LESS IS MORE ～空白の時間～
私の日常の中に、空白の時間を組み込むことにした。
何も考えない、目的も何もない、
ただ時間が自分とは無関係に過ぎていく、私にとっては空白の時間。
そういった時間の必要性を、おそらく私の体が求めたのだろう。
極自然な発想としてその時間は生まれることとなった。
そんな時間を過ごすようになった私の頭にふと浮かんだのが、ミースの「LESS IS MORE」という言葉だ。
「より少ないことは、より豊かなこと」というのは直訳なので、
建築家が放った言葉という意味も込めて、「省くことによって生まれる美しさがある」と意訳したい。
Lessが比較級なのが、なんともまた訳しづらい。
美しさは豊かさと訳してもいいかもしれない。
しかし、この言葉が他でもないミースの言葉であるということから、美しさの方が私にはしっくりきた。
空白を設けることで、その他の部分の魅力がより際立つというケースは間違いなくある。
それは、空間だけではなく、時間においてもきっと同じことが言えるだろう。
