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意外すぎる聖書のおはなし

聖書ってそんな話だったの?イメージと違っていた意外なストーリー展開にびっくりしたことを書いてます。

 

イエスが幼な子だった頃のお話です。

 

 

 

新約聖書

 

〔マタイによる福音書2章21-23節〕

 

そこでヨセフは立って、

 

幼な子とその母とを連れて、

 

イスラエルの地に帰った。

 

しかし、アケラオがその父ヘロデに代って

 

ユダヤを治めていると聞いたので、

 

そこへ行くことを恐れた。

 

そして夢でみ告げを受けたので、

 

ガリラヤの地方に退き、

 

ナザレという町に行って住んだ。

 

これは預言者たちによって、

 

「彼はナザレ人と呼ばれるであろう」と言われたことが、

 

成就するためである。

 

 

 

イエスの命を狙っていたヘロデ大王が死んだので

 

主の使が夢でイスラエルの地に行くよう伝えました。

 

それで、ヨセフは幼な子イエスと妻のマリヤを連れて

 

イスラエルに戻りました。

 

けれど、アケラオが治めていた

 

ユダヤへ行くことは恐れたと書いてあります。

 

 

 

 

どうして??

 

 

 

 

 

アケラオはヘロデ大王の死後、

 

ユダヤ、サマリヤ、イドマヤを10年ほど統治しました。

 

彼は圧政を強いたというか

 

残酷なやり方もあったようで

 

民の反感を買い、アケラオは追放され

 

その後、ユダヤ、サマリヤ、イドマヤは

 

ローマの直轄領になりました。

 

 

 

ちなみに、ガリラヤ領主は

 

アケラオの弟ヘロデです。

 

二人は同じサマリヤ人の女性とヘロデ大王の間に産まれた子供でした。

 

 

 

 

ヨセフがイスラエルに戻ったのは

 

アケラオが統治を始めて間もない頃だったと思いますが

 

ヨセフの耳にもアケラオに関する

 

良からぬ話が入ってきていたのかもしれません。

 

 

 

 

ところで、もう少し話を遡ると

 

ヘロデ大王は

 

過去に自分の妻の一人

 

ユダヤ・ハスモン王朝の血を引くマリアンメ1世と

 

マリアンメ1世が産んだ2人の息子を処刑していました。

 

 

 

3人同時に処刑したのではなく

 

これまたどろどろのややこしい経緯があるので

 

ここでの説明は省きます。

 

 

 

ユダヤ・ハスモン王朝は

 

ヘロデ王朝の前にあった

 

ユダヤ人が建てた王朝でした。


 

 

ハスモン王朝は、過去イスラエルを治めていたダビデの子孫ではなく

 

祭司の家系であるレビの子孫が建てた王朝でした。

 

 

 

BC586年にバビロンにユダ王国が滅ぼされて以降は

 

他の民族に支配される形での生活だったので

 

400年以上経ってようやくユダヤ人が建てた王朝とも言えますが

 

ダビデの子孫ではない人が王座につくことに

 

手放しで喜べない人々もいたようです。

 

 

 

そして、ハスモン王朝内では内輪もめが絶えませんでした。

 

親族内の王位争いが繰り広げられる中

 

イドマヤ人のヘロデがローマに上手く取り入る形で王座を獲得し、

 

ヘロデ王朝が誕生しました。

 

 

 

 

 

そのような歴史を辿る中で

 

人々が旧約聖書にある

 

ダビデの子孫からキリストが産まれる

 

という内容の預言に希望を見出し

 

救い主が現れることを期待していたことも

 

なんとなく頷ける気がします。

 

 

 

ヨセフがエジプトからイスラエルに戻った後も

 

ユダヤではなく

 

夢でみ告げを受けて

 

イスラエルの北の方にある

 

ガリラヤ地方に退き、ナザレの町に住んだことで

 

旧約聖書の預言が成就されていました。

 

 

 

平和とは言えない社会情勢の中

 

過去命を狙われた幼な子が

 

大人になるまで無事に過ごせたことは

 

決して当たり前なことではないのだなと思いました。

 

 

 

そういうご時世にイエスが産まれていたとは

 

知りませんでした。

 

 

 

 

 

評判が広がった場所のお話です。

 

 

 

新約聖書

 

〔マタイによる福音書4章24節〕

 

そこで、その評判はシリヤ全地にひろまり、

 

人々があらゆる病にかかっている者、

 

すなわち、いろいろの病気と苦しみとに悩んでいる者、

 

悪霊につかれている者、てんかん、

 

中風の者などをイエスのところに連れてきたので、

 

これらの人々をおいやしになった。


 

イエスが多くの人々を癒した話です。

 

 

ところで、私が気になったのは

 

評判がシリヤ全地にひろまったということ。

 

 

ユダヤ全地じゃなくて

 

シリヤ全地に広まったんですか?

