患者様:海外在住の日本人女性。
主訴:半年前に海外で受けたレーザー治療後の鼻の皮フの凹み。
診察して、すぐに分かりました。
「レーザー治療以外に、お鼻に何かしませんでしたか?」
「ヒアルロン酸の注入も、一緒にしてますけど...」
「そうですよね」
「3日目ぐらいから、ジクジクしませんでしたか?」
「はい。その後に黒いカサブタになりました」
「この凹みは、鼻の注入治療が原因だと思いますよ」
「でも、主治医はレーザー治療が原因だと言ってました」と
「そうですか... 黒いカサブタはしばらくあったでしょう?」
「はい。2ヶ月近くあって膿みが出て、とても困りました」
「・・・・」
典型的な、プチ整形後の塞栓による皮フ壊死です。
これは、ごく稀に起こる厄介な症状です。
ただ、直後に適切な処置をするかどうか?で大きな差が出ます。
じつは、私自身も1例経験があります。
ですから、私は注入の処置前には、必ずこの可能性を説明します。
「注入の仕方が悪いだけじゃないの?」というドクターもいます。
確かに、そうかもしれませんね。
ただ私の印象では、数に比例してある確率で遭遇する気がします。
じつは、注入中や注入直後に特有の症状が現れます。
これを見落とさないことが一番大切だと思います。
![$聖心美容外科 前多 一彦 Blog-JD](https://stat.ameba.jp/user_images/20130618/20/seishin-maeda/53/05/j/o0800060012580330229.jpg?caw=800)
当院で使用している代表的なヒアルロン酸。
鼻に限らず、ヒアルロン酸などのプチ整形はとても良い治療法です。
ただ、100%安全な処置は無いことも事実です。
ですから、いざ予想外の事態が発生したときに
いかに、的確な診断と適切な処置ができるか?
それが大切だと思います。
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