60代の女性Mさん。当院に来た主訴は、思考をスッキリさせたい。胃痛の二つでした。
 幼少の頃からの育った環境のせいか、すべて親やご主人の言われるがままに暮らしてきて、自分の意見や考えがない。で、何かささいな失敗をすれば、思考が軽いパニック状態になって、バタバタと意味もなく動き回ってしまうのだと言う。それを何とかしたいといって友人に連れて来られました。

 BSセラピーに加えて、自分の心が何を思っているのか、思考を整理するために、紙に思いを記述していくようにアドバイスしました。
 これはいらない紙(ノートではもったいないので)に、とにかく何でも構わないので自分の心や頭に浮かんでくることを片っ端から書いていく。文章にしてはいけないのです。とにかく浮かんでくることをスッキリするまで書きなぐっていく。誰に見せる訳でもなく、書き終われば捨ててしまえばいいので、一切の遠慮なく書いていきます。思考というのは通常あちこちにポンポン飛んでしまい堂々巡りしてしまいがちのものですが、書いていくと、どんどん焦点が絞られてきてハッキリとしてきます。そのうち自然に自問自答が始まったりして、書きながら心の中から「気づき」が起こったりします。

 自分が一旦創造した想念というのは、形に表したり体験することにより、そのエネルギーは消えてなくなります。形に表さない限り、いつまでも心の世界のどこかに残っているのです。忘れるだけで・・・。それが時間の経過とともに表面に形となって表れてくると、「どうしてこうなるの?」なんてことになったりします。

 さて、Mさん。本日5回目の来院でした。こちらのアドバイスを守ってくださり、自分の思いを紙に書いていっているそうです。2回目の来院で頭がすっきりして整理できてきた。3回目、よく眠れます。4回目、頭が軽くなってきて気持ちがドシッと落ち着いてきました。そして今日、思考がハッキリしてきてます。紙に書いていると、大事な優先順位が整理できてわかったり、自分がこうしたいという気持ちや自分のいろんなことに気付いたりしてきますね! と嬉しそうにお話ししてくれました。もちろん胃痛もいいそうです。

 表情もとっても明るくスッキリとしてきて、とてもいい感じになってこられました。
皆さんも、自分の思考や心を整理したい時には、いつでも紙に思いを書いてみてください。