 

 

 

 

新約聖書時代のシリヤは

 

概ね現代のシリヤあたりのようですが

 

現代のレバノンあたりもその地域に入っていたようです。

 

 

 

イエスが最初に福音を宣べ伝え始めたガリラヤ地方は

 

イスラエルの北の方にあります。

 

ユダヤに評判が届く前に

 

近場のシリヤに評判が広まったということでしょうか。

 

 

 

あれ?

 

シリヤってイスラエルとは別の国じゃないの?

 

 

 

当時シリヤはユダヤのように

 

ローマの属州になっていました。

 

その何百年も前には

 

イスラエルの人々が

 

アッスリヤやバビロンに捕囚された時代がありました。

 

多くの民が離散したことによって

 

シリヤにもユダヤ人たちが住んでいたようです。

 

 

 

 

当時、ユダヤ教の中心地だった

 

エルサレムから始めたのではなくて

 

どちらかというと

 

過去の戦争で悲劇に見舞われ

 

様々なルーツの人々がいる地域から福音を伝え

 

そこから始まっていたことに気付いてませんでした。

 

 

 

〔マタイによる福音書4章25節〕

 

こうして、ガリラヤ、デカポリス、

 

エルサレム、ユダヤ及びヨルダンの向こうから、

 

おびただしい群衆がきてイエスに従った。


 

 

 

 

 

人物の関係がややこしかった話です。

 

新約聖書

 

〔マタイによる福音書14章3-4節〕

 

というのは、ヘロデは先に、

 

自分の兄弟ピリポの妻ヘロデヤのことで、

 

ヨハネを捕えて縛り、獄に入れていた。

 

すなわち、ヨハネはヘロデに、

 

「その女をめとるのは、よろしくない」と言ったからである。

 

 

 

洗礼者ヨハネが

 

領主ヘロデに捕えられた理由は

 

ヘロデが兄弟の妻をめとるのは

 

よろしくないと言ったからでした。

 

 

 

この話で私がややこしいと思ったのは

 

ピリポもヘロデもヘロデヤもみんな

 

ヘロデ大王の血縁だったからです。

 

 

 

ヘロデ大王というのは

 

聖書には「ヘロデ」とだけ書かれてますが

 

イエスが産まれる時に

 

イエスを殺そうとしたユダヤの王です。

 

彼はユダヤ人ではなく、イドマヤ人でした。

 

 

 

 

ヘロデ大王には妻が複数いて、多くの子供たちがいました。

 

ヘロデ大王の息子のうちの2人が

 

ピリポとヘロデです。

 

この2人は異母兄弟でした。

 

 

 

 

じゃあ、ヘロデヤは?

 

ヘロデ大王の孫娘です。

 

ヘロデヤのお父さんは

 

ヘロデ大王とユダヤのハスモン王家の娘との間に産まれた

 

アリストブロスという人で

 

ヘロデヤの最初の夫ピリポと

 

ヘロデヤの次の夫ヘロデの異母兄弟でした。

 

 

 

もうひとつ、

 

ヘロデヤのお母さんは

 

ヘロデ大王の妹の娘でした。

 

 

 

なんだかすごくややこしいんですけど!!

 

 

 

とにかく、ここで言いたかったのは

 

ヘロデヤの最初の夫は

 

自分のおじさんのピリポで

 

次の夫もおじさんのヘロデということです。

 

 

 

おじとめい・・・・

 

 

 

ところで、律法では

 

自分の母の姉妹との結婚は禁じてますが

 

自分の姪と結婚することは禁じてないようです。

 

 

 

そして、妻が夫に先立たれた時は

 

夫の兄弟がその妻を娶り

 

兄弟の嗣業を絶やさないように伝えてます。

 

 

 

ただ、ヘロデヤは

 

最初の夫ピリポに先立たれてませんでした。

 

 

そして、ヘロデは他国から娶った妻が既にいた状態で

 

自分の異母兄弟の妻ヘロデヤと恋仲になったようです。

 

 

 

 

これはつまり、

 

ヘロデとヘロデヤは

 

ダブル不倫の末の再婚だったってことでしょうか!?

