「家庭でできる減塩調理のコツ」【第1回:焼き魚編】

 

 

 

はじめに

 

前回のシリーズ「腎臓にやさしい減塩生活のススメ」では、減塩の基本や心がまえ、レシピの工夫についてお伝えしました。
今回はその実践編として、家庭でできる具体的な調理テクニックを、テーマ別に全3回でご紹介します。

焼き魚は和食の定番ですが、塩の使い方一つで摂取する塩分量が大きく変わります。第1回は魚料理での減塩のポイントをご紹介します。

塩を減らしても、ちょっとした調理の工夫や食材の選び方で、料理はもっと楽しめます。
“がまん”しない減塩生活、今日からいっしょに始めてみませんか?

 

 

 

 

 

 

  減塩ポイント

 

ポイント①:塩をふる「タイミング」と「量」を見直す

焼き魚の塩加減は、「いつ」「どのくらい」塩をふるかで、実際に体に入る塩分量(=吸塩量)が大きく変わります。

例えば、アジ130gに塩1.5%(約2g)をふった場合

 

 

ひらめき電球  5分後に水分をふき取ると、吸塩率は23%(約0.46g)→ 塩分75%カット

ひらめき電球  30分後では吸塩率が8%にまで下がり、吸収される塩分は約0.16g→塩分92%カット

 

 

これは、塩をふってから時間をおくと、魚の表面から水分と一緒に塩が浮き出てくるためで、しっかりふき取ることで摂取塩分を大幅にカットできます。

 

また、サンマ(150g)に塩を0.5%(約0.75g)ふって5分置いた場合でも、塩味をしっかり感じられ、ふっくらした仕上がりに。吸塩率は約45%とされ、体に入る塩分はわずか0.36g程度です。

 

一方、従来の1.0%の塩分でも、30分置いてから水分をしっかりふき取ると、表面の塩分が落ちて実質の塩分摂取は減少します。

さらに、時間をおいて塩をなじませることで魚の身が締まり、焼き上がりは香ばしく仕上がるというメリットも。

 

つまり、減塩と美味しさの両立には、「塩を少なめにふり、時間を置いてから水分を拭く」という一工夫が効果的なのです。

 

ポイント②:塩の代わりに香味野菜や柑橘を

ひらめき電球   焼いた魚にすだち、ゆず、レモンを添えると、塩をかけなくても味が引き立ちます。

ひらめき電球   しそ、大葉、みょうが、ポン酢(減塩タイプ)などもおすすめです。

 ポイント③:焼き方の工夫

ひらめき電球   グリルやフライパンで皮をパリッと焼くことで香ばしさが増し、調味料を抑えても満足感が得られます。

 

 

   一般的な焼き魚の塩分量と家庭での工夫

市販の塩さばや塩鮭などの焼き魚は、1切れで2~3gの塩分を含むことが多く、塩さば(中サイズ1切れ・約90g前後)では約2.5g、これは味噌汁1杯分以上の塩分量に相当します。

 

一方、家庭での焼き魚は、塩の量やふり方、置き時間、ふき取りなどの調理工程を工夫することで、塩分を1g未満に抑えることも可能です。

 

上記のように、サンマ150gに塩を0.5%(約0.75g)だけふり、5分置いてから焼いた場合、吸塩率約45%とされ、実際に体に入る塩分量は約0.36g。

 

つまり、市販の焼き魚の約90%カット!!!

さらに、塩の代わりに

 

ひらめき電球   すだち、ゆず、レモンなどの柑橘類

ひらめき電球   しそ、大葉、みょうが、しょうがなどの香味野菜

ひらめき電球   減塩タイプのポン酢やしょうゆ

 

を活用すれば、塩を控えても風味豊かで満足感のある味に。彩りも加わり、食卓がぐっと華やかになります。
特にお子さんがいる家庭や、家族で減塩に取り組みたい方にとって、“減らす”より“置き換える”発想が、続けやすさのカギになります。

焼き魚は素材の味を楽しめる料理。塩の使い方ひとつで、減塩しながら美味しさもキープできます。

 

 

  補足:出典の紹介

より詳しい野菜ごとの吸塩率や塩の効果については、
『減塩のコツ早わかり』(女子栄養大
学出版部)もぜひ参考にしてみてください。

 

 

 

 

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