通勤歩行で健康アップ! 少し息が上がるペースを目指そう | ~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

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『無敵の「1日1食」 疲れ知らずで頭が冴える!』
さあ、元気に歳でもとりますか!それに女性は明日の美しさを迎えにいこう。

この3月、6年ぶりに「健康づくりのための身体活動基準2013」と「健康づくりのための身体活動指針(アクティブガイド)」が改定、厚労省から公表された。

身体活動アップで生活習慣病だけでなく、がん予防にもつながるという。だが、運動習慣のない人がいきなり運動すると、関節痛などの故障の心配もある。専門家に聞いた。

 【心臓への負担に注意】

 新改定基準では、18-64歳の人は、3メッツ(歩行またはそれと同等)以上の強度の身体活動を毎日60分行い、「息が弾み汗をかく程度」の運動を毎週60分行うなどが示されている(メッツと運動量は別項参照)。

 『健康寿命の延ばし方-大きな変化を生み出す小さな習慣』(中央公論新社)の著者で、東京都健康長寿医療センター高齢者健康増進事業支援室研究副部長の大渕修一氏が警鐘を鳴らす。

 「中高年の方が気をつけなければいけないのは、ハードな運動による心臓への負担です。運動習慣のない人が、急に激しい運動をするのは危険。逆に少なすぎると筋力が弱くなる。

まずは、ご自身の身体状態に合わせたメッツを知ることが大切。メッツは運動負荷の基準で、座っているときが1メッツになります。体力には個人差があるので、3メッツ以上から始めて徐々に上げていくと良いでしょう」

 【自分に合ったメッツ】

 身体を動かしたときにハアハアと息切れがするのは、専門用語で「嫌気性代謝閾値(いきち)」を超えた状態だという。

酸素交換がうまくいかなくなるレベルで、心臓への負担がアップ。ただし、レベルが低すぎると、運動効果も低い。最も良いのは、このライン上で身体を動かすこと。

 「ラインには個人差があるので、まず時計を見ながら、通勤中などの歩くスピードを測ってみてください。通常は片道30分の距離を歩いているならば、25分で歩いてみる。

少し息が上がったら、そこが嫌気性代謝閾値になります。このケースでは、25分で歩くことからスタートします」(同)

 ちょいレベルアップの歩行を毎日続けていると、身体が慣れてくるため、25分で息が上がらなくなったら20分に挑戦すると良いそうだ。

 

 【医療機関で調べる】

 ちょっと息が上がる運動を1日60分。先のケースで、20分レベルの人は1日3回歩けばOK。さらに、週末にはそのレベルの運動をプラス60分。ゴルフ場でサッサと歩ければクリアできるレベルだ。これで本当に効果があるのか。

 「無理は禁物です。徐々に身体を動かすようにしてください。レベルが上がれば自然に運動量も増えてきます。筋肉痛もなく疲れもあまり感じない。それが健康に一番良いのです」(大渕氏)

 ただし、すでに心臓などに持病を持っている人は、自己判断は禁物。健康な人よりも心臓に負担がかかりやすいので、主治医などに相談してから行うのがなにより。

 「循環器内科などでは、心肺負荷試験といった科学的に分析できる検査を行っています。心臓に不安がある人は受診してください。ご自身のレベルを知った上で、健康に運動を役立てていただきたいと思います」と大渕氏は言う。

 【メッツと運動目安】
 2メッツ台 ゆっくり歩く、料理、洗濯、ヨガ、ストレッチなど
 3メッツ台 普通に歩く、筋トレ8-10回、風呂掃除など
 4メッツ台 かなり速く歩く、階段をゆっくり上る、自転車駆動、ゴルフ、卓球など
 5メッツ台 とても速く歩く、登り坂を上がる、ハイキング、水中での運動など
 6メッツ台 後ろ歩きをする、軽い荷物で山登りなど
 7メッツ以上 ジョギング、スキー、テニス、エアロビクス、ランニングなど
 *大渕氏の資料をもとに作成