 

 

 

当時は一夫多妻制だから

 

ヘロデに妻が複数いることは問題ではないけれど

 

娶る相手が自分の生きてる兄弟の妻ですから

 

やっぱり律法にはひっかかりますし、

 

律法でいう

 

隣人の妻をむさぼることに当てはまるんでしょうか。

 

隣人っていうか、兄弟の妻だ・・・

 

 

 

律法に忠実だった洗礼者ヨハネは

 

ヘロデに意見せずにはいられなかったのかもしれません。

 

 

 

ヘロデの結婚問題は

 

聖書に記録されたことで

 

2千年以上経った今でも

 

はるか遠い国の人々にまで

 

ヘロデのプライベートが公開されて

 

わざわざブログで説明されちゃったりするこの状況を

 

ヘロデは夢にも思わなかったかもしれません。

 

 

 

ヘロデのことを伝えるために

 

聖書があるわけじゃないんですが、

 

だいぶインパクトある人物だったので

 

思わず書いてしまいました。

 

 

 

 

 

 

イエスがカぺナウムの会堂で福音を伝えていた頃の話です。

 

 

新約聖書

 

〔ヨハネによる福音書6章60節〕

 

弟子たちのうちの多くの者は、

 

これを聞いて言った、

 

「これは、ひどい言葉だ。

 

だれがそんなことを聞いておられようか」。

 

 

イエスが語った言葉に対して

 

イエスの弟子たちがこう言いました。

 

弟子にこんな風に言われるなんて

 

一体どんなことを言ったんですか!?

 

 

 

 

全部書くと長くなっちゃうんで、

 

一部だけ抜粋するとこんな感じです。

 

 

 

〔ヨハネによる福音書6章53-54節〕

 

イエスは彼らに言われた、

 

「よくよく言っておく。

 

人の子の肉を食べず、

 

また、その血を飲まなければ、

 

あなたがたの内に命はない。

 

わたしの肉を食べ、

 

わたしの血を飲む者には、

 

永遠の命があり、

 

わたしはその人を終りの日によみがえらせるであろう。

 

 

 

人の子の肉を食べるとか食べないとか

 

血を飲むとか飲まないとか怖いんですけど!!

 

 

古代から世界各地の人々が求めて来た

 

不老不死の秘薬がイエスの身体だったとかですか!?

 

 

 

 

そのまんま聞くとぎょっとする内容なので

 

当時のユダヤ人たちも

 

「この人はどうして、

 

自分の肉をわたしたちに与えて食べさせることができようか」。

 

と論じ合ってました。

 

 

 

そして、これらの話を聞いていた弟子たちの多くが

 

これはひどい言葉だと言って

 

イエスのもとを去りました。

 

 

 

自分の弟子たちが去ってしまうくらいの

 

問題発言だったんですね・・・

 

 

 

ところで、このイエスの発言、

 

読めば読むほど「??」っていう感じもありますが

 

この話を聞いてもイエスのもとを離れなかった

 

弟子のペテロがこう言ってます。

 

 

 

〔ヨハネによる福音書6章68節〕

 

シモン・ペテロが答えた、

 

「主よ、わたしたちは、

 

だれのところに行きましょう。

 

永遠の命の言をもっているのはあなたです。

 

 

 

あれ?

 

イエスの肉や血のことではなくて

 

不老不死の秘薬でもなく

 

永遠の命の『言』って言ってますが・・・

 

 

 

もしかして、イエスは今まで

 

『言』の話をしてたんですか!!

 

 

 

食べたり飲んだりして

 

不老不死になる話じゃなくて

 

イエスの語る『言』に永遠の命があるということ!?

 

 

 

確かに、この話を遡ると

 

人を生かすものは霊だという話がありました。

 

 

 

また、弟子たちがイエスを信じるために

 

どんなしるしを行ってくださいますかとイエスに質問し、

 

昔、先祖が荒野でマナを食べたことは

 

『天よりのパンを彼らに与えて食べさせた』と聖書に書いてある

 

しるしの話をしました。

 

 

 

その話の流れでイエスは

 

神のパンは、天から下ってきて、

 

この世に命を与えるものである

 

と言ってました。

 

 

 

つまり、イエスを信じるためのしるしというのは

 

神の『言』は天から下ってきて、

 

この世に命を与えるしるしで

 

神様が遣わしたイエスが

 

命の『言』であるということですか!?

