JALの「ディズニー」特別塗装機たち | 青春の1ページ航空機等撮影記録~since2019 New Edition~

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今年もこれから暑い時期になる・・・

(この記事は2015年12月に作成したものを修正・加筆したものです)
 
JALの特別塗装機として根強い人気を持っているのが、「ディズニーキャラクター」をデザインした特別塗装機です。JALが東京ディズニーリゾートのオフィシャルエアラインとなっていることもあり、ディズニーの日本法人であるウォルト・ディズニー・ジャパンやオリエンタルランドとのタイアップにより、20年以上にわたって運航されています(ただし、途中長い期間のブランクがありますが)。今回はこれらの「ディズニー」特別塗装機を紹介していきたいと思います。
 
初代「JALドリームエクスプレス」
機種:B747-100B(JA8142)、B747-100B/SCD(JA8170)、B767-300(JA8397、JA8398、JA8399)
運航期間:1994年8月~1995年12月
(画像はありません)
 
初代「ディズニー」特別塗装機として登場したドリームエクスプレス。機体を雲に見立て、白を基調に上半分の一部に空(水色)を取り入れたデザインで、全体にミッキーマウス、ミニーマウス、ドナルドダック、グーフィーなどが、後部にシンデレラ城が描かれていました。また、尾翼にはミッキーのイラストと「Disney on Tour」の文言が入っていました。なお、ポートサイド側とスターボード側でデザインは異なっていました。機内は専用のヘッドレストカバーと専用紙コップが用意され、これはその後のディズニー特別塗装機にも引き継がれています。
747のクラシックジャンボ2機と763の3機、合計5機にデザインされ、国内線で運航されました。
 
2代目「JALドリームエクスプレス21」
機種:B747-400(JA8912)、B747-400D(JA8083、JA8084、JA8904、JA8905、JA8908)
運航期間:2001年2月~2002年
(画像はありません)
 
初代の運航終了から5年以上たった2001年に、ウォルト・ディズニーの生誕100周年、日本航空創立50周年及び東京ディズニーシーの開業を記念し、6機のジャンボに塗装されました。初代と異なり、デザインは機体ごとに異なっています。なお、共通の特徴として、次のようなものがあります。
・機体に「ウォルト・ディズニー生誕100周年の魔法」(Walt Disney 100 year of Magic)と表記されている。
・機体前方にミッキーマウスとミニーマウスが描かれている。
・機体後方にシンデレラ城が描かれている(TOKYO DISNEY SEA号を除く)。
・垂直尾翼はワインレッドをベースに"JAL 50th Anniversary"と表記され、マーチン2-0-2とB747-400のシルエットが描かれている。
次に、各機ごとの特徴を簡単に紹介します。
1号機「FRIENDS」(JA8908)テーマは友情で、白を基調にしたデザインです。ミッキーは舵を握っており、機体にはドナルドダック、デイジーダック、グーフィー、プルート、ヒューイ、デューイ、ルーイが描かれています。
2号機「SWEET」(JA8904)テーマは恋愛で、ピンクを基調にしたデザインです。ミッキーとミニーが抱き合っており、機体にはアラジン、シンデレラ、リトル・マーメイド、美女と野獣、ピーターパンのキャラクターが描かれています。
3号機「FAMILY」(JA8083)テーマは家族で、青を基調にしたデザインです。バンビ、ピノキオ、ダンボ、101匹わんちゃんなど「家族愛」を意識した作品のキャラクターが描かれています。
4号機「TOKYO DISNEY SEA(国際線用)」(JA8912)6機の中で唯一の国際線用の機体。2001年9月にオープンした「東京ディズニーシー」をアピールするもので、濃いめの青を基調にしたデザインです。
5号機「TOKYO DISNEY SEA(国内線用)」(JA8905)デザインは4号機と同じ。
6号機「Dream Story」(JA8084)6機の中で唯一一般公募によるデザインの機体で、黄色を基調にしたデザインです。機首部分を正面から見るとミッキーの顔が大きく描かれているのが特徴です。
国際線用の4号機は成田からアジア・ハワイ・オセアニア方面への中距離路線で、残りの5機は羽田発着の国内幹線(新千歳、伊丹、福岡、那覇など)で運航されました。
 
3代目「JALハピネスエクスプレス」
機種:B777-200(JA8985、JA772J)、B737-800(JA329J、JA330J、JA332J、JA339J)
運航期間:2013年3月~2014年3月
 
