毎年やっているドラフト候補選定作業について、書き連ねてみます。

 

①セレクトセール時期

毎年度、リスト作成候補の作業を始めるのは1歳セレクトセールの前後。ベースになるのは、前年度のドラフト候補リストです。ノーザンファームや岡田スタッド等、概ね30頭以上繁殖牝馬を繋養している牧場から、繁殖牝馬のべ2200頭がリストアップされています。

それぞれの繁殖牝馬は、馬名、生年月日に加えて、母馬の生年月日、祖母馬の生年月日、曾祖母馬の生年月日が入力してあります。前年度の競走馬情報のうち、生年月日と入厩日は必ず引き継いでいます。

セレクトセール終了後に、セールに関する情報を入力します。ドラフト候補馬の性別、毛色、父名、落札者名、落札価格を入力します。また、併せて前年に行われた当歳セレクトセールの結果も入力します。

この時点で、初子、持込馬、外国産馬が登場します。その都度webから繁殖牝馬に関する情報を調べます。この作業でお世話になているサイトを紹介します。

②1口馬主クラブ募集時期

概ね7月後半から9月下旬にかけて作業します。2023年は、社台RH、サンデーレーシング、キャロット、シルクの4クラブだけ作業しました。この際にリストにない馬のうち、前年度不受胎馬や空胎馬といった過年度のリストにある馬はそちらからデータを移し、初子、持込馬、外国産馬はイチから個別事項を調べて入力します。一口馬主の募集リストには予定預託厩舎が掲載されておりますので、そこは要チェックです。

③年明け

年が明けるとPOG-INFOさんにて、POG用2歳馬リストCSVダウンロードが公開されます。毎年成人式前後だと思います。

こちらのリストを使って、前年度から引き継いだ事項の未記入部分(ドラフト候補の馬名、性別、毛色、父名、馬主名を移行します。一口馬主やクラブ以外の個人馬主(北海道セレクションセールや庭先取引で購入された情報)が掲載されており、非常に気になる情報を、無償で公開している素晴らしいサイトです。何回か情報が追加されるので、月に1回程度はチェックしないと更新作業が滞り大変な思いをします。

ここまで終わると、血統書データベースセンターで、種付日やN番目の子どもであるかを調べています。

④大体3月以降

サンケイスポーツ ZBAT!に2歳馬のゲート試験合格馬ニュースが掲載され始めます。毎週水曜日と木曜日の夕方にwebに掲載されます。なんならコンテンツ購入からシルバーパックを選択すると、調教情報がより詳細に検索できます。

⑤各種POG本発刊時期

2020-2021シーズンはPOG-INFOさんのリストに、赤本、青本、黄色本を全部購入し、各専門家の印を入力していました。また、セレクトセールの情報も、この時期に入力しており、GWはほぼPC作業でつぶれました(コロナ渦だったのでどこにも出かけれれなかったので可能だった)。また、この年以前は繁殖牝馬の生年月日だけ調べていましたが、このシーズンからは曾祖母までの生年月日も調べるようになり、検索に費やす時間が大幅に増えたこと、翌年以降も同じことを繰り返し検索することから、前年度以前に調査した馬についてはデータを移行するようになりました。

⑥会議1週間前くらい

その年のテーマを決め、候補を絞る。指名順位10位までは「ノーザンファーム」「セレクト高額馬」「日刊競馬の上位人気」「初子から3番子」みたいな感じになるよう、馬を選んでおきます。5人×20頭なので、一応100頭のリストを作るようにはしています。しかし、過去に70頭くらいまで絞りこんだら残り20頭くらいまで減ってしまったので、ここ2年は少し多めに作っています。

2024-2025のテーマはいくつか腹案があるけど、牧場や馬主にかかわらず「種付け時の年齢が13歳以下、かつ祖母が母を出産したときの年齢が14歳以下」みたいなマニアすぎるお題にするつもりです。メジャー志向にするなら、牡馬はシルクと社台、牝馬はサンデーとキャロットの馬から選ぶのが王道です。個人馬主の馬の走る走らないは自分ではまったくわからないので、もっぱら攻略本の印を頼りにしています。

あとはJRA-VANのザ・POGドラフト会議を見ながら悶絶するのが儀式になっています。木村さんと井内さんの指名馬と重複すると奇声を上げ、栗山さんと須田さんの指名馬と重複しないと悲しくなります。ここが候補リストの最終調整ですね。

 

 

大体こんな感じでドラフト候補をリストアップしています。