 

 

 

 

だから、ヨハネによる福音書の出だしが

 

こういうフレーズなんでしょうか。

 

 

〔ヨハネによる福音書1章1-2節〕

 

初めに言があった。

 

言は神と共にあった。

 

言は神であった。

この言は初めに神と共にあった。

 

 

 

若干、なぞなぞを解いてるような気分になってきましたが

 

ヨハネが言いたかったことが

 

少し見えてきたかもしれません。

 

 

 

 

相手が言わんとすることを理解するって

 

結構難しいです。

 

 

 

当時のひとたち、

 

これらの言葉を誤解してなかったら

 

イエスのもとを去らなかったかもしれません。

 

 

 

 

過去の悲しい歴史と繋がっていた話です。

 

 

新約聖書

 

〔マタイによる福音書4章12-13節〕

 

さて、イエスはヨハネが捕えられたと聞いて、ガリラヤへ退かれた。

 

そしてナザレを去り、ゼブルンとナフタリとの地方にある

 

海べの町カペナウムに行って住まわれた。

 

 

イスラエルの人々に、

 

この人がひょっとしてメシヤではと期待されていた洗礼者ヨハネが

 

領主ヘロデの結婚問題に意見して捕えられてしまい、

 

その後、イエスがどの地に行ったのかが記されていました。

 

 

 

マタイによる福音書は

 

過去の預言書をイエスが成したことが

 

数多く書かれていますが

 

この話の続きもそういう話でした。

 

 

 

旧約聖書

 

〔イザヤ書9章1-2節〕

 

しかし、苦しみにあった地にも、やみがなくなる。

 

さきにはゼブルンの地、

 

ナフタリの地にはずかしめを与えられたが、

 

後には海に至る道、ヨルダンの向こうの地、

 

異邦人のガリラヤに光栄を与えられる。

 

暗やみの中に歩んでいた民は大いなる光を見た。

 

暗黒の地に住んでいた人々の上に光が照った。

 

 

ガリラヤ湖付近にある

 

ゼブルンの地、ナフタリの地は

 

イスラエルの12部族のうちのゼブルン族とナフタリ族に

 

神様が嗣業として与えられた地でした。

 

 

 

 

 

イザヤ書では、この地は苦しみにあった地、

 

はずかしめを与えられたと書いてますが・・・

 

 

話は紀元前700年代にさかのぼります。

 

 

 

旧約聖書 

 

〔列王紀下15章29節〕

 

イスラエルの王ペカの世に、

 

アッスリヤの王テグラテピレセルが来て、

 

イヨン、アベル・ベテマアカ、ヤノア、ケデシ、

 

ハゾル、ギレアデ、ガリラヤ、ナフタリの全地を取り、

 

人々をアッスリヤへ捕え移した。

 

 

 

 

北イスラエルの王ペカの時代に

 

アッスリヤの王が先ほどのイザヤ書に出てきた地域の人々を

 

アッスリヤへ捕え移してました!

 

 

 

北イスラエルの王ペカは後にクーデターにより暗殺され

 

次に王となったホセアの時代

 

紀元前722年、アッスリヤにより北イスラエルは滅びました。

 

 

 

アッスリヤの政策により

 

これらの地には入植者たちが住むようになり

 

長らくガリラヤは異邦人が住む地でした。

 

 

 

その後、紀元前1世紀頃

 

ユダヤ人のハスモン王朝がガリラヤを征服し、

 

ユダヤ人がガリラヤに再び住むようになったようです。

 

 

 

ということはガリラヤは600年近く

 

『異邦人のガリラヤ』の時代があったんですか!!

 

 

 

過去、隣国アッスリヤを通して悲劇に見舞われ

 

かつては異邦人となった地に

 

イエスが住み、福音を伝えたことが

 

暗やみの中に歩んでいた民は大いなる光を見た。

 

暗黒の地に住んでいた人々の上に光が照った。

 

という預言を成就したということだったんですね。

 

 

 

 

過去の預言をイエスが成就したかどうかは

 

歴史を知るときに見えてくることが

 

だんだんわかってきました。

 

 

 

 

 

 

聖書に出てくるサマリヤについてのお話です。

 

 

 

旧約聖書でも新約聖書でもサマリヤが登場しますが

 

新約聖書では

 

サマリヤ人の村に入ったとか

 

サマリヤ人とか書いてあって

 

ユダヤ人と違う扱いになってます。

 

 

 

異邦人とサマリヤ人という表現もあるから

 

サマリヤ人は異邦人ではないけど

 

ユダヤ人ではないのはどうして!?

