「体を動かしていないな…」と自覚していても、自分がどのぐらい運動不足なのか?はわかりづらいもの。以下のチェックテストを試して、運動不足によるあなたの足腰の衰えや不調をセルフチェックしてみよう。
フィットネストレーナーとしても活躍する整形外科専門医の吉原潔さんの著書『ドクターズスクワット 医者が考案した「30秒で運動不足を解消する方法」』(株式会社アスコム刊)より、「運動必要度チェックテスト」を一部引用・再編集して紹介する。
■運動必要度チェックリスト
【筋力をチェック】
- 片足で5秒間立っていられない
- 何もないところでつまずいたり、滑ったりしたことがある
- 若いころより歩くスピードが遅くなった
- 若いころより歩幅が小さくなってきた
- 15分続けて歩けない
【体の不調をチェック】
- 肩こりや腰痛、ひざ痛のいずれかで悩んでいる
- 階段の上り下りをすると、ひざや足首の関節が痛む
- 夏でも手や足の冷えを感じることが多い
- 太りぎみ
- 横から見たときにお腹がポッコリ出ている
【食生活をチェック】
- 若いころに比べて、肉や魚などの動物性食品を食べなくなった
- 牛乳や乳製品、大豆製品が苦手
- 脂っこいものが大好き
- ごはんやパン類、麺類をよく食べたり、おかわりをしたりする
- 甘い物や甘い飲み物が好き
【生活習慣をチェック】
- 1日の睡眠時間が7時間以下の日が多い
- 睡眠中に何度も目が覚める
- 定期的に運動をしていない
- 生活時間が不規則で、特に起床時間がバラバラ
- ストレスがたまっていると感じる
11個以上 運動必要度 ★★★★★
原因不明の体調不良に見舞われることがあったり、日常生活に支障が出るような肩こりや腰痛、ひざ痛に悩まされることが多くなったりしているかもしれません。
医師が考案した1日30秒で運動不足を解消できる方法『ドクターズスクワット』を定期的に行うことに加え、【食生活】と【生活習慣】のチェックで当てはまった項目の改善にも努めましょう。
4~10個 運動必要度★★★
病院に行ったり、日常生活に支障をきたしたりするほどではないものの、なんとなく体調が悪いといった日が以前よりも増えてはいませんか?
特に【筋力】や【体の不調】チェックが1つでも当てはまった方は、今すぐドクターズスクワットをしましょう。
何も対策を講じることなく過ごしてしまうと、運動に必要な体の機能がうまく働かないロコモティブシンドロームや、全身の筋肉が減少するサルコペニアになる危険性が高まります。
また、生活習慣病に罹患するリスクが高まる可能性もあります。
3個以下 運動必要度 ★★
現状では、健康状態に問題はないと感じているかもしれません。
しかし、【筋力】や【体の不調】チェックで当てはまった項目があるなら、ドクターズスクワットを行えば、健康状態をさらにアップさせることができます。
理想は症状が出てからより、出る前に行うこと。今すぐ開始すれば、さまざまな不調を未然に防ぐことができますよ。
■筋肉が減っていないか?チェックテスト
前出の【筋力をチェック】は、「ロコモティブシンドローム(ロコモ)」と、「サルコペニア」に関するものです。
ロコモは、骨、筋肉、関節、神経などの運動器の機能が低下して、歩くなどの移動能力が低下した状態です。
サルコペニアは、筋肉が減って筋力が衰えた状態で、いずれも進行すると日常生活に大きな支障が出て、心身の健康がむしばまれます。
「指輪っかテスト」で、筋肉の衰えをセルフチェックしてみましょう。
【指輪っかテスト】
あなたの運動不足度は? チェックテストと1日30秒で運動不足を解消する方法を紹介© AERA dot. 提供
両手の親指と人差し指で輪をつくります。利き足ではないほうのふくらはぎの番太い部分を軽く囲みましょう。
※力を入れないで囲みます。
※右利きなら、左足のふくらはぎを囲みます。
●囲めない⇒サルコペニアの可能性は(低)
あなたの運動不足度は? チェックテストと1日30秒で運動不足を解消する方法を紹介© AERA dot. 提供
●指先がくっつく⇒サルコペニアの可能性は(中)
あなたの運動不足度は? チェックテストと1日30秒で運動不足を解消する方法を紹介© AERA dot. 提供
●隙間ができる⇒サルコペニアの可能性は(高)
あなたの運動不足度は? チェックテストと1日30秒で運動不足を解消する方法を紹介© AERA dot. 提供
囲んで隙間ができるなら、若くても筋力が衰えている可能性大です。ただし、肥満ぎみの方は囲えないこともあるので、目安の一つにしてください。
■1日30秒で運動不足が解消『ドクターズスクワット』のやり方
チェックテストで自分の運動不足度がわかったら、ぜひ『ドクターズスクワット』で運動不足を解消しましょう。
ドクターズスクワットは「(1)しゃがむ」「(2)立つ」の2つのポーズを30秒間くり返すだけの簡単な運動方法です。
【ドクターズスクワットのやり方】
- 「ポーズ(1)しゃがむ」から始めます。
- 「(1)しゃがむ」⇔「(2)立つ」30秒間くり返します。
ポイントは回数より時間です。30秒以上やりません。
1回30秒を守れば、1日に何回やってもOKです。
【BEFORE⇒AFTER】50歳過ぎてメタボ体形を脱却した医師がやった4つのこと© AERA dot. 提供
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■吉原潔医師が考案した『ドクターズスクワット』とは?
『ドクターズスクワット』とは、フィットネストレーナーとして活躍する整形外科医・吉原潔さんが考案した運動方法。
50歳を過ぎてから筋トレでメタボ体形を脱却し、ボディコンテストでグランプリを受賞した経験から生まれたスクワットです。
『ドクターズスクワット』は、医学と運動療法の知見から生まれた、1日30秒で運動不足の解消が期待できる運動方法です。
【BEFORE⇒AFTER】50歳過ぎてメタボ体形を脱却した医師がやった4つのこと© AERA dot. 提供
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