老後を、安心して暮らすには老後資金を備えておくことが大切です。次は、老後資金を備えるための方法を2つ紹介します。

1:私的年金による上乗せに取り組む

私的年金は、公的年金に上乗せとなるものを個人で準備する年金です。私的年金の代表的なものはiDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)です。

 

それ以外には、フリーランスや自営業者が加入できる「国民年金基金」もあります。また、保険会社が販売する「個人年金保険」は誰でも加入できます。公的年金をベースに、その上乗せとなる私的年金を早いうちから準備しておくと心強いでしょう。

2:長く働く

2021年4月から施行された改正高年齢者雇用安定法によって、70歳までの雇用が努力義務化され、長く働ける環境が整ってきています。

 

パートやアルバイトで長く働き、確実な資金を得ましょう。厚生年金の加入要件に該当すれば70歳まで厚生年金に加入することができます。

 

そうすることで、将来、受け取る年金額を増やすことができます。とはいえ、長く働き続けるには健康な身体があってこそ。若いうちから、健康維持する取り組みが必要です。

 

文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー)

3匹の保護猫と暮らすファイナンシャルプランナー。会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方、心豊かに暮らすための情報を発信しています。