怖くて飲めない!―薬を売るために病気はつくられる (ヴィレッジブックス)/レイ モイニハン

¥798
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 数年前の本ですが、文庫本が出て買い求めやすくなりましたので、再度紹介します。

 この本は、うつ病、更年期障害、高血圧、骨粗しょう症、ADHD、月経前不機嫌性障害(PMDD)、社会不安障害などの病気が製薬会社主導で作られていっている実態を明らかにしてくれる。
 巨大製薬メーカーは新薬の発売に合わせて、数年単位で広告マーケティング会社と組んで徐々に世論を作り上げ、薬が売れる下地を作っていく。まさに薬を売るために病気は作られていっている側面もあるようです。

 この本の内容を裏付けるかのように、2010年1月6日の読売新聞の記事には、抗うつ薬の一つであるSSRIとうつ病患者増加の因果関係を裏付けるかのような記事が掲載されました。うつ病患者数とSSRIの売り上げ増加曲線がほぼ一致しているのです。
(過去の記事が検索できないので、参照ブログのリンクです。

 またもう20年にもなってしまいますが、現在の高血圧の値に変更された(下げられた)いきさつに、巨大な製薬会社が主導で発表し、WHOが勝手な発表は認めないと即日発表したにもかかわらず、翌日一転して追認したというエピソードは、知る人ぞ知るところです。

 医療に携わる人だけでなく、一般の人も一読の価値ある本だと思います。