モーセが生きていた時代のびっくりエピソードです。
お近くの国の王バラクと
王が頼りにしたバラムが関わる物語。
まずこのお二人、名前が似ててわかりにくい。
それと、バラクとバラムのエピソードが大きく2つあって、
1つはイスラエルの民を祝福する話で
1つはその逆の話だからこんがらがりました。
まず1つめ。
モアブの王様バラクは
自分の地にやってきた
イスラエルの民を恐れていたので
ベオルの子バラムに
イスラエルの民を呪ってほしいと言って呼び出そうとします。
しかし、神様がバラムにイスラエルを呪ってはならないと伝えました。
王様バラクとバラムは何度もやりとりをして
王は三度、イスラエルを呪うようにバラムに依頼しましたが
バラムは三度もイスラエルを祝福する言葉を伝え
王様バラクは怒りました。
2つめがこちら。
旧約聖書
〔民数記 25章1-3節〕
イスラエルはシッテムにとどまっていたが、
民はモアブの娘たちと、みだらな事をし始めた。
その娘たちが神々に犠牲をささげる時に民を招くと、
民は一緒にそれを食べ、娘たちの神々を拝んだ。
イスラエルはこうして
ペオルのバアルにつきしたがったので、
主はイスラエルにむかって怒りを発せられた。
ぺオルとはモアブで信仰されていた神だそうです。
異邦の神を拝む娘たちを関係を結ぶことによって
イスラエルの民たちの神様に対する信仰が崩れていきました。
これとバラムと一体どんな関係が!?
旧約聖書
〔民数記 31章14-16節〕
モーセは軍勢の将たち、
すなわち戦場から帰ってきた千人の長たちと、
百人の長たちに対して怒った。
モーセは彼らに言った、
「あなたがたは女たちをみな生かしておいたのか。
彼らはバラムのはかりごとによって、
イスラエルの人々に、
ペオルのことで主に罪を犯させ、
ついに主の会衆のうちに疫病を起すに至った。
バラムのはかりごとって書いてますが
モアブの地で信仰されていた神を拝む
女性たちをイスラエルの民に近づけることが
バラムの計略だったということ!?
はかりごとってハニートラップ・・・!?
モアブの王バラクがバラムに
イスラエルの民を呪うよう頼んだ時は
神様から呪ってはいけないと言われて
祝福の言葉を伝えましたが
今度は神様と正面対決するんじゃなくて
神様を信じる人々の心を別の方法で離れさせて
モアブの王バラクの思惑が
実現するようにしたってことですか!?
表面上は土地の奪い合いだったかもしれないけど
まずは敵の心を奪って骨抜きにすれば
勝利を得たも同然ということか・・・
この話、イエスの弟子ヨハネが
数々の幻を見て記録した黙示録にも出てきます。
新約聖書
〔ヨハネの黙示録2章14節〕
しかし、あなたに対して責むべきことが、少しばかりある。
あなたがたの中には、現にバラムの教を奉じている者がある。
バラムは、バラクに教え込み、
イスラエルの子らの前に、つまずきになるものを置かせて、
偶像にささげたものを食べさせ、また不品行をさせたのである。
神様を信じるって「自分の心がどこに向くか」という話だから
そこがつまづくようにしたんですね・・・
人間が考えることって
何千年経っても変わらないんだなあって思ってしまいました。