 

 

 

これは旧約聖書時代の

 

サマリヤの歴史が大きく影響していました。

 

 

 

紀元前900年代にイスラエルが

北イスラエルと南ユダにわかれます。

 

 

 

北イスラエルは南ユダとわかれてから

紀元前722年アッシリヤに滅ぼされるまでの

およそ200年の間

19人の王様が即位しました。


 

南ユダが

アタリヤという女性を除いては
 

ダビデの子孫たちに受け継がれたのとは対照的に



最初に北イスラエルの王となったヤラベアムの子孫は

2代目の王様のみでした。




あとは

クーデターで即位

その後何代か続いてクーデターとか

クーデターの次にまたクーデターという時もありました。



信仰的な観点から言うと

北イスラエルの王様は

最初から最後まで神様ではなく

別の神々を拝んでいました。



北イスラエルの王ヤラベアムは


金の子牛を二つ作ってベテルとダンに祭壇を築き

祭日も勝手に決めて

祭司たちはレビ人でなく、一般の人たちを採用しました。



しかし、自分だけでなく

民全体に神様ではない金の子牛を拝ませたヤラベアムの行為は

神様の大きな怒りに触れるものでした。



それらの罪のため

ヤラベアムの家は絶たれると預言者が告げ

その通りのことが起きました。




アハブ王は北イスラエル7代目の王様ですが

アハブの父、北イスラエル6代目の王のオムリが

セメルという人物から山を購入し

サマリヤと名付けました。


ここから北イスラエルはサマリヤを中心として

栄えていったようです。



アハブ王は妻のイゼベルと共にバアルの神を拝んでいました。

アハブ王はスリヤとの戦いで負傷し亡くなり

8代目と9代目はアハブの子供たちが王位を継ぎますが




神様が預言者を通して油を注いだエヒウによって

アハブの家は断絶となり

10代目にエヒウが王となりました。

これも以前預言者が告げた通りでした。



預言者に油注がれて王に即位したエヒウは

バアルの礼拝者たちや

バアルの祭壇を一掃しました。

神様から子孫4代が王座に座ると告げられ

その通りになります。


エヒウはバアルを一掃したものの

ヤラベアムが造った


金の子牛へ仕えることはやめませんでした。




その後紆余曲折あり

19代目の王の時に

アッスリヤに滅ぼされてしまった北イスラエルですが

捕囚で別の地域に連れ行かれた人たちもいれば

アッスリヤの政策により

別の地域からの入植者たちが入ってきて

これにより、サマリヤの地域は

 

他民族も住み、独自の文化を育みました。




このときにいろいろあって

入植者たちの異邦の神々への信仰と同時に

 

神様にも礼拝するという

独特の礼拝が始まりました。




そして、民族的にも宗教的にも

 

独自の変化を遂げていったサマリヤ人は

血統や律法を重んじるユダヤ人たちから

距離を置かれる存在になりました。



イエスの時代に

イエスがサマリヤの女性に声をかけたとき

サマリヤの女が驚いたのには

こういった歴史背景が関係していたようです。



世の中、10年経てば

 

当時は予想もしなかった出来事が起きていたりしますが

 

古代イスラエルで国が2つにわかれてから

 

千年近い歳月の中で

 

サマリヤの歴史が大きく変化していたお話でした。

 


 

 

 

 

神様と人間の関係にびっくりした話です。

 

 

旧約聖書では神様が人間に約束する場面があったり

 

神様がモーセに律法を与えて人々にそれを守るよう伝えたり

 

神様と人間の間に契約が交わされていますが

 

この契約、私がイメージする契約とは違いました。

 

 

 

神様が一番守ってほしい契約は

 

愛の契約でした!

 

 

 

愛の契約って!?

 

 

モーセの律法っていろいろ細かく書いてるし

 

愛と関係ないことを書いてそうですけど!?

 

 

 

旧約聖書

 

〔申命記6章4-5節〕

 

イスラエルよ聞け。

 

われわれの神、主は唯一の主である。

 

あなたは心をつくし、精神をつくし、力をつくして、

 

あなたの神、主を愛さなければならない。

 

 

これだけ読むと

 

神様が一方的に私を愛しなさいって

 

強制的に言ってるように思えてしまいますが

 

 

 

もともとは、エジプトで奴隷生活で苦しむ民の声を神様が聞いたので

 

神様がモーセを通して民を助けると言いました。

 

簡単にはエジプトを出られませんでしたが

 

神様がモーセを通して行った数々のみわざにより

 

民はエジプトを脱出し、奴隷生活から解放されました。

 

 

 

こうして、大いなるみわざを自分の目の前で見た民は

 

モーセと神様を信じるようになりました。

 

