鍼灸院爽快館 船橋店院長の上原です。
今回は患者様から
「不妊治療をやめると妊娠するって良く聞きますよね」
というお話がありましたので、それについて思う事を書きたいと思います。
確かに不妊治療をやめると妊娠するということは起こりうると思います。
過去、病院治療のほか漢方・鍼灸もしながらなかなかうまくいかずに病院治療を含め不妊治療自体をやめられた方が、1年後に訪ねてこられて、
「実はあれから妊娠出産したんです!」
というご報告をいただいたことがあります。
嬉しいご報告でした
五臓六腑の「肝」と「腎」の面から不妊治療をとらえてみます。
「肝」は自律神経
「腎」は妊娠するちからそのもの
と考えます。
「肝」は自律神経の働きを調整していますが、ストレスや緊張によりその働きが乱れてしまいます。
自律神経が乱れれば血流やホルモンバランスも乱れてしまいます。
試験や仕事の過度のストレスにより月経が止まったり周期が乱れた経験がある方も多いと思います。
もともと妊娠する力があるのに「肝」の働きが乱れることでうまく力が発揮できていない状態の場合は不妊治療をやめてストレスから解放されたことでうまく体が働き始めて妊娠に至るケースがあるのだと思います
「腎」は卵巣機能を始めとする妊娠する力そのものを意味しますが、〔35歳・卵子の老化〕のキーワードを耳にした方も多い
と思います。
この「腎」の元気の年齢における推移は上記のイラストのようになります。
これ自体は避ける事が出来ませんので、ひたすら腎の元気を補うための治療である「補腎(ほじん)」をしていく必要があります。
卵子の数は西洋医学・東洋医学ともに増やすことは出来ません。
どれだけ今ある卵子を守り、質を高めていくかがポイント。
その人が持っている力以上の力を発揮させることは出来ませんが、もっているポテンシャルをどう最大限引き出すかが鍵です。
それが補腎であり、体質改善なのです。
なので、腎の力が弱い方(卵巣機能の低下・早発卵巣不全〔POI〕35歳以上 など)は「治療をやめたから妊娠する」ということは起こりにくいと思います。
当然妊娠の可能性がゼロということではありませんが、肝の問題と比べたときに起きにくいと考えられるということです。
当然「肝」の乱れも「腎」の力の低下もその程度は人それぞれなので色々なケースが出てくるとは思いますが、基本的な考えは上記のようになると思います。
その他に、疾患があるケースはまたそれを考えないといけません。
不妊治療は先のみえないマラソンです。
どれくらいのペースで走るのか、途中休憩はどうするのか。
西洋医学の治療・漢方鍼灸の治療・生活養生などのポイントを押さえつつも無理しすぎないことは大切で、ストレスとも上手に付き合うことが必要です。
鍼灸へ来られる方は、基本的に色々悩まれて心身ともに負担をかかえストレスもかかっている方がほとんどです。
十分に頑張っているので少し肩の力を抜きましょう。
やるべきことを進めつつ、ストレスと上手に付き合うことも必要ですよ。
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