少し昔の阪急電車(その7、7000系・7300系) | 青春の1ページ航空機等撮影記録~since2019 New Edition~

青春の1ページ航空機等撮影記録~since2019 New Edition~

今年もこれから暑い時期になる・・・

東京、大阪、京都、兵庫の4都府県に、今月25日から5月11日までの間、3度目となる緊急事態宣言の発令が決定しました。酒類を提供する飲食店や大型商業施設・テーマパークへの休業要請などが行われることとなり、昨年に続いてGWを直撃する形になってしまいました。今のところ、伊丹スカイパークがこの期間中の駐車場閉鎖が決定しているようですが、各施設における期間中の営業時間や休業の有無についてはこれから情報が出てくるでしょうから、しっかり確認しておきたいところです。

 

さて、本日は久々に少し昔の阪急電車ネタをアップしていきます。今回は7000系と7300系の紹介となります。

 

7000系7015F

1994.1.28 石橋(現:石橋阪大前)

 

宝塚線の急行として運用中の7000系7015Fです。7000系は1980年から1988年までの間に210両が製造されました。車体は6000系と同一の設計となっていますが、車掌台側に仕切り扉が追加されたほか、1981年製の7003F以降は補助送風機としてスイープファンが設置されています。また、1984年製の7011F・7021Fからは車体がアルミ合金製となり、車内冷房吹出口の連続化、座席袖仕切りの形状変更、貫通扉ガラスの大型化などが行われています。1985年製の7013F・7022F以降は乗務員室後方に窓が設置されました(それ以前の車両も検査時等に併せて順次設置)。主要機器は複巻電動機、界磁チョッパ制御装置が採用され、主電動機出力は150kWに増強されました。ブレーキ装置は6000系と同じ電気指令式ですが、回生ブレーキ併用となっています。台車も6000系と同じS型ミンデン式ですが、1981年に製造された7005Fの7585と7105でボルスタレス台車が試験採用され、その後1985年製の7012Fでは編成全車両にボルスタレス台車が採用されました(現在は全車S型ミンデン台車に換装済み)。1998年から7001Fを皮切りに車両更新工事が開始され、2009年施工の7007Fからは本格的なリニューアル工事として実施されています。なお、2016年にリニューアルされた7013F以降は制御装置がVVVF化され(1000系と同一性能)たほか、7006Fの6連は2019年に「京とれいん雅洛」用としてリニューアル工事を施工されました(この編成は制御装置未換装)。また、2016年から2020年までの間に8両が能勢電鉄に譲渡され、同社の7200系として運用されています。2023年12月現在では元2200系からの編入車を含めて204両が在籍し、これは阪急の車両としては最大の勢力となっているほか、阪急の系列では唯一神戸・宝塚・京都の全線に所属車両が存在しています。

神戸線:8連15本、6連4本、2+4の6連1本、2+2の4連1本、2連3本、休車2両の計162両が在籍。8連は単独で神戸本線の特急から普通まで使用されるほか、朝の今津線直通の準急にも使用されます。また、7002F・7007F~7010Fの5本は6000系・8000系・8200系の2連と併結の上10連固定編成となっており、平日朝の通勤特急に限定運用されています(このほか、7000F・7020F・7021Fがこの10連固定運用に充当可能)。6連のうち、貫通編成の3本(7001F・7003F・7023F)は通常は8000系の2連を大阪方に併結し、8連として神戸線で運用されていますが、今津(北)線用編成の検査時には、6連単独で同線の運用に入ることもあります。残る貫通編成の1本(7004F)と2+4の6連は今津(北)線で運用され、後者の2連側は10連固定の予備、4連側は伊丹線の予備も兼ねています。なお、この編成には元2200系からの編入車が含まれています。2+2の4連は伊丹線で運用されています。2連は平日朝の10連固定の予備となっており、通常は西宮車庫で休車となっています。

宝塚線:8連3本、4連2本、2連2本の計36両が在籍。8連は宝塚線の急行から普通まで幅広く運用され、4連は7024Fが8000系の8040F+8041Fと8連を組成の上宝塚線で、7031Fが箕面線で運用されています。2連は6000系の8連と10連固定編成を組成し、平日朝の通勤特急に限定運用されていましたが、2022年12月のダイヤ改正で10連運用がなくなったため、現在は休車となっています。

京都線:6連1本が在籍。前述した「京とれいん雅洛」用の編成が所属しています。

この7015Fは1986年に製造された編成で、製造当初から宝塚線に所属しています。2017年にリニューアル工事を施工され、2023年現在でも宝塚線で運用されています。なお、この編成は同じ宝塚線所属の7011Fとともに、製造以降一度も宝塚線からの転属経験がないのが特徴です。

 

7000系7019F

1997年頃 岡本~御影間

 

神戸線の普通運用に充当されていた7000系の7019Fです。この編成は1988年に製造され、7000系の8連としては最後に竣工した編成です。2016年にリニューアル工事を施工され、2023年現在も神戸線で運用中です。

 

7000系7022F

1997年頃 岡本~御影間

 

