馬券購入と同じように、POG馬の指名においても、どのレースをどんな馬が勝っているかを分析してみましょう。
皐月賞過去10年の勝ち馬一覧
開催年 | 馬名 | 馬主 | 厩舎 | 生年月日 | デビュー戦 | 距離 | 騎手 | 人気 |
2014年 | イスラボニータ | 社台レースホース | 栗田博憲 | 2011/5/21 | 2013/6/2 | 芝1600 | 蛯名正義 | 2 |
2015年 | ドゥラメンテ | サンデーレーシング | 堀宣行 | 2012/3/22 | 2014/10/12 | 芝1800 | 短期免許 | 1 |
2016年 | ディーマジェスティ | 嶋田賢 | 二ノ宮敬 | 2013/3/24 | 2015/9/5 | 芝1500 | ルメール | 3 |
2017年 | アルアイン | サンデーレーシング | 池江泰寿 | 2014/5/1 | 2016/10/29 | 芝1600 | 短期免許 | 1 |
2018年 | エポカドーロ | ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオン | 藤原英昭 | 2015/2/15 | 2017/10/9 | 芝1800 | 北村友一 | 4 |
2019年 | サートゥルナーリア | キャロットファーム | 角居勝彦 | 2016/3/21 | 2018/6/10 | 芝1600 | デムーロ | 1 |
2020年 | コントレイル | 前田晋二 | 矢作芳人 | 2017/4/1 | 2019/9/15 | 芝1800 | 福永祐一 | 1 |
2021年 | エフフォーリア | キャロットファーム | 鹿戸雄一 | 2018/3/10 | 2020/8/23 | 芝2000 | 横山武史 | 1 |
2022年 | ジオグリフ | サンデーレーシング | 木村哲也 | 2019/2/25 | 2021/6/26 | 芝1800 | ルメール | 1 |
2023年 | ソールオリエンス | 社台レースホース | 手塚貴久 | 2020/4/4 | 2022/11/13 | 芝1800 | 戸崎圭太 | 1 |
ドラフト会議制の場合
①生年月日
過去10年の勝ち馬が生まれた月でみると、1月生まれ0頭、2月生まれ2頭、3月生まれ4頭、4月生まれ2頭、5月生まれ2頭となっています。
5月生まれの馬2頭について掘り下げてみます。まずイスラボニータですが、母馬が前年の不受胎にもかかわらず6月10日に種付けされたというのが特徴です。一般的に、サラブレットは早い時期に種付されるほうがクラシックを狙いやすいとされています。前年度不受胎、当年度もなかなか種付けできないと、母馬の健康状態に問題があるのではないかと疑ってしまいますが、素晴らしい馬が誕生しています。
また、アルアインも上の出産日が4月3日で、そこから55日後の5月28日に種付けしています。ノーザンファームや社台ファームですと、出産日から20日~40日程度で種付されることが多く、出産日から種付までの期間が通常より長い事例となっています。
②馬主
この10年では、1口馬主クラブが8頭、オーナーブリーダーが1頭、個人馬主が1頭となっています
馬名 | 生産者 | 母種付時 年齢 |
父名 | 繋養先 | 父種付時 年齢 |
繋養先 |
イスラボニータ | 社台コーポレーション白老ファーム | 8 | フジキセキ | 社台スタリオンステーション | 18 | 社台スタリオンステーション |
ドゥラメンテ | ノーザンファーム | 11 | キングカメハメハ | 社台スタリオンステーション | 10 | 社台スタリオンステーション |
ディーマジェスティ | 服部牧場 | 14 | ディープインパクト | 社台スタリオンステーション | 10 | 社台スタリオンステーション |
アルアイン | ノーザンファーム | 8 | ディープインパクト | 社台スタリオンステーション | 11 | 社台スタリオンステーション |
エポカドーロ | 田上徹 | 11 | オルフェーヴル | 社台スタリオンステーション | 6 | 社台スタリオンステーション |
サートゥルナーリア | ノーザンファーム | 13 | ロードカナロア | 社台スタリオンステーション | 7 | 社台スタリオンステーション |
コントレイル | ノースヒルズ | 6 | ディープインパクト | 社台スタリオンステーション | 14 | 社台スタリオンステーション |
エフフォーリア | ノーザンファーム | 8 | エピファネイア | 社台スタリオンステーション | 7 | 社台スタリオンステーション |
ジオグリフ | ノーザンファーム | 9 | ドレフォン | 社台スタリオンステーション | 5 | 社台スタリオンステーション |
ソールオリエンス | 社台ファーム | 5 | キタサンブラック | 社台スタリオンステーション | 7 | 社台スタリオンステーション |
③生産者
生産者別にみると、ノーザンファームが5回、社台ファームが1回、社台コーポレーション白老ファームが1回、それ以外が3回となっています。
④母馬、父馬について
母馬の種付時年齢について、社台系の生産馬7頭については、13歳以下となっています。
父馬はすべて社台スタリオンステーションとなっています。
⑤血統
勝馬10頭すべてに共通しているのは、5代血統表のどこかで「Hail to Reason」と「Northern Dancer」があること。大手生産牧場の繁殖牝馬と社台スタリオンステーションの繋養馬を配合したときに、この2頭が両方ともいない馬を探すのは難しいかもしれませんが、指名時には5台血統表を確認したほうがよさそうです。十数年先にはこのデータが当てはまらなくなるとは思いますが、まだしばらくは有効だと思います。
逆に「Mr. Prospector」が5代血統表にある馬は5頭のみとなりました。Mr. Prospectorのほうが上の2頭より若い種牡馬なので、これは正直びっくりしました。
競走馬のデビュー戦前日制の場合
①デビュー戦の距離
ダートデビューの馬はいません。デビュー戦が芝1500から芝1600の馬でも皐月賞を優勝しています。芝2000でのデビューはエフフォーリア1頭のみ。
②短期免許取得の外国人騎手
堀厩舎や池江厩舎で実績を残しています。堀調教師は短期免許騎手を積極的に起用する方ですが、池江調教師は少し意外でした。
皐月賞ではB.ドイル騎手や通年免許前にM.デムーロ騎手がこのレースを優勝しています。コロナ渦の頃は通年騎手しかいない状況でしたが、昨年秋以降は来日する騎手も増えましたので、2024年の皐月賞がどうなるか注目しています。