長期保存ができて、節約料理にも欠かせない乾物。でも、乾物を使った料理というと、切り干し大根の煮物など、いつも同じようになってしまいませんか?
通常は水でもどす乾物ですが、ヨーグルトでもどすという新しい方法があると知り、さっそくチャレンジしてみました。
ヨーグルトを使った基本のもどし方
【材料】・切り干し大根 10g・プレーンヨーグルト 50g
寝る前に仕込んでおくと、翌朝には食べられます
【もどし方】
1.乾物をフタ付きの容器に入れ、ヨーグルトを加える。
2.乾物にヨーグルトがしっかりからまるように、はしで混ぜる(ジッパー付き保存袋に入れてもんでもOK)。
3.フタをして、冷蔵庫で約8時間置いたら完成!
コツは、しっかり混ぜることだけ。固まっている部分があれば、はしでほぐすようして、まんべんなくヨーグルトがからまるように混ぜてください。
ヨーグルトの量は、野菜類の乾物なら3~5倍、海藻類なら8~10倍の重さが目安です。目安量を参考にして、干ししいたけ、煎り大豆、高野豆腐、レーズンなど、いろいろな乾物で応用できます。
乾物とヨーグルト、両方の栄養素で腸内フローラを整える!
水でもどした場合、乾物に含まれるカリウムやビタミンB群などの水溶性の栄養素は、その水に溶け出していますが、捨ててしまうことが多いと思います。
ヨーグルトでもどすと、乾物はホエーと呼ばれるヨーグルトの水分を吸ってやわらかくなるため、水溶性の栄養素が出ていくことなく、そのまま摂ることができます。
ホエー自体にもカリウム、ビタミンB群、カルシウムなどの栄養素が含まれているため、ダブルで栄養価がアップするというわけです。
また、ヨーグルトには、今話題になっている腸内フローラを整える役割があります。
腸内フローラとは、腸内に住みついている100兆個もの腸内細菌の集団のこと。腸内細菌は、善玉菌、悪玉菌、日和見(ひよりみ)菌の3つに分類されます。
善玉菌は消化吸収を助けたり、免疫力を高めたりします。悪玉菌は、免疫力を下げてあらゆる体の不調を引き起こしたり、発がん性物質を作り出したりします。
日和見菌は通常、害はありませんが、悪玉菌が増えると同じように悪さをしてしまうという菌です。
健康のためには、腸内フローラを常に善玉菌が優位になるようにしておくことがとても大切なのですが、ヨーグルトに含まれる乳酸菌が、善玉菌を増やすのによいといわれています。
さらに乾物に含まれる食物繊維も、善玉菌のエサになって善玉菌が増える役割をするので、ヨーグルトでもどす乾物は、腸内フローラを整えるのにぴったりなんです。
簡単!おしゃれ!ヨーグルト乾物レシピを作ってみました
●切り干し大根とほたてのサラダ
和風のイメージしかなかった乾物が、おしゃれなサラダに変身!
【材料】(2人分)
・切り干し大根 30g ・プレーンヨーグルト 150g
・ホタテ缶 1/2缶 ・マヨネーズ 大さじ1と1/2
・貝割れ 少々
【作り方】
1.切り干し大根をヨーグルト、ホタテ缶、マヨネーズを混ぜたものに浸け、冷蔵庫で7~8時間もどす。
2.貝割れを散らす
食べるまで味が想像できなかったのですが、ヨーグルトと切り干し大根がマッチしているのでびっくり! 切り干し大根は食感がしっかりしていて、食べごたえ満点です。加熱していないので、大根の辛みもピリッときいています。火を使わずに1品できるのもうれしいですよね。
●高野豆腐の生ハム巻
調味料を使わなくても、生ハムの旨味でおいしい!
【材料】(2人分)
・高野豆腐 2枚 ・プレーンヨーグルト 120g
・生ハム 8枚 ・オリーブオイル 適量
【作り方】
1.高野豆腐はヨーグルトに浸けて、冷蔵庫で7~8時間もどす。
2.もどした高野豆腐を4等分に切り、生ハムで巻く。
3.フライパンにオリーブオイルをひき、転がしながら全面を焼く。
高野豆腐も煮物でしか使ったことがありませんでしたが、ワインにぴったりのおつまみになりました。高野豆腐の旨味がギュッと凝縮されていて、とても簡単なのに、今まで食べたことのない味わい。
どちらも、年末年始のおもてなしなどにぴったりです。今回参考にした書籍『ヨーグルトでもどす魔法の乾物レシピ』(主婦の友社)のほか、クックパッドなどでも、ヨーグルトを使った乾物レシピが紹介されています。
乾物料理はマンネリ…という人や、しっかり栄養素を摂りたい!という人は、ぜひチェックしてみてください。
<参考>
■『ヨーグルトでもどす魔法の乾物レシピ』(DRYandPEACE:料理監修、 佐藤 秀美:栄養監修/主婦の友社)
http://shufunotomo.hondana.jp/book/b208912.html