懐かしい「特急 須磨浦公園」表示の7022Fの6連です。この編成は1985年に製造され、当初はこの写真のとおり6連を組成し、神戸線の山陽電鉄直通運用に充当されていました。その後、神戸線での6連運用の終了に伴い、7666・7676の2両を組み込み8連化されました。2017年にリニューアル工事を施工され、2023年現在も神戸線で8連運用に充当されています。

 

7000系7024F

1995.2.4 塚口駅

 

震災直後の伊丹線で「塚口~新伊丹」の運行標識板を掲出して運用されていた7024Fの4連です。当時は伊丹線の新伊丹~伊丹間が不通となっており、この約1か月後の1995年3月に伊丹まで仮復旧されました。この7024Fは1987年に製造され、当初から4連で登場しました。当初は神戸線の朝の10連運用の増結車として運用されましたが、1998年頃に中間T車の7764・7774を7027Fの8連化のために供出して2連となり、引き続き朝の増結運用に使用されました。2000年ごろに7014Fの7654・7684の2両を組み込み再び4連となり宝塚線に転属、その後は他の編成や他系列車両と8連を組成するなど編成を転々としました。2023年現在では前述したとおり8000系の8040F+8041Fと8連を組成し、宝塚線で運用されています。なお、この編成の撮影時に中間に組成されていた7764と7774は2021年にリニューアル工事を受けていますが、両先頭車の7024と7124は現時点でリニューアル工事は施工されていません。

 

7000系7027F

1997年頃 岡本~御影間

 

上の7022Fと同じ日に撮影した7027Fの特急須磨浦公園行きです。この編成は1988年に製造され、7022Fと同様に当初は6連を組成し、山陽電鉄直通運用に充当されました。1998年に前述のとおり7764・7774の2両を組み込み8連化されました。2015年ごろに大阪梅田方先頭車の7027に転落防止装置取付用フックが設置され、平日朝の10連通勤特急運用に限定運用されていましたが、2021年にリニューアル工事が施工され、この時に7027のフックが撤去されました。2023年現在も神戸線に在籍し、8連運用に充当されています。

 

7000系7033F

1994.1.28 塚口~武庫之荘間

 

朝の増結運用に充当されていた7033Fを後追いで撮影したものです。この7033Fは1987年に製造され、当初は神戸線で8連・10連の増結運用に充当されましたが、2000年ごろに宝塚線に転属し、同線の10連増結運用に使用されるようになりました。その後は6000系の8連と併結の上、平日朝の通勤特急運用に限定運用されていましたが、前述したとおり同線の10連運用終了に伴い、2023年現在は平井車庫で休車となっています。なお、リニューアル工事は現時点で施工されていません。

 

7300系7321F

1994.1.28 桂駅

 

京都線の普通運用で桂駅に停車中の7300系7321Fです。7300系は7000系の京都線版で、1982年から1989年までの間に83両が製造されました。車体は将来の神戸・宝塚線での運用を見越した新標準車体寸法を採用し、最大幅を2.8ⅿ、連結面間距離を18.9ⅿとしています。性能は7000系に準じていますが、電気機器は京都線用の伝統に則り東洋電機製となっています。最初に登場した7300F・7301Fは普通鋼製車体ですが、1982年6月に登場した7302F以降はアルミ製車体となっています。また、7000系と同様に外観の変更も行われており、1985年製の7320Fからは乗務員室後方に窓が設置され、冷房吹出口の連続化、座席袖仕切りの形状変更、貫通扉引き戸ガラスの大型化も実施されています。また、最終増備車の7327F+7307Fでは、内装が8300系に準じたものとなりました。なお、1987年製の7310は、VVVFインバータ制御装置の試験車となっていました(後述のリニューアル時に電装解除)。2007年からリニューアル工事が施工されており、2014年に施工された7303F以降は制御装置のVVVF化も併せて実施されています。2023年12月現在、8連8本、2+6の8連1本、2連5本、休車1両の83両全車が在籍しており、8連は京都線の特急から普通までの全種別で運用され、2連は2本が8300系6連と併結の上8連を組成しています。残る2連3本は平日朝の10連増結用として運用されていましたが、2022年12月のダイヤ改正で宝塚線と同様に10連運用がなくなったため、以降は桂車庫で休車となっています。この7321Fは1982年に製造され(大阪方先頭車の7321は1985年製)、当初は6連を組成して普通列車用として運用され、1983年に7851、1985年に7881を組み込み8連化されました(7881の組み込みと同時に大阪方先頭車が7321に差し替えられました)。1988年に7881が7306Fに組み込まれたことで7連化され、1991年からは7851を外して再び6連に戻り、以降は7連に戻っていた1999年~2007年頃を除きこの編成となっています。2023年現在は大阪方に7323Fの2連を連結した8連となって運行されています。なお、リニューアル工事は現時点で施工されていません。

 

7300系7303F

1997年頃 北千里駅

 

北千里駅に到着するリニューアル前の7300系7303Fです。この編成は1982年に製造され、2014年にリニューアル工事が施工されました。2023年現在も撮影当時の編成のまま運用されています。