2代目の運航終了から実に11年ぶりに復活したディズニー特別塗装機が「JALハピネスエクスプレス」。東京ディズニーリゾート開業30周年を記念し、1年間開催された「ザ・ハピネスイヤー」に合わせたデザインとして、772と738の全6機にデザインされました。全機国内線用の機体が選ばれ、2代目までと異なりステッカーによる貼り付けとなり、3種類のデザインで2機ずつ登場しています。各デザイン共通の特徴として、次のようなものがあります。
・機体前方に「夢をのせて日本の空へ」の文言が入っている。
・機体中央に「TOKYO DISNEY RESORT 30th THE HAPPINESS YEAR」のマークがある。
・中央やや後ろに、ポートサイド側にはプロメテウス火山、スターボード側にはシンデレラ城が描かれている(1号機と2号機は両面とも描かれています)。
 
1号機(JA8985)
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(上)2013.3.30 伊丹空港
(下)2013.4.13 伊丹空港
 
2号機(JA772J)
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(上)2014.3.22 伊丹空港
(下)2013.9.28 伊丹空港
 
1号機と2号機は772が選ばれました。水色を基調にし、ミッキーマウス、ミニーマウス、ドナルドダック、プルート、グーフィーが描かれています。
 
3号機(JA339J)
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2枚とも 2013.5.6 中部国際空港
 
4号機(JA329J)
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(上)2013.7.13 羽田空港
(下)2013.6.8 羽田空港
 
3号機以降は738が選ばれ、機体中央から後部にかけてのデザインとなりました。3号機と4号機は黄色が基調になり、ミッキーとドナルドが両面に描かれています。
 
5号機(JA330J)
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2枚とも 2013.6.8 羽田空港
 
6号機(JA332J)
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(上)2013.7.13 羽田空港
(下)2014.2.2 伊丹空港
 
5号機と6号機はピンク基調となり、ミニーとデイジーが両面に描かれています。
772の2機は羽田発着の幹線で、738の4機は主に羽田発着の地方路線で運航されました。
 
4代目「JALハッピージャーニーエクスプレス」
機種:B737-800(JA314J、JA318J、JA327J、JA341J)
運航期間:2015年7月~2016年4月
 
東京ディズニーシーのオリジナル人気キャラクター、「ダッフィー」の誕生10周年を記念し、「ジャーニー・ウィズ・ダッフィー Your Friend Forever」タイアップ企画の一環として2015年7月から運航を開始しました。738の4機に貼られ、これまでとは異なり4機すべてが同じデザインとなっています。主に羽田発着の地方路線で運航され、1号機と4号機は「SKY NEXT」の機体が選ばれました。
 
1号機(JA318J)
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2枚とも 2015.7.18 羽田空港
 
2号機(JA327J)
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(上)2015.8.11 伊丹空港
(下)2015.8.10 羽田空港
 
3号機(JA341J)
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2枚とも 2015.8.15 伊丹空港
 
この3号機のみ機体の表記が「JAL EXPRESS」のままです。
 
4号機(JA314J)
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2枚とも 2015.9.26 岡山空港
 
5代目「JALセレブレーションエクスプレス」
機種:B767-300ER(JA612J)
運航期間:2018年6月~2019年3月
 
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2枚とも 2018.7.7 伊丹空港
 
東京ディズニーリゾートの開業35周年を記念して1年間開催される「ハピエスト・セレブレーション!」に合わせて、3年ぶりに登場したディズニー塗装機が「セレブレーションエクスプレス」です。5年前の「ハピネスエクスプレス」の1・2号機と同様の機体全体を使用したデザインとなり、中央に35周年のマークと「Happiest Celebration!」のロゴ、後方にはミッキーマウス、ミニーマウス、ドナルドダック、グーフィー、プルートがデザインされています。機材はディズニー塗装機としては久々となる767が起用されました。また、これまでのディズニー塗装機では必ず複数の機体が登場していましたが、今回は1機のみの体制となっています。ファーストクラス付きの機材のため、主に羽田発着の幹線(新千歳、伊丹、福岡、那覇)で運航されたほか、帯広・熊本・鹿児島などの羽田発着地方路線でも運航されました。
 
6代目「JAL DREAM EXPRESS 90」
機種:B767-300ER(JA602J)
運航期間:2018年11月~2020年3月
 
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2枚とも 2018.11.16 伊丹空港
 
ミッキーマウスのスクリーンデビュー90周年を記念して登場した特別塗装機で、JALとしては「ドリームエクスプレス21」以来となる、久々のウォルト・ディズニー・ジャパンとのライセンス契約に基づく特別塗装機となりました。機体の左右に様々な表情のミッキーがデザインされており、両面でデザインも異なっています。機体後方には「90YEARS」のロゴがデザインされ、JALの社名ロゴも機体後方になりました。なお、ディズニーのライセンスロゴとミッキーロゴはレジ記載場所の下部に入っています。今回もセレブレーションエクスプレスと同じく、767のファーストクラス付きの機材が選ばれました。運航期間は2020年3月までと、過去のドリームエクスプレス系のスペマーと同じく少し長めに取られており、主に羽田発着の幹線(新千歳、伊丹、福岡、那覇)のほか、熊本・鹿児島等の地方路線でも運航されました。
 
