マスクをして過ごすことが日常となった今、長時間の着用により乾燥や赤み、ニキビなど肌荒れに悩む人が増えています。
そもそもマスクをしていると、なぜ肌荒れしてしまうのでしょうか? わかりやすいスキンケアアドバイスが人気の医師・友利 新先生に聞きました。
●内科・皮膚科医 友利 新先生
クリニックに勤務の傍ら、医師という立場から美容と健康を医療として追求し、美しく生きるための情報をさまざまなメディアで発信中。
肌の悩みやスキンケアの方法に答える公式YouTubeチャンネル【友利新 / 医師「内科・皮膚科」】が人気。
マスクによる摩擦と蒸れでバリア機能が低下!
「マスクをしていると吐く息や汗により、肌が潤っていると思いがちですが、長時間の着用によりトラブルを感じている方が増えています」と話す友利先生。
マスクをしていると、肌に触れている部分が擦れて摩擦が起き、さらに肌が蒸れた状態になることで角質の間に隙間ができて肌のバリア機能が低下してしまうそう。
「バリア機能は本来、外的刺激から肌を守り、肌の水分をキープしてくれる働きがあります。この機能が低下すると水分が外に出ていってしまうので、乾燥が加速し、少しの刺激でかゆみを感じるなど肌が敏感になってしまうのです」
肌がセンシティブなとき、どんなマスクがいいの?
かゆみやニキビで肌が敏感に傾いているとき、長時間のマスク着用が負担に感じてしまうことも。
「マスクで肌が密閉されればされるほど、蒸れなどによりバリア機能が低下しやすくなるため、布マスクより気密性の高い不織布のマスクは肌荒れが起こりやすくなります。
とはいえ、“感染症対策”と“肌に優しいマスク”という2つを両立させるのは難しいのが現実です」
「肌荒れは起こりやすいけれど、飛沫を防ぐという観点からおすすめできるのは不織布のマスク。
肌荒れが気になるときは、不織布のマスクの中でもなるべく肌あたりがよいものを選んだり、長時間の使用を避けたりするなどしてできるだけ肌負担を軽減していきましょう。
新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いてきたら、一人の散歩や買い物など飛沫の心配がない状況でウレタンマスクや布マスクをするなど、そのときの状況で変えていくとよいと思います」
撮影/森戸美帆(LOVABLE) ヘア&メイク/長井かおり スタイリング/柿原陽子 モデル/甲斐まりか 取材・文/佐久間千絵 構成/佐藤 陽(マキアオンライン)