はじめに
塩分のとりすぎは腎臓に大きな負担をかけ、むくみや高血圧、腎機能の低下を招く原因になります。
「減塩が大事なのはわかっているけれど、外食やコンビニを避けるのは難しい…」という方も多いのではないでしょうか。
今回から 4回シリーズで“無理なく続けられる減塩の工夫” をご紹介します。
- 第1回 :外食・コンビニで減塩するルール&ポイント
- 第2回 :家庭でできる減塩の工夫 〜味つけと調理法〜
- 第3回 :食品表示を読み解こう 〜“食塩相当量”の見方〜
- 第4回 :腎にやさしいデトックススープ
どれも「今日からできる」具体的な内容ばかりです。ぜひ日常に取り入れてみてください。
第1回外食・コンビニで減塩するルール&ポイント
麺類は「スープを残す」が鉄則
ラーメンやうどん等の麺類は、スープに大量の塩分が含まれています。
1杯で 約6g の塩分が含まれることもあり、スープを全部飲み干してしまうと、それだけで1日の基準量(男性7.5g未満、女性6.5g未満)のほとんどを摂ってしまいます。
実際に食べ方を変えると、こんなに差が出ます。
麺と具だけを食べる → 約2.3g(可食率47%)
スープを半分残す → 約3.2g(可食率64%)
定食を選ぶと減塩しやすい
丼もの、チャーハン、中華あんかけ系の料理は、1食で 5~8g前後 の塩分を含むことが多く、調整の難しいメニューです。
一方、定食スタイルなら工夫ができます。
とんかつ定食 → キャベツはソースをかけず、そのまま食べる
焼き魚定食 → 醤油を使わず素材そのものの味を楽しむ
こうした選び方で、同じ外食でも減塩の幅がぐっと広がります。
汁物を控える
外食やコンビニ弁当では、味噌汁やスープがセットになっていることも多いですが、汁物1杯で 1.5~2g 程度の塩分を含みます。
1日のうちに他の食事で汁物を摂っている場合には、具だけ食べて汁を残すのがおすすめです。
ご飯量を工夫する
丼やあんかけご飯は、タレや煮汁がしっかり染み込んでおり、調味料の調整ができません。
そんな時はご飯の量を少なめにすることで、結果的に塩分摂取量も減らせます。
コンビニでの減塩ポイント
コンビニ商品は必ず「食塩相当量」をチェックしましょう。
おにぎり(平均1.3g)
ラーメン(6g超)
また、組み合わせでの工夫も可能です。
「おにぎり+サラダ+豆腐」のように、塩分の控えめな主食に野菜やたんぱく源を加えれば、満足感を保ちながら減塩できます。
プラスの工夫
・ソースや納豆のタレは“全部かけずに半分だけ”使う。
👉 一般的な納豆のタレ0.8g → 半量にすると 0.4gの減塩!
・ サラダ・果物、納豆・豆腐をプラスしてカリウムを補給し、ナトリウム排出をサポート。
ただし 慢性腎臓病 (CKD) G3b以降の方はカリウム制限が必要な場合もあるため、必ず主治医に確認を。
ちょっとした減塩アイデア
| 食品・場面 | 減塩ポイント |
目安の減塩量 |
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ごま塩1袋分を控える |
約1.5g減 |
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お好み焼きの紅しょうがを食べない |
トッピングを外す |
約0.3g減 |
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定食の漬物をやめる |
漬物分の塩分をカット |
約0.6g減 |
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せんべいを饅頭に置き換える |
せんべい2枚→饅頭1個 |
約0.4g減 |
💬「ちょっとした選び方や“やめる勇気”」で、1日1~2gの減塩も十分可能です。
食べ方の工夫が、腎臓を守る一歩につながります。
まとめ
外食やコンビニは避けられない日常だからこそ、選び方と食べ方の工夫で減塩は十分に可能です。
スープを残す・定食を選ぶ・汁物を控える・ご飯量を調整する —— こうした小さな行動の積み重ねが、腎臓を守る大きな一歩になります。
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