一條流二十五代目術師 一条誠志郎さんのプロフィールページ

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最近、秋には「ジャック・ランタン(お化けカボチャ)」を飾る、キリスト教圏に於ける「お彼岸」と「秋の収穫祭」である行事の『ハロウィン』が、コスプレパーティーとして有名になりましたが、春にも世界的に有名なキリスト教の行事があります。

春先になると『イースターエッグ』と呼ばれるカラフルに装飾された卵の飾りや兎のぬいぐるみ、それらの関連商品が売られているのを見た事がありませんか?

これは、『Easter(イースター=復活祭:ふっかつさい)希(ギリシャ語):Πσχα(パスハ)、羅(ラテン語):Pascha(パスカ)、独(ドイツ語):Ostern(オースタン)、露(ロシア語):Пасха(パスハ)』と呼ばれるキリスト教の重要な祝祭日の1つで、十字架に磔けられて亡くなったイエス・キリストが三日目に復活したとされる事を記念・記憶した祝祭で、クリスマスと同様に多くの教会で特別なミサ(礼拝/典礼・奉神礼)が行われ、家族でご馳走を食べてお祝いして過ごす日です。

「聖公会」やプロテスタントなどは『イースター(復活日)』と呼んでいますが、「正教会」ではギリシャ語で『パスハ』と呼び、カトリック教会では「復活の主日」とも呼ばれています。

因みに、西方教会に於いては、復活祭からの一定期間を、プロテスタントの一部では復活祭(復活日)当日を指して『復活節(ふっかつせつ)』と呼んだりもします。


『イースター(復活祭)』は日本では未だ馴染みが浅いので、日付けは、あまり知られていない様ですが、基本的には『春分の日の後の最初の満月の次の日曜日』に祝われる為、年によって日付が変わる「移動祝日」で、元々は太陰暦に従って決められた日であった為、年によって太陽暦での日付が変わりますが、必ずキリスト教の礼拝日である日曜日に祝われます。

キリスト教が優勢な国に於いては、その翌日の月曜日も休日にされている事があります。

因みに、欧州に於ける主要株式・債券市場は、復活祭の前の『聖金曜日』と『復活祭翌日の月曜日』に休場しています。

また、東方教会と西方教会とでは日付の算定方法が異なる為、日付が重なる年もあるものの、日付が異なる年の方が多く、グレゴリオ暦を用いた計算方法の西方教会では、3月22日~4月25日の間のいずれかの日曜日、東方教会の計算方法では、グレゴリオ暦の4月4日~5月8日の間のいずれかの日曜日に祝われています。


イースターの日付は以下の様になっています。

2022年

東方教会4月17日

西方教会4月24日

2023年

東方教会4月9日

西方教会4月16日

2024年

東方教会3月31日

西方教会5月5日

2025年

両教会共に4月20日


「イースター」で一際、目を引くのは、カラフルに装飾された『イースターエッグ』と、かわいらしい『いたずら兎』ですが、これは、イースターが元々は欧州で春先の「春分の日の後の最初の満月の日」に行われていた『収穫祈願の祭』がキリスト教に取り込まれた事に起因しています。

キリストの復活祭の前夜に『いたずら兎』が『卵』を隠したので皆で探した、という伝承から卵を探すイースターのゲームの「エッグハント」が生まれたとされ、収穫祭の『兎』と『卵』は、イースターのシンボルとして受け継がれています。

子供をたくさん産む『兎』は、豊穣や繁栄の象徴で、『イースターエッグ(卵)』は、生命の誕生を象徴するイースターのシンボルな訳です。

イースターが近くなると卵を持って踊ったりしているうさぎの置物などが雑貨屋さんに売られていたりします。


イースターには、『イースターエッグ』を使ったゲーム(遊び)が行われますので、紹介しましょう。


◎エッグハント

遊園地などでも行われるイースターのゲーム(遊び)の中で最もポピュラーなもので、家の中や庭に隠したイースターエッグを見つけるものです。

◎エッグレース

スプーンに乗せた卵を落とさずに、一番早くゴールまでたどり着くのを競うレースです。

◎エッグロール

卵を割らない様に転がすゲームです。

◎エッグトッシング

雪合戦の様に互いに卵を投げてぶつけ合うゲームです。

◎エッグノッキング

卵を互いに、その先端同士をコツンとぶつけて割れなかった方が勝ちです。


生卵を使うと割れた時に片づけが大変なので、本場では茹で卵や中身を抜いた卵が使われますが、近年ではプレゼントや食べる事を前提として、卵型のチョコレートを使う事も多い様で、ゲーム用には卵型のおもちゃなどで代用されていたりする事もあります。