今日はFTM、FTXの患者様からよくご相談される乳腺切除についての症例です。
乳房の膨らみを作っているのは乳腺組織、脂肪、皮膚に大きく分けられます。
Cカップ程度までの大きさであれば、最小限の傷である乳輪半切開で乳腺組織、脂肪を除去し、胸を平らにできます。
こちらが術前
こちらが術後1ヶ月
今回の手術では脇より脂肪吸引を行ったのち、乳輪部分を切開し、乳腺組織を取り出しております。脂肪吸引を行うことで、乳腺組織にまとわりつく脂肪を取り除き、乳輪を切開から取り出すべき乳腺組織の塊を小さくするということが可能です。
今回の症例では乳輪半周よりも短い切開で手術を行いました。
患者様のご希望がある場合には切除した乳腺組織に腫瘍などがないかといった病理検査を受けて頂くこともできます。
家族歴に乳癌があり、念のために病理検査を行いたいというご希望で病理検査を行うということがあります。
病理検査するためには切除標本をホルマリンという溶液に漬けて、腐敗しないようする必要があるのですが、このホルマリンの独特な臭いを嗅ぐと、一般外科医の時、よく手術の毎にホルマリン漬けをやっていたなあとちょっと懐かしくなります。