こんにちは
齋藤鹿渓(ろくけい)です

今宵は 空想の旅に思いを馳せましょう…
そんな気分です
武蔵野 中野に居ながらにして
イタリアへと

いつもの老舗のバーのドアを押します

Kennst du das Land
君 知るや かの国

wo die Zitronen blühn
レモンの花咲き

Im dunklen Laub
緑濃き葉陰には

die Goldorangen glühn
黄金色のオレンジ燃え…



イタリアといえばこれでしょう

カンパリを配したカクテル


カンパリオレンジです


甘くて苦い

そう…この味です

今 これを求めていたんです…


甘美な一瞬は

同時に一滴の苦味であって

甘さと苦さは

全く同じ一つのものなのだと

このカクテルは教えてくれます



イタリアといえば

ピッツァでしょう


何種類もある中で

今宵選んだのは…


イタリアらしく

アンチョビのピッツァです


マスターの手作りの生地に

たっぷりのチーズ

そこにアンチョビ

アスパラガス

さらには黒いオリーブの実を…


焼きたてアツアツで供されます

とろけるチーズが美味です

そして 豊かなアンチョビの旨味…

鰯の身の凝縮された旨味と

ワタのほろ苦さと…

それらが渾然一体となって

素晴らしい一皿になっています


マスターの手作りピッツァは

このバーの看板メニューなんですよ

名店が地元にあるって 嬉しいですね



次の一杯はこちら


CASTELLO DI BARBARESCO

カステッロ ディ バルバレスコ


イタリアのお酒 グラッパです


グラッパは

ワインを搾った葡萄の

その搾りかすを再発酵して造った

ブランデーです


美味しい…

木漏れ日の陽だまりのような

優しい味わい…


そしてこの凝縮したような香りは…

あぁ イメージがつながりました


木でできた楽器に使われる

上質なラッカー塗装は

甘いような くぐもったような

独特の良い匂いがするのです

あの香りに似ている…


不思議なことです

楽器とブランデーは

遠い存在だと思われるのに

同じような匂いがする…


今宵 イタリアを求めたのは

こういうことだったのか と

この世で 相反すると信じられているものは

全く同じ一つのものなのだと

複雑な

イタリアの味わいが 教えてくれたような…


皆様も

良き日をお過ごしください