7代目「JAL DREAM EXPRESS FANTASIA 80」
機種:B767-300ER(JA622J)
運航期間:2020年11月~2022年2月
 
2枚とも 2020.11.28 伊丹空港
 
ディズニー映画初期の名作「ファンタジア」の公開80周年を記念して登場した通算11機目の「ドリームエクスプレス」となる特別塗装機(初代の「ドリームエクスプレス」から数えると延べ24機目のディズニー塗装機)で、2018年に登場したミッキーマウスの生誕90周年塗装機に続いてウォルト・ディズニー・ジャパンとのライセンス契約に基づくものとなっています。両面に「FANTASIA」のロゴ、80周年記念のロゴと映画に登場する魔法使いの姿になったミッキーがデザインされています。なお、ミッキーのポーズは両サイドでそれぞれ異なっているほか、社名ロゴは機体後方となっています。機種はここ最近のディズニー塗装機と同じくファーストクラス付きの767が選定され、2020年11月18日の羽田周遊のチャーターフライトでデビューしました(ちなみに、運航初便がチャーター便だったディズニー塗装機はこの機体が初と思われます)。羽田発着の幹線を中心に、一部地方路線でも運航されました。運航期間は当初は2022年3月ごろまでの間とされていましたが、実際には同年2月末で運航を終了しています。
 
8代目「JAL DREAM EXPRESS Disney 100」
機種:B767-300ER(JA615J)
運航期間:2022年12月~2024年1月
 
(上)2022.12.11 伊丹空港
(下)2022.12.9 伊丹空港
 
ウォルト・ディズニー・カンパニーの創立100周年を記念して2年ぶりのディズニー塗装機として登場した機体で、ウォルト・ディズニー・ジャパンと取り組むJALドリームエクスプレスとしては12機目(ディズニーの特別塗装機としては25機目)になります。デザインコンセプトは、「きらり色 journey〜ひとりひとりが持つ煌めきの色で新しい旅の物語を彩ろう〜」となっており、ディズニー塗装機では初となる、「アナと雪の女王」のエルサやピクサー作品のキャラクターがデザインされたのが特徴です。ポートサイド側はミッキーマウス、ミニーマウス、エルサ、アリエルが、スターボード側はミッキーマウス、ミニーマウス、ウッディ、ジャスミン、スティッチが描かれています。なお、ミッキーとミニーは最近のデザインではなく、原作に忠実なオリジナルデザインのものが採用されています。また、座席のシートカバーは座席ごとに異なったデザイン(7種類)に、紙コップは9種類のキャラクターがデザインされたものになっています。機種はここ数年のディズニー塗装機の定番であるファーストクラス付きの767が選定され、2022年12月6日の広島行き261便から運航を開始し、羽田発着の幹線・一部地方路線で使用されました。当初は2024年2月頃までの予定でしたが、1か月ほど予定が前倒しされ2024年1月13日に運航を終了しました。
 
9代目「JAL Colorful Dreams Express」
機種:B767-300ER(JA614J)
運航期間:2023年6月~2024年4月(予定)
 
2枚とも 2023.6.10 伊丹空港
 
東京ディズニーリゾートの開業40周年を記念して登場した特別塗装機で、ドリームエクスプレスとしては通算13機目(ディズニー塗装機としては通算26機目)となる機体です。両サイドに40周年の記念コスチュームを着用したミッキーマウス、ミニーマウス、ドナルドダック、グーフィー、プルートがデザインされているほか、「Dream Go Round」の文言が入った40周年記念ロゴも描かれています。キャラクターとロゴの位置は左右で点対称となっており、ポートサイド側は前方がキャラクター、後方がロゴマーク、スターボ-ド側はその逆となっています。座席のシートカバーは専用のものとなり(ファーストクラスは除く)、紙コップは3種類のデザインが、搭乗証明書は時期によって3種類のデザインが採用されています。なお、これまでのドリームエクスプレスはウォルト・ディズニー・カンパニーとの共同企画により運航されていましたが、本機は東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドとの共同企画で登場しており、同社とのコラボレーションによるドリームエクスプレスは、2001年の「ドリームエクスプレス21」で運航された東京ディズニーシ―塗装機以来となります。また、同時期に複数のディズニー塗装機が運航されるのは、2015年の「ハッピージャーニーエクスプレス」以来となります。機種はここ数年のディズニー塗装機の定番であるファーストクラス付きの767が選定され、2023年6月9日に羽田発着の遊覧フライトでデビュー後、羽田発着の幹線・一部地方路線で2024年4月頃までの運航が予定されています。