「すべての生物は、逆境のときだけ成長する」

 我が師、糸川英夫博士が私に書いてくださった色紙の言葉です。

 
確かに便利になるのはよいことです。

では、不便はすべて悪いかというと、そうとは言えません。


不便への対応は、人によって4つに分かれます。

 一つ目は、不便は不便のまま、工夫も何もせずに放っておく人。


 二つ目は、不便に対する愚痴を言うだけの人。

言えば誰かが何とかしてくれるのではないか、という期待もあっての愚痴です。 このように、目の前の不便に何の努力もしようとしない人にとって、不便は「不満」の種です。


 三つ目は、家族や部下、社員など、人に命じて不便を改善しようとする人。
自分は何もせず、人にやってもらおうという考えの人です。


 そして四つ目が、自分自身で不便をどう克服できるかを考え、工夫、改善していく人です。
不便を不便のままにせず、自分でどうにかよくしようとする人にとって、不便は成長の種です。

そういう意味で、不便は一概に悪いとは言えないと私は思っています。

 人を憎み、恨んだところで、結局、損をするのは自分です。

「過去と他人は変えられない」と言われますが、
自分の生き方次第で過去さえも変えることはできます。

起きた事実は不変でも、自分の受け止め方を変えることで、その過去がもつ意味は変わるのです。


 私は今、過去のすべての災難や苦労を笑って話すことができます。
とても幸せなことだと思います。

 
 味のある人間となって、良き仲間とこの世の旅路を歩みたいものです。

  帰国しましたが、
 我が家に帰るのはもう少し先のことになります。

   今日は一日ぢっとして
    体力の回復に努めましょう