皆様、こんにちは。旦那の出張でルンルンのピグセイです。カーヴァのスパークリングワインが美味しいでちゅ
旦那が1泊など一日じゅう家を開けて帰って来ると、家のゴチャゴッチャぶりが気になるらしく、仕方ないからいつもより家の中の片付けをしました。あくまで仕方なく。
そうしたら、クリスマスカードなどが出てきて大恥!旦那の書類の下から(あくまで旦那の)ゴチャゴチャと!
スウェーデンのクリスマスカードには、よくこういう絵がついています。
もっと細くて小さい小人みたいのもついてますが、よくいるメタボで白髭のサンタさんも小人の方も両方ともトムテと呼ばれるので、サンタの変形かと思っていました。でもどうもオリジンは違うらしいです。小人の方は、19世紀後半にサンタクロースがスウェーデンに入って来る前からいた民間伝承の妖精だったらしい。こんな感じ。
別名ニッセ(ニルスのニックネーム)。妖精と聞くと、テンカーベルのような可愛い姿を想像しますが、ニッセはどちらかというと「家政婦は見た!」の市原悦子を彷彿とさせます。この覘く姿がね。
でもニッセは農家の守護神らしいですぜ(知らんかった、マジで)。これも最近知ったのですが、昔の農家は、クリスマスにはニッセ用にミルク粥を出しておいたそうな。
もし次の日にお粥がなくなっていたら農家の人はほっとしたでしょうが、食べたのは近所の貧乏人だと思うけどな。
それを「トムテが食べた」とみんなで暗黙にしておけば、お咎めが来ないわけだし。
Last Christmas I gave you my porrige,but very next day you threw it up。アンタ!私の作ったお粥が腐っていたとでも言いたいわけ?
が、一昔前のスウェーデンのラストクリスマスだったかも知れません。
トムテに関するウィキの日本語版では、農夫に取ってはトムテは仕事を手伝ってくれる有り難い存在ではあるが、家畜を大事に扱わなかったりすると青あざが出来るほど殴られたりと、なかなかバイオレントな描写があります。
これだってトムテじゃなくて、鬼嫁に箒で殴られて青あざが出来たのを、
「やっぱ豚の世話ちゃんとしなかったらトムテに怒られちゃってぇ。パネェな、トムテ」
ってことにしておけば、男の面子が立つわけです。鬼嫁母ちゃんも、DVの責任をさりげなくトムテに押し付けることができ、これで家庭は表面的には安泰だったのかも知れません。
トムテだって、ニルスって名前のチンチクリンのジジィの自縛霊を誰かが見て噂が広がったのかも知れないし、本当にそういう感じの精霊がいるのかも知れないし、昔の迷信に凝り固まった時代の民間伝承と一言で片付けられないんじゃないか?とも思います。
当時の人々は大真面目でミルク粥をトムテの為に外に置いたのだろうし、日本にだってよく分かんない迷信は一杯ありますが、とにかく世間の常識というのはどんどん変わっていきます。
それこそ昔は地球は平たいと信じられていたわけだし、今「科学的でない」「そんなことはない」と思われていることだって、数年後は分かりません。
5年後にはスウェーデンでもトムテの存在(っつーかそういうスーパーナチュラルな存在)が明らかになる可能性だって、誰も否定は出来ません。
その時、人々はお粥の代わりに何を出すのでしょうか?