皆様、お久しぶりです。
エミリーがリトリーバルされてから、すっかり文章を書くと言うことに対する脅迫観念に近い執着が削げ落ち、ブログの更新も滞っておりますが、久々に怪しげなネタが出来たのでぬぬっと覚え書き。
一昨日水曜日の事。小学2年生(日本では4月始まりなので3年生ですが)の息子の友達のハンス(仮名)が放課後一緒にうちに来る事になりました。息子とハンスは仲良しで、学校帰りによく遊んでいます。
いつものように(ちあきなおみを思い出させる冒頭だ)ハンスのドイツ人のおっかさんに電話して、うちに来ても良いとの許可が出たので、少年達(はっきし言ってガキ共ね)の荷物をまとめさせて帰り支度。しかしうちの息子はリュックを持たず手ぶらで登校したらしく(朝は旦那が送って行った)、荷物はジャケットだけ。我が家の低い教育水準が透かし彫りです。
一方両親とも大学教授だからか?ハンスのリュックは何だかパンパン。それともただのヲタクなのか。まるで東京ビッグサイトのコミケピーポーのようなパンパンぶりに、中身が何気に気になりました。
ハンスのリュックがパンパンなので、彼はジャケットと雨用ズボンを手に持って我が家へ。うちの息子は唯一の荷物であるジャケットを私にさりげなく持たせ、それを私が指摘したのにふふんとシカトされました。既に私は9歳児にナメられているようです
帰宅して手を洗って、その後9歳児達は二階の息子の部屋でドドドと駆け上がってマインクラフト。夕飯にリゾット。
18時半にハンスのおっかさんがお迎えに。さて、その時、彼が手に抱えて持って帰ってきたジャケットと雨用ズボンが消えていた事が判明。
ハンスに服をどこに置いたのかと聞いたら、玄関ホールにおいてあるベンチの上だと。しかしどこを探しても見当たらず。でも私たちは、確かに彼が服を抱えて来たのを見たのです。ハンスがちゃんと服を持っているのにかかわらず、うちの息子が持ってないからそれを指摘したわけですし。
私の日本の実家では時々物が忽然と消えたり現れたりという現象がありましたが、スウェーデンの我が家でもそれが起きたのか?でもそんな事ハンスのおっかさんに言えないし、その日はハンスはパンパンコミケリュックだけしょって帰宅。
そして次の日。ハンスのおっかさんから携帯にSMSが。
「ハンスの服が学校で見つかりました。昨日は家じゅう探させてしまってすみません」
という内容。
ってかハンスは服を抱えてうちに来たんですけど。それを私も息子も目撃しているし、ハンス事態覚えています。どこに置いたのかも。
しかし私は、ハンスおっかさんがハンスが嘘をついたのだと濡れ衣を着せられないように、
「非常に奇妙な話ですが、彼は確かに服を持って昨日うちへ来ました。彼はウソはついていません」
と返信。
そしてハンスおっかさんからの更なる返信。
「彼も確かに持って帰ったと言っていました。奇妙な出来事でしたが、一件落着という事で良かったです」
大学の先生というアカデミックかつサイエンティフィックな立場の方から、これにて一見落着と言う遠山の金さんのようなオコトバ。まぁ私の意訳ですが、そんな感じの意味で良ろしいかと存じますお代官様。
私としては、今回の不思議事件をアカデミックな世界ではどう解釈されるのかが気になる所存でございます。
そしてスウェーデン語が堪能なハンスおっかさんのSMSがいつも英語なのも、密かな私のミステリーの一つでつ。