子育ては「聴き方」が9割? スウェーデンに学ぶ自己肯定感の育て方|VERY | ~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

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親の声かけ次第で子どもの可能性は広がる

子どもには自己肯定感を高く持っていてほしい――。そう思う人も多いはず。

 

 でも、実際に親がどのように子どもと関われば自己肯定感を育むことができるのか、分かっているようで分からない。怒りたくなくてもつい怒ってしまって、子どもとどう接したらいいのか分からない。

 

そんな子どもとの適切なコミュニケーションの図り方に悩んでいる人に、『スウェーデンに学ぶ「幸せな子育て」子どもの考える力を伸ばす聴き方・伝え方』(三笠書房)の一冊が助けになりそうです。

著者は日本テレビで報道局記者、キャスター、解説委員を経て現在はジャーナリストとして活躍する岸田雪子さん。20年以上、教育や子育ての現場を取材してきた経験から親子のコミュニケーションについて、悩める親に向けた本書を執筆しました。

 

軸となっているのは、スウェーデンで培われた子育ての考え方と、世界36カ国以上に普及している養育者支援プログラム「ポジティブ・ディシプリン」です。

 

自身の子育てにも用いているというこのメソッドに加え、発達心理学の知見、キャスターとしての経験、アンガーマネジメントまで取り入れて、丁寧に親子間のコミュニケーションに対する悩みへの答えを紐解いています。

 

良いコミュニケーションの基本は相手を知ることから。自分の子の気質を知るためのチェックシートで、自分と子どもが7つの気質のどれに当てはまるのかを知ることができます。 岸田さんは、子育ては「聴き方」が9割だと言います。

 

本の中ではその理由や聴き方のポイントとなる「無条件キャッチ」、「問いかけ」のコツ、さらに子どもの「SOSを見逃さない」聴き方を紹介。「お友だちとの悩み」や「習い事の悩み」「『学校に行きたくない』と言う時」など、具体的なケーススタディが参考になりそうです。

 

聴き方を習得したら、次は伝え方。子どもがテストで満点を取った時につい「えらい!」「賢い」とほめてしまった経験はありませんか? 

 

実はこの「能力ほめ」はうまくいかない時には自己否定につながるため要注意なんだとか。

 

このように意外と落とし穴にはまりがちな「ほめ方」や、「叱り方」についても実践的に説明されており、読んだその日から子どもとのコミュニケーションに変化が生まれます。 毎日当たり前に交わす会話の中の心がけで、成長を促すことができそうです。

 

休校やリモート学習でおうち時間が増えた今こそ、子どもとのコミュニケーションを見直してみませんか。 スウェーデンに学ぶ「幸せな子育て」子どもの考える力を伸ばす聴き方・伝え方 (三笠書房)\1,650 キンドル版電子書籍\1,650

●岸田雪子(キシダユキコ)

ジャーナリスト・キャスター・東海大学客員教授・日本発達心理学会員。早稲田大学法学部卒業、東京大学大学院情報学環教育部修了。日本テレビ報道局記者、キャスターとして「情報ライブ ミヤネ屋」「スッキリ」「深層NEWS」等に出演、報道局解説委員を務める。独立し現在はテレビ朝日系列「中居正広のニュースな会」など、テレビ・ラジオの報道・情報番組にコメンテーターとして出演中。20年以上にわたり教育課題や子育て政策を取材する中、カナダ人の臨床心理学者・ジョーン・E・デュラント博士が子ども支援専門の国際NGOセーブ・ザ・チルドレンと共に開発した、養育者を支援するプログラム「ポジティブ・ディシプリン」と出合い、感銘を受け学ぶ。 取材・文/馨都