自分の物語の主役は自分。 | 記憶に残る人生を過ごせ

記憶に残る人生を過ごせ

仕事してます、子供います。

趣味はバターコーヒー、お灸。読書とバレットジャーナル。消しゴムはんことミシン。瞑想しながら寝ちゃうこと。私は何がしたいんだろう。

とにもかくにも、記憶に残る人生を過ごせ。

予告通り

金曜夜はプレシャスナイトでした。

生まれて初めてのディズニーシー。

 

プリマハムプレゼンツぅ。
貸切ディズニー無料ご招待。
どれもこれも待ち時間少なめ。
 
 
 
 
神様ありがとう。
っていうか、先輩誘ってくれてありがとう。
言霊ってあるんだね。
 
 
***
 

そう、言霊ってあるんですよ。
ホントはみんな知ってる。
私は、知ってたけど分かってなかった。
 

***
 
 
母・マサヨは酒と男とギャンブルばかり。
物心ついてからは
ちゃんと向き合ったことなかったのだけれど
ここぞというとき何故か手相を観てくれた。
 
 
 
 
 
「あんたは大丈夫、運は持ってる。
活かせてないだけ。
でも大丈夫、良くなるばかりだね」
 
 
 
 

 
いつもそれ。
でもいいタイミングで言ってくれる。
手相を観てくれるときのくすぐったさ。
 
 
 
 
18才、本当に好きな人に出会った。
付き合った1年間心の底から好きな人だった。
でもある日カミングアウトされた。
 
 
 「俺ホモなんだ、男が好きなんだ」

 
沖縄旅行の1週間前。
なぜか旅行はキャンセルしなかった。
女の子のなかでは貝ちゃんが1番好きだけど
別に彼氏がいる、愛してると打ち明けられる。
 
 
 
 
 
 
あんな寂しい旅行はなかった。
 
 
 
 
 
おすぎとピー子くらいしか知らなかった時代
当時は「ゲイ」ではなく「ホモ」と呼ばれ
今みたいにインターネットもないから
図書館で「ホモセクシャル」を調べるくらい。
 
 

 
 
長かった髪をバッサリ切った。
美容師さんに何度も「いいの?」と言われた。
事情を話すと
「面白いね!最高だね!」と褒められた。
 
 
 
 
面白い?最高?なにが?
私は男に生まれ変わりたかった。
本気で男になりたいと泣いた。
 
 
 
短い髪で、男の子みたいな服ばかり着た。
新宿2丁目の本屋へ行き
ホモ雑誌「アドン」を買って勉強した。
 
 
 
 

でも、1ヶ月で絶望する。
私は男にはなれない。
その事実に打ちのめされる。
どうにもならないことがあることを知る。
 
 
 
 
 
親には言えなかった。
今みたいな時代じゃないから
説明のしようもない。
 
 
 
 
ガリガリに痩せて、
毎日仕事には行くけど
朝、小田急線ホームで
電車を待つ自分の足元を見たあと
次に我にかえるのは帰りの自分の足元。
 
 
 
 
記憶が消えていき、なにも残らない。
あんなに毎日一緒にいた彼を失って
消えてしまいそうだった。
 
 
 

 
そんなとき
マサヨは急に「手相観てあげる」と手を取る。
 
 
 
 
 
 
 
「なんだか大変なこともあるけど、
あんた面白い生き方できるから大丈夫よ、
自分のやりたいように生きな。
結果オーライだね」
 
 
 

 
ああ、美容師にも言われたな。
面白い人生を、自分らしく。
そうだよ、たかが失恋。


心に空いた穴に綺麗な水が流れ込むように
あの日から、生き方も考え方も変わった。
どうにもならないことなんていくらでもある。
 
 
 
 
 
彼は今も2丁目で生きている。
店には行けないけど、きっと元気だろう。
私はその後も、
酒乱のボディービルダーから逃げたり
借金王に捕まり心を病んだり。
 
 
 
 
 
男運ない、
ではなく、ありすぎだった。
 
 
 

でもなにか起きても
面白い生き方出来てるから大丈夫よ、
って言えばいい。


本当に大丈夫だから。
結果オーライだよ。
 
 

 
母の言霊が染みついて、
私は今も生きていける。