【最新「死に方」事典】「遺伝子」が変えた最新老化研究 | ~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

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FC2 Analyzer最近は長寿の研究が盛んである。つまり、人はなぜ老いるのか、なぜ死ぬのか、ということの研究だ。

不老不死は人間の昔からの願いだから、これが解明できれば、不死とはいかなくとも、寿命は延びるはずである。ただし、「老化(エイジング)」に関しては、いまだに諸説があり、どれも解明されていない。

 老化研究のアプローチとしては、実際の長寿者(100歳を超える「百寿者」=センテナリアン)に着目する方法、生命の基本単位である細胞に着目する方法がある。

 この細胞に着目した研究では、大別すると2つの説がある。1つは、ストレスや紫外線などの環境要因によって、細胞内に有害物質が発生し、機能低下が進んで老いるというもの。

たとえば、一般にもよく知られている活性酸素によって身体がダメージを受け、老化が発生するという「フリーラジカル説」がこれに当たる。

 もう1つが、遺伝子によって老化や寿命が規定されているとする説。たとえば「プログラム説」では、それぞれの細胞には分裂できる限界がはじめから決められていて、その回数を超えて分裂できないとされている。

最近は、遺伝子に最初から老化を促進させたり抑制させたりするものがあるという説、つまり「長寿遺伝子」の存在も知られるようになってきている。

 このような老化研究は、医者の立場から言うと、邪道である。なぜなら、医療というのは目の前の病気やけがを治すことが使命とされ、それで発達してきたからだ。老化は避け難い生命現象で病気ではないのだから、以前は関心が高くなかったのである。

 その流れを変えたのが、遺伝子研究である。2000年、マサチューセッツ工科大学教授のレオナルド・ガレンテ氏などのグループが、「サーチュイン」という遺伝子が活発に働くと寿命が延びるという報告を発表してから、老化研究の潮目が変ったのだ。

その後、日本でも日本抗加齢医学会ができ、20人から出発した会員がいまや8000人を超えた。

 サーチュイン遺伝子研究はいまも続いており、これを活性化させるにはカロリーを制限する、空腹をあえて続けたほうがいいなどということがわかってきている。

 とはいえ、このような長寿遺伝子が活発化しても、身体に悪いもの(たとえば発がん物質など)を食べていたら長生きはできないわけで、老化研究はいまの段階では長寿に結びついていない。

 ギネス認定の人類の最長寿者はジャンヌ・カルマンさんというフランス人女性で、122歳まで生きた。また、日本人では泉重千代さんが120歳まで生きた(現在は否定され105歳説が主流)。

また、今年の3月現在、世界最高齢と認定されている大川ミサヲさんは、116歳の誕生日を迎えている。こうしたことから、120歳前後が寿命の限界といわれているが、この先、130歳、140歳長寿者が出現するのだろうか。

 ちなみに、122歳まで生きたジャンヌ・カルマンさんの大好物は赤ワインとチョコレート。大川ミサヲさんは、たくさん食べて最低8時間は寝ており、サバすしが大好物という。

 ■富家孝(ふけたかし) 医師・ジャーナリスト。1947年大阪生まれ。1972年慈恵医大卒。著書「医者しか知らない危険な話」(文芸春秋)ほか60冊以上。