これまでは繫殖牝馬の年齢や妊娠期間に焦点を当ててきたが、今回は種牡馬の話。

データ元は、前回の記事で作成した1994年~2023年産の2歳3歳馬限定G1勝馬。

生年月日 種付年齢1 種付年齢2 種付年齢3
Cozzene 1980/5/8 15  23   
Green Dancer 1972/4/14 24     
Silver Hawk 1979/4/20 15     
オペラハウス 1988/2/24 14     
キングカメハメハ 2001/3/20 17     
クロフネ 1998/3/31 15  19   
サクラバクシンオー 1989/4/14 18     
サンデーサイレンス 1986/3/25 14  15   
ステイゴールド 1994/3/24 14  16   
スペシャルウィーク 1995/5/2 15     
セクレト 1981/2/12 17     
ダイワメジャー 2001/4/8 14  15  19
ダンシングブレーヴ 1983/5/11 14     
ディープインパクト 2002/3/25 14  15  16
トニービン 1983/4/7 14  15   
ハーツクライ 2001/4/15 15  17  20
ハービンジャー 2006/3/12 14  15   
バゴ 2001/2/3 14     
フォーティナイナー 1985/5/11 28     
フジキセキ 1992/4/15 14  18   
フジキセキ 1992/4/15 18     
ブライアンズタイム 1985/5/28 18     
ブラックタイド 2001/3/29 20     
モガミ 1976/5/18 19     
ラストタイクーン 1983/5/9 15     

父14歳以上時の種付けでG1馬を出した種牡馬25頭の一覧。それに輩出時年齢を加えてみた。

サンデーサイレンスが16歳でなくなっているように、高齢まで種付をすること自体、難易度の高い話というのもある。

そうやってみるとダイワメジャーって、期間G1馬が6頭に対して14歳以上種付の仔が3頭もいて、老いてなお盛んだったのね。

種牡馬3強別の比較

第1世代

  サンデーサイレンス ブライアンズタイム トニービン
回数

第2世代

  ディープインパクト キングカメハメハ ハーツクライ
回数

第3世代

  エピファネイア キズナ キタサンブラック
回数

エピファネイアとキズナは2024年産から、キタサンブラックは2026年産から種付時の年齢が13.75歳(14歳)を超えてくる。この辺は来年以降気を付けないと。特にキズナは13歳以下時点でPOG期間中のG1馬が1頭(ジャスティンミラノ)しかいない。同条件で14歳以降にPOG期間中に複数の年齢でG1馬出した例はハービンジャーのみ。後継種牡馬いないのよ。

前回は、2024年産のノーザンファーム生産の馬について、分析してみました。

今回は1994年産から2023年産までの2歳限定、3歳限定GIの勝ち馬を対象としました(現時点では2023年産は東京優駿まで)。要はPOG期間中のG1馬ってことでお願いします。1994年産以降というのは、公益財団法人 ジャパン・スタッドブック・インターナショナルに収録されている種付日が1993年以降であることから。

種付月別の妊娠期間(1994-2023産)

種付日がわからない海外種付馬17頭を除くと、この期間のG1馬201頭を集計した表は以下のとおり。

種付月 頭数 平均妊娠日数 最小 最大 標準偏差
2 27 343.148 334 363 7.477
3 49 345.673 329 365 9.359
3(再種付) 4 345.500 336 353 7.048
4 46 342.283 327 356 7.010
4(再種付) 4 342.750 336 352 7.274
5以降 64 341.484 326 361 7.333
5以降(再種付) 7 345.857 333 358 9.353
210 343.169 326 365 7.965

この30年間で、多くの牧場でライトコントロール技術の導入が図られており、必ずしも古い記録を用いた比較が適切とは言いきれる自信はありません。そのうえで平均を求めてみたところ、妊娠日数は343日となっています。

サンプル数が少なくなるので一概に比較できませんが、過去10年間の状況は、対象馬77頭で平均342.792日、標準偏差は8.060日となります。約7割の馬は、娠期間が335日から351日の範囲内に含まれているということになるます。最新のノーザンファームのほうが妊娠期間が短く、妊娠期間の幅も狭い、ということが興味深いですね。

このあたりはPOG指名候補リスト作成時に意識しておきたいところです。

7割×7割範疇外の馬(はみ出し馬)

確率的には約1割は存在しているはずなので、検証してみました。

対象 201頭で条件①②を満たす馬
条件① 妊娠期間が334日以下または352日以上
条件② 母親の種付時年齢が13.75歳以上(南半球産を考慮)

キストゥヘヴン(2003/4/25)

  • 母(ロングバージン)15歳時種付
  • 妊娠期間328日
  • 2代母18歳時種付
  • 兄弟主産日から種付日までの期間99日

ピンクカメオ(2003/4/25)

  • 母(シルバーレーン)18歳時種付
  • 妊娠期間328日
  • 3代母24歳時種付

ダイワスカーレット(2004/5/13)

  • 母(スカーレットブーケ)15歳時種付
  • 妊娠期間354日
  • 2代母15歳時種付

アンライバルド(2003/4/25)

  • 母(バレークイーン)17歳時種付
  • 妊娠期間352日

エリンコート(2008/3/10)

  • 母(エリンバード)16歳時種付
  • 妊娠期間327日

キズナ(2010/3/5)

  • 母(キャットクイル)19歳時種付
  • 妊娠期間359日
  • 2代母16歳時種付
  • 前年度種付けは不受胎

クロワデュノール(2003/4/25)

  • 母(ライジングクロス)18歳時種付
  • 妊娠期間358日
  • 3代母13歳時種付

7頭(約3%)、これはどう評価したらいいんだろう?

生産牧場における13.75歳以上の馬で競走馬登録される割合は約80%。過去G1馬における13.75歳以上は20頭で約10%。クロワデュノールのときには母年齢と妊娠期間から切り捨てていた。

しかし、今回改めて調査した結果、2000年代のラッシュ見ると、高齢牝馬の逆襲がいつかあるかもしれん。まあ、そうは言っても指名馬のうち1頭あればいいとは思う程度かな。

スケルツォテソーロ

6月14日、函館5Rに出走します。3代母オグリローマン、4代母ホワイトナルビーということでオグリキャップと同じ一族。勝てば新聞のいいネタになりますね。了徳寺健二ホールディングス&稲垣幸雄厩舎なんで、芝ダートの短い距離ならどちらでも、という感じですかね。