そして、モーセに律法を与えて

 

イスラエルの民に私だけを愛しなさいと言いました。

 

 

 

ここで神様がイスラエルの民に願ったのは

 

信じるということのもっと先にある

 

愛することのようです。

 

 

 

他の神々を拝みつつ

 

エジプトでの神様のみわざもすごかったから

 

いろいろご利益ありそうだし

 

神様も他の神々と同じように拝みますっていう信仰じゃなくて

 

神だけを神とし、信じて愛します

 

という心を望まれていました。

 

 

 

旧約聖書ではイスラエルの民を

 

結婚前のおとめに喩えていたり

 

他の神々を拝む人々を

 

姦淫を行ったと表現しています。

 

 

 

他の神様を信じたからと言って

 

それはちょっと言い過ぎではと思ってましたが

 

 

 

神様だけ愛すると誓ったのに

 

別の神々に夢中になった人々に

 

神様は愛の裏切りを感じてたから

 

そう話してたんですか・・・

 

 

 

浮気をした本人は

 

一時の気の迷いで、とか

 

本当に愛してるのはあなただけだから、とか

 

いろいろ言うかもしれませんが

 

 

された方の気持ちを考えると・・・・

 

 

 

だから神様はあんなに怒ってたんですか!!

 

 

 

子供が何かいたずらをした時に

 

「コラー!!」って

 

周りが怒る部類の怒りじゃなくて

 

 

 

お互いを信頼して将来も約束した相手から

 

愛を裏切られた時の怒りだったとは

 

知りませんでした。

 

 

 

 

 

聖書には珍しい女性の君主のお話です。

 

 

イスラエルが北イスラエルと南ユダにわかれてから

 

南ユダ7代目の王は女性のアタリヤでした。

 

 

女性の君主がいた事に気付いてませんでした!!

 

 

 

旧約聖書

 

〔歴代志下22章10-12節〕

 

アハジヤの母アタリヤは自分の子の死んだのを見て、

 

立ってユダの家の王子をことごとく滅ぼしたが、

 

王の娘エホシバはアハジヤの子ヨアシを

 

王の子たちの殺される者のうちから盗み取り、

 

彼とそのうばを寝室においた。

 

こうしてエホシバがヨアシをアタリヤから隠したので、

 

アタリヤはヨアシを殺さなかった。

 

エホシバはヨラム王の娘、

 

またアハジヤの妹で、祭司エホヤダの妻である。

 

こうしてヨアシは神の宮に隠れて彼らと共におること六年、

 

その間アタリヤが国を治めた。


 

 

何ですかこれは・・・

 

アタリヤが国を治める前に

 

恐ろしいことが繰り広げられてますが。

 

 

 

これは紀元前800年代中盤の出来事です。

 

 

 

この話はお隣の国

 

北イスラエルも関係する出来事でした。

 

 

 

アタリヤは北イスラエルのアハブ王の娘で

 

南ユダ5代目の王ヨラムに嫁ぎ

 

南ユダ6代目の王アハジヤはヨラムと彼女の息子です。

 

 

 

北イスラエルのアハブ王は

 

妻のイゼベルと共にバアルという異邦の神を信じた王様で

 

その頃、北イスラエルでは多くの預言者が迫害され

 

預言者エリヤがバアルの預言者たちと対決する場面が

 

聖書に記されています。

 

 

 

 

異邦の神バアルを信仰するアハブにとって

 

神様の言葉を預かり

 

厳しいメッセージを発する預言者は

 

とても嫌な存在だったようで

 

アハブは預言者エリヤに対して

 

「イスラエルを悩ます者よ」と言ってます。

 

 

 

ところで、

 

北イスラエルの王アハブの娘アタリヤは

 

南ユダに嫁ぎましたが、

 

夫となった南ユダの王ヨラムも

 

その息子のアハジヤも

 

彼女のバアル信仰に大いに影響を受けたようです。

 

 

 

アタリヤの父アハブ王が生きていた頃

 

神様は預言者エリヤにこのように伝えました。

 

 

 

旧約聖書

 

〔列王紀上19章16節〕

 

またニムシの子エヒウに油を注いでイスラエルの王としなさい。

 

またアベルメホラのシャパテの子エリシャに油を注いで、

 

あなたに代って預言者としなさい。

 

 

 

 

預言者エリヤは自分の後継者エリシャを立てて

 

エリシャは預言者のともがらに

 

エヒウに油を注いで北イスラエルの王にするよう伝えました。

 

 

 

 

エヒウは預言者に油注がれた時、

 

あなたは主君アハブの家を撃ち滅ぼさなければならないと言われました。

 

 

 

その後、エヒウは

 

当時北イスラエルの王だったアハブの息子ヨラムを殺し

 

(アタリヤが嫁いだ南ユダの王ヨラムと同じ名前の別人です)

 

その頃、北イスラエルの王を見舞いに訪れていた

 

南ユダの王アハジヤも殺しました。

 

 

 

 

南ユダの王アハジヤは

 

北イスラエルの王様のお見舞いに行った時に

 

殺されちゃったんですか!

