花粉症、おしっこの我慢で高血圧に!? 血圧を上げる意外な行動とは[医師監修 | ~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

~たけし、タモリも…「1日1食」で熟睡&疲れナシ~

『無敵の「1日1食」 疲れ知らずで頭が冴える!』
さあ、元気に歳でもとりますか!それに女性は明日の美しさを迎えにいこう。

立ったままの排尿は、血圧の乱降下の原因に。できれば、座って用を足すよう習慣づけたい。排尿を限界近くまで我慢していると、膀胱は尿で満タン状態になっています。

 

この状況では交感神経が活発になり、血管が収縮して血圧が高くなります。

 

また男性が立ったまま一気に排尿すると、今度は迷走神経反射で副交感神経が活発になり、血管が拡張して血圧が下がります。

 

この急激な血圧低下により脳貧血を起こして失神することがあるので、洋式トイレなら座って排尿するのもひとつの手です。血圧が低くなる夜間の排尿時に多いので、この時間帯は特に注意が必要。

 

就寝前の水分の摂りすぎに注意し、寝具を暖かくして就寝中に体が冷えないようにすること、そしてギリギリまで排尿を我慢しないことが大切です。(河邊博史 先生)

花粉症は血圧を上げるって本当?

春先の時期に血圧が上昇する人は、花粉症の影響もありそう。

 

本当です。スギ花粉を代表とした花粉症 は、日本人の4人に1人は発症しているとい われている「国民病」ですよね。代表的な症状はくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみです。

 

私自身もアレルギー を持っていて、鼻づまりがひどいときに血圧を測ったら、通常時よりもかなり上がっていました。

 

左右の鼻がつまり、息苦しくなることのストレスで、血圧が上がるようです。こういうときは降圧薬ではなく、花粉症の薬を処方してもらいましょう。(渡辺尚彦 先生)

窮屈な服を着ると血圧が上がるって本当?

長期間にわたり窮屈な着衣や下着で体を締めつけると、血圧が上がるのは本当です。

 

ある女子大学の研究によると、女性がワンサイズ下のガードルやボディスーツなどを着用することで、ノルアドレナリンというホルモンの尿中分泌濃度が上昇することがわかりました。

 

このホルモンの上昇は交感神経を緊張させ、末梢血管を収縮させて血圧を上げる原因となります。補整下着は内臓を圧迫してしまう危険性があり、血圧が上がる以外にもさまざまな弊害が起きる可能性があります。

 

胃や腸、肺の圧迫で消化活動や呼吸にまで影響を及ぼしたり、神経が圧迫されることにより知覚障害などの弊害も起きたりします。短時間の着用はともかく、日常的に着るのは避けたほうがいいでしょう。(渡辺尚彦 先生)

教えてくれたのは……

慶應義塾大学名誉教授 河邊博史先生

慶應義塾大学 名誉教授 河邊博史(かわべ・ひろし)先生 【Profile】 慶應義塾大学名誉教授。(公財)医療研修推進財団理事長。

 

医学博士。1977年、慶應義塾大学医学部卒。2002年、慶應義塾大学保健管理センター教授。医学部内科教授。2011年、同センター所長。2018年より現職。

 

日本内科学会認定内科医、日本高血圧学会専門医・指導医、日本内分泌代謝科(内科)専門医・指導医、日本腎臓学会専門医・指導医、日本透析医学会専門医、日本医師会産業医。

 

著書・共著・監修本に『大丈夫! 何とかなります 高血圧は下げられる』『はじめて知る高血圧』(ともに主婦の友社)などがある。

 

東京女子医科大学 東医療センター 内科元教授 渡辺尚彦先生

東京女子医科大学 東医療センター 内科元教授 渡辺尚彦(わたなべ・よしひこ)先生 【Profile】 東京女子医科大学東医療センター内科元教授。日本歯科大学病院臨床教授、早稻田大学客員教授、聖光が丘病院顧問。医学博士。専門は高血圧を中心とした循環器病。1952年、千葉県生まれ。

 

1978年、聖マリアンナ医科大学 医学部卒業、1984年、同大学院博士課程修了。1995年、ミネソタ大学時間生物学研究所客員助教授として渡米。1987年8月から、連続携帯型血圧計を装着し、現在も365日24時間血圧を測定し続けている。著書に『高血圧の学びなおし本ー血圧が下がる『習慣」が身につく!ー 』(笠倉出版社) など多数。