幼少期に受けた親からの愛情はその人の性格に大きく影響する
幼少期の頃の記憶が強く残ることは少ないです。しかし、親から受けた教えや愛情は、その人の深層心理に深く刻み込まれるため、その後の成長や考え方、性格に大きな影響を与えると考えられています。
最近、子どもの虐待に関する事件をよく耳にすることがありますが、このようなケースでは、実際に虐待をしていた親も同じような行為を親にされていた事例も少なくありません。これは、幼少期に受けた影響が自分の子育てにも影響している典型的な例と言えるでしょう。
また、親から愛情を受けずに育った子どもは、その後の人生において、人間関係や恋愛に悪影響を及ぼしやすいといわれています。幼少期の親から受けた愛情や感情は、深く刻み込まれているのです。
「愛情不足で育った大人」の特徴や性格5つ
では、愛情不足のまま育ってしまった大人は、どのような特徴を持っているのでしょうか。共通する特徴や性格が見られるので、ここでは愛情不足で育った大人に見られる傾向を紹介します。
1.他人の顔色を窺いすぎてしまう
愛情不足を感じて育った人は、他人の顔色を必要以上に気にする傾向が見られます。これは、幼少期に親から愛情を受けたいがために、親の表情を窺いご機嫌を取ろうと行動していたことが習慣化してしまっているからです。
大人になってからもその習慣はなかなか抜けず、自分の言動に周囲がどのように感じているのか、自分はどのような立ち振る舞いをするべきなのかなど、自分の欲求や願望よりも他人の目を気にしてしまう癖が強く現れます。
2.友人や同僚からの誘いを断れない
幼少期に愛情不足を感じていると、大人になってからも他人から誘われることに「愛情」を見出してしまい、なかなか友人や同僚からの誘いを断れない傾向が見られます。
仕事で忙しかったり疲労が溜まっていたりしても、「一度断ってしまうと誘われなくなるのでは」と恐怖や不安を感じてしまい、無理をしてでも誘いに乗ろうとしてしまうのです。
3.寂しい状況やひとりが苦手
愛情不足で育った大人は、ひとりで過ごすことや寂しい状況に耐えられなかったり、情緒が乱れやすくなりがちです。幼少期に大きな寂しさを抱え、その状況に対して不安や不満を募らせていたため、大人になってもトラウマのようになっているのでしょう。
また、親からの愛情を感じられなかったという人の場合、子どもの頃は学校など家庭外で愛情を受けていたケースが多いです。そのため、かえって孤独に慣れていない人も多く、ひとりの時間を苦手と感じてしまいます。
友人や恋人に対する執着心が強くなりがちな傾向も見られますが、これもひとりであることや寂しさに苦手意識を強く持っていることが原因と考えられます。
4.嘘をつくことが習慣化している
親からの愛情不足に悩んでいた人の中には、幼少期から多少の嘘をつくことで親を心配させないようにしたり、ご機嫌を取ろうとしたりする癖がついている人も多くいます。
すると、嘘をつくことに躊躇いがなくなり、習慣化してしまうという悪影響が大人になってから現れることも珍しくありません。
「すごい自然に嘘をつく」「嘘をついたことに反省の色が見えない」といった人は、もしかすると幼少期に愛情不足から嘘をつくことで生き抜こうとしていたのかもしれません。
5.自分への評価が低く被害妄想が強い
愛情を受けずに育った人は、自分への評価が著しく低い傾向にあります。そのため、ちょっとした他人の言動に対しても被害妄想が強く働いてしまい、「嫌われたかも」「怒っているかも」と不安になってしまうのです。
この被害妄想により、相手のご機嫌を取ろうとしたり、反対に感情的になりヒステリックになってしまうという人もいます。
幼少期の愛情不足は人間関係や恋愛に悪影響を及ぼすことも…
幼少期に愛情を受けられなかったと感じている人は、大人になってからも人間関係に悪影響を及ぼすことが多くあります。
人間関係においては、周囲の顔色を窺いすぎるあまりストレスを感じる傾向が強く、恋愛においては相手に対する不信感や執着心が強くなる傾向が見られます。
また、恋愛において愛情を受けなかった分、恋人への理想像が高くなってしまい、ちょっとした言動や態度で「なんだか違う」と冷めてしまうのも、愛情不足で育った大人に見られる特徴の1つです。
愛情不足は大きなトラウマに…子どもには多くの愛情を注いで
いかがでしたか。愛情の感じ方は人それぞれなので、うまく子どもと向き合い愛情を注いであげることで子どもが親からの愛情を感じやすくなります。
幼少期の愛情不足は性格形成においても大きな影響を与えるため、子どもにはたくさん自分なりの愛情を注いであげましょう。