 

 

 

なんてこと・・・

 

 

 

国は違えど

 

南ユダの王アハジヤもアハブの血筋なので、

 

預言者から言われた

 

「アハブの家を撃ち滅ぼさなければならない」を

 

エヒウは実行したようです。

 

 

 

 

その後、自分の息子が殺されたと知った母アタリヤが

 

南ユダの王子たちをことごとく滅ぼして

 

自分が南ユダの君主として君臨しました。

 

 

 

いろいろとすさまじい・・・

 

 

 

 

ところで、アタリヤが王子たちを殺しましたが

 

南ユダ5代目の王様ヨラムの娘のエホシバが

 

自分の異母兄弟アハジヤの息子ヨアシを匿い

 

6年経った後にエホシバの夫で祭司であったエホヤダは

 

生き残ったヨアシを王に即位させました。

 

そして、アタリヤは殺されました。

 

 

 

 

女性の活躍のお話かと思ったら

 

神様に背を向けたアハブ王家の

 

驚愕のその後が出てきたお話でした。

 

 

 

このお話、

 

いろいろ込み入った話だったのと

 

エヒウに殺された北イスラエルの王と

 

アタリヤが嫁いだ南ユダの王の名前が同じで

 

ややこしかったです。

 

 

アハジヤとアタリヤの名前も若干似てますし。

 

 

 

ストーリーを追うのも

 

名前を追うのもちょっと大変だった

 

王宮での衝撃的なお話でした。

 

 

 

 

モーセとエリヤのホレブ山でのエピソードです。

まずはモーセが神様と初対面する場面から。

 

 


旧約聖書

〔出エジプト記 3章1-6節〕

モーセは妻の父、

ミデヤンの祭司エテロの羊の群れを飼っていたが、

その群れを荒野の奥に導いて、神の山ホレブにきた。 

ときに主の使は、しばの中の炎のうちに彼に現れた。

彼が見ると、しばは火に燃えているのに、

そのしばはなくならなかった。 

モーセは言った、

「行ってこの大きな見ものを見、

神は言われた、

なぜしばが燃えてしまわないかを知ろう」。 

主は彼がきて見定ようとするのを見、

神はしばの中から彼を呼んで、

「モーセよ、モーセよ」と言われた。

彼は「ここにいます」と言った。 

「ここに近づいてはいけない。

足からくつを脱ぎなさい。

あなたが立っているその場所は聖なる地だからである」。
 
また言われた、

「わたしは、あなたの先祖の神、

アブラハムの神、イサクの神、ヤコブの神である」。

モーセは神を見ることを恐れたので顔を隠した。 
 

 

 

モーセはここで神様から言われた通り

イスラエルの民をエジプトから導き出しました。

そして、3ヶ月後にシナイ山に着きます。

 

 

 

シナイ山はホレブ山とも呼ばれていて

 

ホレブ山がシナイ山のどの峰なのか諸説あるようですが

 

モーセは神様と初めて出会った山に戻ってきて

 

神様から十戒をもらいました。

 

 

 

モーセが初めて神様と出会い

 

エジプトを出て

 

神様から十戒をもらったホレブの山で

 

何百年もの時を経て

 

預言者エリヤも神様と対話しました。

 

 



紀元前800年代中盤に活躍していたエリヤですが

 

北イスラエルの王アハブの妻イゼベルの怒りを避けて

 

南ユダのベエルシバに逃れたのち、

 


40日40夜行って神の山ホレブに到着し

そのほら穴に宿していたときのことです。

 

 


旧約聖書

〔列王紀上19章11-13節〕


主は言われた、

「出て、山の上で主の前に、立ちなさい」。

その時主は通り過ぎられ、

主の前に大きな強い風が吹き、

山を裂き、岩を砕いた。

しかし主は風の中におられなかった。

風の後に地震があったが、

地震の中にも主はおられなかった。 

地震の後に火があったが、

火の中にも主はおられなかった。

火の後に静かな細い声が聞えた。 

エリヤはそれを聞いて顔を外套に包み、

出てほら穴の口に立つと、彼に語る声が聞えた、

「エリヤよ、あなたはここで何をしているのか」。 
 


この時、神様はエリヤに

ハザエルに油注いでスリヤの王とすること

エヒウに油注いで北イスラエルの王とすること

そして、エリシャに油注いで

 

エリヤの代わりに預言者にするよう告げました。



神様が北イスラエルの王だけじゃなくて

 

スリヤの王についても伝えていたことが

 

個人的には驚きでした。

 

 

 

 

神様がエリヤに伝えたハザエル、エヒウ、エリシャは

 

その後聖書に度々登場します。



それにしても

 

神様がモーセとエリヤに見せた山での現象は

 

もし目の前で起きたらびっくりして逃げちゃいそうです。

 

 

 

神様と対話できるだけの預言者は

 

肝が据わっていたんでしょうか。

 

 

 

周りからどんな文句を言われようと

 

神様のメッセージを伝えていた人たちなので

 

並大抵の肝ではなかったかもしれません。

 


 

 

モーセの幕屋が思ったより豪華だったお話です。



モーセが神様から律法をもらったとき

 

神の幕屋の造り方から礼拝の作法まですべて

 

細かく指示されてます。

 

 

 

数千年も昔の話だし、

 

移動する時に

 

解体して持ち運びできるものだから

 

簡易テントみたいなイメージかと思ったら

 

違いました。

 

 

 


旧約聖書


〔出エジプト記36章34-38節〕

 

そして、その枠を金でおおい、

 

また横木を通すその環を金で造り、

 

またその横木を金でおおった。

 

また青糸、紫糸、緋糸、亜麻の撚糸で、

 

垂幕を作り、巧みなわざをもって、

 

それにケルビムを織り出した。

 

また、これがためにアカシヤ材の柱四本を作り、

 

金でこれをおおい、その鉤を金にし、

 

その柱のために銀の座四つを鋳た。

 

また幕屋の入口のために青糸、紫糸、緋糸、亜麻の撚糸で、

 

色とりどりに織ったとばりを作った。

 

 その柱五本と、その鉤とを造り、

 

その柱の頭と桁とを金でおおった。

 

ただし、その五つの座は青銅であった。

 


 

 

金や銀が使われててびっくりしました!

 

 

 

この頃、イスラエルの民は

 

エジプトでの奴隷生活から脱出して間もないのに

 

金や銀、様々な色の糸とか

 

どこにあったんですか?

 

 

 

旧約聖書

 

〔出エジプト記12章35-36節〕

 

そしてイスラエルの人々はモーセの言葉のようにして、

 

エジプトびとから銀の飾り、

 

金の飾り、また衣服を請い求めた。

 

主は民にエジプトびとの情を得させ、

 

彼らの請い求めたものを与えさせられた。

 

こうして彼らはエジプトびとのものを奪い取った。

 

 

 


彼らはエジプトから出てくる時に

 

エジプト人から結構な財産をもらってきたようです。

 

 

 

「主は・・・与えさせられた」と書いてあるけど

 

そのあとに「奪い取った」とも書いてあってこれまたびっくり・・・

 

 

 

イスラエルの民がエジプト人に請い求めて

 

主がエジプト人の情を得させて与えられましたが

 

結果的として

 

エジプト人から奪い取ったものだということでしょうか。

 

 

 

旧約聖書

 

〔出エジプト記3章21-22節〕

 

わたしはこの民にエジプトびとの好意を得させる。

 

あなたがたは去るときに、むなし手で去ってはならない。

 

女はみな、その隣の女と、家に宿っている女に、

 

銀の飾り、金の飾り、また衣服を求めなさい。

 

そしてこれらを、あなたがたのむすこ、娘に着けさせなさい。

 

このようにエジプトびとのものを奪い取りなさい」。

 

 

 

 

なんと、神様がモーセにこのように語っていました!

 

 

 

これはモーセがホレブ山で初めて神様に会い、

 

神様がイスラエルの人々をエジプトの悩みから導き出し

 

乳と蜜の流れる地へ携え上ろうと決心したと話された時に

 

語っていた言葉でした。

 

 

 

「奪い取りなさい」って書いてある・・・

 

 

 

 

聖書って聖なる書だから

 

もっと柔らかい表現が多いのかと思ってましたが

 

わりと大胆に書いてますね。

 

 

 

 

視点の違いなのか

 

時代の違いなのか

 

歯に衣着せぬ表現にいつも驚かされます。